保育園の平均的な費用をチェック!
楽しい保育園! 認可と無認可とどう違うの?
代表的な預け先である認可保育園、無認可保育園、認定こども園について、保育料や手続き、補助金の違いについて確認してみましょう。
認可保育園とは?
認可保育園の“認可”とは、国が認可しているということです。保護者等の就労や疾病などにより保育できない児童を保育することを目的としています。入所を希望する場合、保護者の居住する市町村に申し込みをします。設備や保育士の人数など、認可基準を満たしていることが条件です。子ども1人当たりの保育室や屋外遊技場の広さも一定平方メートル以上と基準があり、保育士1人当たり子ども何人まで、保育時間は朝7時半(施設によって7時)から18時まで、と決められています。保育所によっても異なりますが、延長保育を入れても20時から21時までの施設が多いです。
認可保育園の保育料・手続きは?
●保育料気になる認可保育園の保育料は自治体によって異なります。基本は保護者の収入や所得税、住民税が基準になるところが多いです。例えば参考までに川崎市の場合、年収670万円ほど(住民税は年約30万円支払い)で 妻と子ども2人の家庭で、平成29年(2017年)4月1日の時点で3歳以上の子ども2人預けて月額約5万3000円の保育料です。
ちなみに住民税が非課税だと保育料は無料です。住民税を年47万5300円以上払う世帯は、3歳以上の子供2人で約6万2000円(3歳未満が2人だと約13万円)です。所得や子供の年齢人数によっては、認証(認定)保育園や無認可保育園より高い保育料になってしまいますね。要確認です。
第2子は第1子より割り引くところが多く、第3子目以降は無料になる自治体もあります。年度途中でも、保護者の収入が減ったり災害があったりした場合、保育料が減免になることが あります。
この様に、保護者が支払う所得税や住民税によって保育料は違います。源泉徴収票で所得税を、特別徴収決定通知書などで住民税を確認してみましょう。保育料の算定を所得税で行うか、住民税で行うか、地域によって異なりますので、正確な保育料は各自治体のHPや問い合わせなどでご確認ください。
*平成27年9月より、所得税や住民税の年少扶養控除のみなし適用をやめた自治体が多くあり、実質保育料が上がりました。
●入所手続き
認可保育園の入所手続きには雇用証明書や就労証明書など、保護者が児童を保育できないという証明書類などが必要です。前年の9月から10月に保育所見学、利用申込書の配布があるので、4月に入園させるには10月から12月の入所手続きが必要なので要注意です。
入所承諾の可否がわかるのは3月です。自治体で入園調整を行う際、家庭的保育所、小規模保育所、企業内保育所、認定こども園などに入所承諾がでることもあります。
もし、認可保育園等に入所承諾がもらえなくても、都市部では1,2歳児の年度限定型保育があるところがあります。認可保育園の空きスペースを使った特別事業で、1,2歳児を1年間臨時的に受け入れる制度です。お住いの自治体で確認してみましょう。
ちなみに、1歳までの育児休業期間を1歳6ヵ月または2歳まで延長するには、特定の事情が必要です。
- 保育所に入所を希望しているが入所できない場合
- 主に育児を担当する親が死亡、疾病、負傷などにより子の養育が困難になった場合
待機児童の多い首都圏の一部の地域では、入所条件を細かく点数化して、点数の高い家庭(母子・父子家庭など)の児童に入所を承諾しています。子どもが少ない地域の方が認可保育園に入りやすいと言えるでしょう。
民間の認可保育園を増やす行政の動きもあり、認可を目指す民間保育園に民間保育所施設整備費等補助金などを出す自治体もあります。よって、「認可保育園=公立」というわけでなく、私立(民間)の保育園もあります。私立でも保育料は、認可保育園として基準は同じです。
無認可保育園とは?
無認可保育園は児童福祉法に基づく認可を受けていない施設で、保護者の就労や疾病など、保育に欠ける事由の有無に関係なく、児童は入所できます。保育を希望する保護者は施設に直接申し込みます。無認可保育園の保育料・手続きは?
●保育料無認可保育園の保育料は認可保育園と比べると高い施設が多く、認可と同じく朝7時半から18時までだと、施設にもよりますが、1人(3歳以上)当たり約月13万円かかるところも!2人では、26万円ほどになり、かなり割高です。
●入所手続き
無認可保育園の入所条件には「保護者が児童を養育できない状態」であることを条件としていないため、手続き書類は認可保育園と比べ簡素な施設が多いです(例えば健康保険証と乳児医療証コピー、母子手帳のみなど)。
首都圏など待機児童が多い地域では、無認可保育園へ預けてから働き口を探し、子どもを認可保育園へ入園させる動きも多いです。
預ける時間は、無認可保育園の方が認可保育園よりも長い施設が多いです。朝6時くらいから22時くらいまで、施設によっては夜中に預けられる施設もあります。
認証・認定保育園とは?
認可・無認可保育園の他、自治体独自の基準を設けている保育園もあります。例えば、認証保育園とは東京都独自の制度、認定保育園は神奈川県独自の制度です。それぞれの自治体の基準を満たした保育園で、自治体から園に補助が出ているので無認可保育園よりは割安で、保育料の上限があります。東京都では23区と1部市区町村では認証保育所に子供を通園させる保護者に、神奈川県の一部自治体でも認定保育所に通園させる子供の保護者に補助金を出しています。補助金の金額は約月5000円から3万円です。地域によって補助金額や所得制限、対象保育所などが異なりますので、自治体に確認するといいでしょう。
認定こども園とは?
平成18年(2006年)10月に始まった認定こども園(末尾の関連情報、ガイド記事「10月スタートの認定こども園って何?」参照)の幼稚園児(4時間保育、1号認定)で通園させる場合は、保護者の所得に応じた保育料を支払います。認定子供園でない幼稚園は幼稚園で決めた保育料を支払う(補助のある自治体もあり)のでそこが異なる点です。幼稚園児(1号認定)として入園するには直接認定こども園に申し込みをします。そこは認定こども園でない幼稚園と同じ点です。手続きが認可保育園よりやや早めで、6月から9月くらいには説明会が始まり、11月初旬に願書提出を行っている園も多いです。入園は各幼稚園で抽選や先着順などで公正に決められることになっています。
保育園児(2号認定)で通園させる場合には、所得に応じて認可保育園と同じ額の保育料を支払います。
保育園児(2号認定、3号認定)として入園させたい場合、認可保育園と同じで(9月10月に見学、10月から12月に自治体に申し込み)、自治体から認定を受けなければなりません、手続きが遅れないように要注意です。入園は「保育の必要性が高い」とされる子供が優先となるように市区町村で利用調整が行われ、認可保育園と同じ3月に入園の可否が決まります。
幼稚園と保育園の連携の取り組みはここ数年、急激に進んでいる様子です。内閣府の調査によると平成29年4月1日現在、認定こども園は全国に5081(平成28年4月1日に4001)になりました。
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