設計段階から考えたい、木工家の家具
3月19日~24日までワコール銀座アートスペースで開催された、木工家・須賀忍展 |
大判の板を使った迫力のあるローテーブル(イヌシデ材・オイル仕上げ 380,000円) |
住宅の設計段階から木工家に相談すれば、インテリア全体と絡んだ大胆な家具作りも可能です。例えば、オープンキッチンのカウンター部分に大きな天板を使い、それに合わせたスツールを作るなど、無垢の木を建築に組み込んでいくことができます。
建築や建主の体格などに合わせ、細かな特注に応えてくれるのが木工家のよさです(ただし、全ての木工家が建築と絡んだ仕事をするわけではありません)。家が完成した後も、家族の変化に合わせて追加で椅子を注文したり、交流が長く続くことも多いのです。
注文から納期までは数カ月かかる
表面に荒い表情をつけたテーブルと椅子。木が持つ本来の魅力を楽しめる(ナラ・拭き漆仕上げ 椅子85,000円 テーブル550,000円) |
プランニングのコツは、あまり欲張って置きすぎないことです。木工家の家具には、メーカーの製品と違った力強さがあります。一部屋にたくさんの木工作品があると、圧迫感を感じることもあります。バランスのよい配置が必要です。
例えば、今回紹介した須賀忍 さんの家具からは、椅子一脚が空間を創りだすパワーを感じます。この椅子を使ったら、できれば他の家具は置きたくない、という気持ちにさせられます。
次のページで、須賀さんの工房を訪ねます。