文章:鳥羽 賢(All About「世界のニュース・トレンド」旧ガイド)
中米にある小さな国・ホンジュラスで、クーデターによってセラヤ大統領が国外追放され、それに対する支持派の抗議行動が続いています。このクーデターは国際社会から強く非難されていますが……
【CONTENTS】
ホンジュラスってどんな国?(1P目)憲法改正をめぐって、大統領と軍が対立(1P目)国際社会はクーデターを強く非難(2P目)これからどうなるのか?(2P目)ホンジュラスってどんな国?
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| ホンジュラスの地図。首都はテグシガルパ。 |
ホンジュラスは、南北アメリカ大陸をつなぐ接合部に位置する小さな国です。国土は約11万平方キロメートルで、日本の3分の1以下、人口は約700万人と日本の10分の1もありません。
経済的にはバナナのプランテーションが中心で、先進国との格差は大きいため、「バナナ共和国」とも言われています。
ラテンアメリカ地域の国によく見られるようにサッカーに非常に熱狂的で、ワールドカップなどサッカーのイベントでは、国をあげて応援しています。1969年にはワールドカップ予選の結果をめぐり、隣国のエルサルバドルと「サッカー戦争」も起こしました。ただしサッカーだけが原因ではなく、もともとエルサルバドルからの農業移民をめぐって、両国の間には対立が生じていたことも大きな要因です。
憲法改正をめぐって、大統領と軍が対立
今回のクーデターが起こった背景として、セラヤ大統領と軍や最高裁との対立があります。セラヤ大統領は2005年に当選し大統領となりましたが、ホンジュラスでは大統領の任期は4年で再選はできません。
セラヤ大統領は就任後、経済政策などを実行してきましたが、思うように結果が出ず、ホンジュラスは発展していません。また今年の4月には、国民の携帯電話を当局が合法的に盗聴できる政策を検討していると述べました。このようなことから、セラヤ大統領の支持率は下がり、最近では30%を切っています。ただし、日本の現総理の支持率よりはまだ高いですね。
今年は任期切れの年で、11月には大統領選が予定されています。ところが、セラヤ大統領は憲法そのものを改正して、自分が再選できるようにしようと動いていました。
セラヤ大統領は憲法改正を問う国民投票を実施しようとしていましたが、最高裁判所はそれを違憲と判断し、軍も反発していました。それでも国民投票を強行しようとしていたセラヤ大統領に対して、軍は強制的に国外追放をするクーデターを実行したわけです。
クーデターは6月28日に実行され、セラヤ大統領は軍に身柄を拘束されて、コスタリカに強制連行されました。セラヤ大統領が追放された後は、国会議長のミチェレッティ氏が暫定大統領に就任しています。
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