がんの初期症状・早期発見

更新日:2008年03月25日

体重減少はがんのサインって本当?

ダイエットは、男女を問わず関心の高いテーマです。飽食の時代といわれる現代社会において、確かに体重オーバーは問題です。しかし、特にダイエットもせずに体重が減る場合には、要注意なのをご存じでしょうか。

不可思議な体重減少は要注意サイン

不可思議な体重減少は要注意
体重コントロールは、生活習慣病予防には効果的ですが、がん診療の立場から言えば、不可思議な体重減少は要注意のサインなのです。
生活習慣病予防には、大切な体重コントロール。しかし、不可思議な体重減少は、がん診療の立場から申し上げると、要注意です。

実際に、私自身が医学部の学生実習で何度も教えられたのは、がん患者さんの問診では、体重変化を良く聞くように、ということでした。

これは、先ほど申し上げた3つのカロリーについて考えるとよくわかります。すなわち、体重減少が起こるということは、摂取するカロリーよりも、運動で消費するカロリーと基礎代謝のカロリーの和の方が大きく、1日のカロリーの差し引きがマイナスになる状態が続いているということになります。

体重減少に「思い当たる節がない」ということは、食事の量を減らしたり、運動量を増やしたりしたことはありません、ということです。そうなると、食事は食べているつもりでも摂取しているカロリーが少なくなっているのか、じっとしていても消費されるカロリーが増えているのか、ということになります。

消化器系のがんの場合には、みぞおちの痛みや下痢などの消化器症状で、知らず知らずのうちに食事量が減っていることがあり、そのような場合には、当然、体重が減少していきます。

がん細胞は大量にエネルギーを消費する

がん細胞は大量にエネルギーを消費する
がん細胞は通常の細胞よりも早いスピードで増えていきます。そのために、大量のエネルギーを必要とします。
その一方で、がん細胞の存在は、基礎代謝として消費するエネルギーの量を増大させます。

がん細胞は、正常の細胞よりも増殖・成長のスピードが速いケースが多いです。すなわち、がん細胞が体内に存在する場合には、それだけ多くのカロリーを、じっとしていても消費していくということになります。

肝臓や肺など、かなり大きくなっても臨床的な症状がでないケースでは、著明な体重減少(通常は、数ヶ月で10~15%の体重減少)を契機に色々と調べてみることで見つかる場合もあります。

もちろん、甲状腺機能亢進症のように悪性疾患以外でも基礎代謝量が増大するケースもありますし、疾患とは全く関係のない場合もあります。

心配しすぎる必要はありませんが、不可思議な体重減少が認められる場合には、念のため、医療機関を受診しておくことが良いと思います。


【関連リンク】
もし気になったときには、まず、胃の検査をご検討下さい⇒検査の基本! 胃カメラかバリウムか……(All About がん・がん予防)

胃カメラには上手な受け方があります⇒外科医が教える胃カメラの上手な受け方(All About がん・がん予防)

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狭間 研至

大阪大学医学部卒。外科医の傍ら、現在、ファルメディコ株式会社ハザマ薬局の代表取締役をしております。外…

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