「ここがヘンだよ、男のAV」から生まれたシルクラボの作品
「隣のカップルのセックスを覗き見るような感覚を大事にしています」と話す、牧野江里さん
そんな女性向けAVの制作会社『SILK LABO』の社長兼プロデューサーであり、監督も兼任されている牧野江里さんに、気になるイロイロなことを伺ってみました!
藤嶋:最初に、この仕事に携わったきっかけを教えていただけますか?
牧野江里さん(以下、敬称略):映像関係の大学に行っていて、トレンディドラマを作りたかったんです。でも、就職活動の時期が、ドラマが低迷しているタイミングで。某AVメーカーは、「全裸和太鼓」なんていう作品もあって(笑)、面白い会社なんだろうなという興味本位で調べたら、ちょうど新卒採用をしていたんです。18歳以上の人が観るエンターテイメントのひとつと解釈できると思って決めました。
藤嶋:男性向けのビデオは、やはり男性が興奮するためのもので、女にとって大切なのは「セックスに至る経緯」や「前戯」だったりしますよね。でも、男性は「前戯は、女性が濡れるためのもの」と思っている……
牧野:そ!「濡れたらそこでOK!」みたいなね! 実は、女性向けの作品を作ることになったときに、女性社員を全員集めて「ここがヘンだよ、男のAV」みたいな、男性AVのダメ出しをしたんです。そしたら、だんだん自分のパートナーの悪口や不満の話になって(笑)。一番多かったのは、「AVの真似をしないで欲しい」っていう不満でした。
>>女の性に関する欲求は、すべて恋人に向かってしまう