女性の転職

新しい職場に行きたくない…入社ブルーを乗り切るコツ

「入社ブルー」とは、入社してすぐに会社を辞めたくなったり仕事が憂鬱になったりする状態のこと。新社会人や新入社員、転職や再就職で新しい仕事に就く人、新しい部署に配属になる人など…「仕事を辞めたい」「職場に行きなくない」を防ぐにはどんな準備をしたらいいのでしょうか?

水野 順子

執筆者:水野 順子

女性の転職・女性のキャリアプランガイド

「入社ブルー」とは?

「辞めたい…」に負けない!入社ブルーを乗り切るコツ

入社直後は緊張する場面がたくさん!

春は新しい環境に向かう季節。この春から新社会人という方や、転職や再就職で新しい仕事に就く人、新しい部署に配属になるという人も多い時期ですね。

明るく活気がある季節ですが、一方で、入社してすぐに「もう辞めたい…。」と落ち込んでいる人も、実はかなり多いのではないでしょうか。この時期、「入社したばかりだけど、辞めたいんです。」 「異動先が合わなくて退職しようと思っているんですが…。」というご相談を多く受けます。

キャリアカウンセリングでは「辞めたい」という一言に、具体的にどんな状況や感情が含まれているのか、ご自身とじっくり向き合っていただくのですが、「辞めたい」というよりも、分からないことだらけで不安だったり、自信を失くしていたりして、「いっそのこと辞めてしまった方がいいのではないか?」と、自分自身を追い込んでしまっている人が多いのです。

向上心があり真面目な人ほど、入社直後から辞めたくなったり憂鬱になる「入社ブルー」になる人が多いようです。憂鬱な気持ちに流されて、退職してから後悔しないために、自分ですぐにできる「入社ブルー対策」をしておきましょう。
 

「辞めたい」の対策手順1.自分の「心のクセ」を分析する

今までに新しい環境に入った時の自分を思い出してみてください。学校、部活、アルバイトや前の職場…始めたばかりの頃にはどんなことを感じていましたか?

知らない人ばかりで不安で泣きそうだった、何もわからない自分が嫌になった、とにかく疲れて何も考えられなかった……などなど、最初は不安と緊張でいっぱいだった経験がほとんどなのではないでしょうか。そして、そんな不安も乗り切ってきた経験も積み重ねてきているはずです。もしくは、アルバイトでも部活でも、すぐに辞めてしまって後悔したことがある人もいるかもしれません。

今までの経験を元に、新しい環境での自分の「心のクセ」を分析してみましょう。どんな状況の時に落ち込んだり、嫌になることが多かったでしょうか?

「初対面の人とはうまく話せなくて、いつも落ち込んでしまう。」 「分からないことがあっても聞くことが出来なかった時、その場にいるのが嫌になってしまう。」 「新しい環境だと、つい明るく振る舞ってしまい、一人になった時に落ち込んでしまう。」

新しい環境に入った時に、自分がどんなことに不安や不満、寂しさを感じてしまうのか?どんな行動をとりやすいのか?を振り返ってみると、自分の心のクセや行動パターンが見えてきます。
 

「辞めたい」の対策手順2.心のクセに「備え」ておく

ちょっとホッとする場所をみつけておこう

ちょっとホッとする場所をみつけておこう

自分の心のクセや行動パターンが見えてきたら、そうなった時への対処法を用意しておきましょう。雨が降りそうな日は、念のために折り畳み傘を持っていくように、事前に準備をしておくのです。

心の中だけで対処できるという方もいると思いますが、新しい環境では緊張したり、予想外のことが多く余裕がなくなりがちなので、できれば目に見えたり、手で触れたりできるような「備え」があると安心です。もちろんビジネスシーンに合うものであることも大切ですね。

では、実際にどんな「備え」があるのかをご紹介します。新しい環境を想定して、できるものから取り入れてみてください。

1.日替わりメッセージを用意する

初日、2日目、3日目、一週間後……過去の経験を振り返り、どんな言葉をかけてほしかっただろうかと考えてみてください。または新しい環境では、どんな気持ちになりそうだろうか……と想像してみてください。その時、どんな言葉があれば、自分のモチベーションが上がったり、よし、もう少し頑張ろう!と思えるようになりそうですか。

その言葉を、自分へのメッセージとして事前に用意しておきましょう。普段持ち歩く手帳に書いておくのもいいですし、スマートフォンのリマインダーにセットしておくのもいいですね。もし友人や家族に頼めるのであれば、この言葉をメールして欲しいとお願いしておくのもアリです。

2.リセットワードをもつ

いつも同じことで落ち込んだり、嫌になるパターンが分かったなら、そうした状況や感情になった時に、冷静になるための短い言葉、リセットワードを用意しておきましょう。

子供の頃、人前で発表する時に「人」の字を手に書いて飲み込むと緊張しなくなるんだよ、なんて言われたり、実際にやってみたことはないですか。大切なのは、自分にとって良くない方向に気持ちが進みそうな時に、一旦ストップさせて、冷静にすることです。

「気にしない、気にしない」 「大丈夫、なんとかなる」 「落ち着こう」など、自分の気持ちがドンドン進んでいくのを止めることができる言葉なら、好きな歌のフレーズや好きなキャラクターの台詞などなんでもいいのです。これも手帳など目に入るところにちょっとメモしておいて、時々そっと見ることができればなお安心です。

3.スモールステップを用意する

毎日、少しずつ何かができるようになったり、何かを知ることができるようになることを目指してみましょう。仕事がいきなりできるようになるのは一人ではなかなか難しいかもしれませんが、環境に慣れていくことは、自分一人でも働きかけができることです。

環境になれていくと緊張がほぐれ、周囲との関係が良くなったり、仕事を覚えるスピードも速くなっていきます。そのために、自分でできそうなスモールステップをリストアップしておきましょう。
  • 朝の通勤時間を5分短縮してみる 
  • 会社の近くで美味しいコーヒーショップをみつける
  • 職場の人の名前を一人覚える
  • 自分から挨拶をする 
リストアップするステップは、自分一人でできることと、周囲と関わることの両方を書き出しておくことと、順番を決めないことがポイントです。出来た時にはリストに○をして達成感を味わうことも忘れずに。

どんな人も多かれ少なかれ、新しい環境に慣れるまでは時間もかかるもの。けれど、ちょっとした事前準備をしておくことで、自分の感情に疲労困憊してしまうことを防ぐこともできるのです。

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