タワーマンション/注目のタワーマンション・大規模マンション

都市計画で誕生する120平米以上の大空間

マンション用地価格の上昇から全国的に専有面積の圧縮傾向が続く中、平均専有面積が120平米を超えるマンションが誕生し人気になっている。その誕生の理由と魅力を紹介していきます。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド

平均専有面積120m2のマンションが誕生

ヴェルデマーレ
間口の広さとゆったりしたランドスケープが特徴のヴェルデマーレの外観。周囲に緑が多いのも特徴
用地取得費の上昇から、供給物件の専有面積の圧縮化傾向が顕著になってきた昨今。そのトレンドに反するように、平均専有面積120m2以上、中には180m2を超えたゆとりの広さを持つマンションが登場し人気となっています。段差が無くフラットなマンションの専有部は、戸建てに比べると広く感じるものですが、実際のモデルルームで感じられるのは、プラスアルファの生活スタイルの実現。今年販売され、人気を博して完売したパークシティ新浦安グランデ(三井不動産 千葉県浦安市)と、ヴェルデマーレ(リクルートコスモス 神奈川県横浜市磯子区)を例に、その魅力と誕生の理由を紹介します。

都市計画法の人口規制と建築基準法の改正

平均専有面積120m2以上のパークシティ新浦安グランデの位置する浦安市日の出・明海地区と平均専有面積120m2以上のヴェルデマーレの位置する横浜市磯子区汐見台地区。ともに都市計画法に基づき、都市計画決定された人口規制で、一団地としての開発世帯数の上限が決められています。容積の上限の建築を行ったとしても、住戸数(世帯数)が決められてしまっているため、この地区で過去に分譲されているマンションは専有面積の広いマンションが多くなっています。

平成11年の建築基準法の改正により、廊下などの共用部分が容積から除外されたことで、更に広くできるようになったのが、ここまで広いマンションが生まれた理由の大きな要因です。また専有面積のみならず、ランドスケープにもゆとりを感じさせるのもこうしたエリアのマンションの特徴です。

保存緑地を生かした、ゆとりのランドスケープが魅力

ヴェルデマーレが位置する横浜市磯子区汐見台地区。もともとは、昭和30年代から企業の社宅として開発されたエリアで、緑の多い丘陵地広がる住宅地。約80種類以上の野鳥がみることのできる久良岐公園も擁する同エリアは、磯子風致地区に指定されており、緑が保全され、植栽等の配慮が義務付けられています。

同マンションは、その中でも見晴らしの良いゾーンに位置する総開発面積約26000m2、総戸数217戸のプロジェクト。なだらかな傾斜を生かしたランドスケープで、配置された4棟の周囲には緑と眺望がバランス良く確保され、汐見台地区の良好な住環境と上手く調和しています。南側の棟と北側の棟の間に、保存緑地を設けており、奥行2.5mのバルコニーからの景色は緑と空が拡がります。

ヴェルデマーレ
丘陵地の特徴を活かした見晴らしの良いランドスケープ。外周部は散策コースにもなる。


住戸構成は、平均専有面積120m2の中にもバリエーションを設け、最大170m2のものまであります。広い玄関や、ワイドなリビング、そして各部屋までの廊下が、高級感を醸し出しています。奥行2.5mのバルコニーは、150m2台の間取りなら約30m2の広さ。広い住戸だと主寝室も10畳から12畳確保されています。間口の広いワイドスパンの住戸が多く、採光面が広いのも特徴です。

実際購入をされている方は、都内からも約2割と広域の方も多く、海外勤務で日本に戻る方の問い合わせも多いようです。広さと環境を備えた住まいは、大きなバリューがあるといえるではないでしょうか。

次のページでは2006年6月までに通期6000組の来場を集め、平均倍率約3倍で、即日完売した、パークシティ新浦安グランデについて、紹介します。
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