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【実はけっこう、先進国でも多い「一院制」議会の国々】2ページ目 【「二院制」といってもいろいろある、世界の二院制議会】
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【参議院改革が先か、それとも一院制にしてしまうべきか?】【「二院制」といってもいろいろある、世界の二院制議会】二院制、といっても、大きくわけて3つにわけることができるようです。
○貴族院型二院制
○連邦型・地域代表重視型二院制
○特に差異のない二院制貴族院型二院制 ~イギリス~
貴族院型二院制の代表は、イギリスです。イギリスは、上院議員は選挙では選ばれません。世襲貴族、一大貴族(学識経験者など)、宗教関係者、法律貴族(法律家)で構成されていて、内閣が決定します(任命は国王)。
しかし、実際には「
下院の優越」が確立していて、国民の代表である下院がほぼすべてのことを決定できるようになっています。上院は、もはや形式的な存在に過ぎなくなっています。もちろん、首相は下院の第一党の党首がなり、内閣不信任を突き付けられるのも、下院だけです。
というわけで、イギリスの場合、実質的には一院制に近い、と考えた方が良さそうです。
連邦型二院制 ~アメリカ、ドイツ~
多いのが、連邦型二院制です。アメリカ、カナダ、オーストラリア、ドイツ、それからOECDには入っていませんがロシアなどです。
これらの国々は州(ロシアの場合は連邦内共和国など)の力が強く、中央の連邦議会に、代表を送り込む必要があります。そのため、州の代表として、上院がおかれているのですね。
アメリカの上院は、州の人口に関わらず2名ずつ州民から選出されます(下院は人口比例)。アメリカは州の権限が大きいので、上院には、(1)条約承認権、(2)大統領の長官、最高裁判事任命に対する同意権、が与えられています。
また、ドイツの上院に当たる「連邦参議院」は、選挙はなしです。州が、人口に応じた人数で、そのつど代表を送り込みます。この人たちは、州の意向の通りに動かなくてはなりません。ほんとうに「州の代表」であって、連邦参議院はさながら国連総会のような感じです。
地域代表重視型二院制 ~フランス~
一方、フランスは連邦制の国ではありませんが、ちょっと特殊です。
下院(国民議会)、これは国民の選挙で選ばれます。しかし、上院(元老院)は、地方の代表が決定します。
上院議員の選挙権を持っているのは、その地域(県)から選出された下院議員、県会議員、市町村会の代表たちです(彼らを「選挙人団」といいます)。市町村会代表が95%、選挙人の人口比0.25%。
基本的には下院の優越が定められているのですが、しばしば、特に下院で左派勢力が優勢のときは、その決定を阻んできました。上院は、性格上、どうしても右派に有利になってしまうようです。
特に差異のない二院制 ~イタリア~
日本と同じように、特に上院・下院の明確な区別がないのがイタリアです。
イタリアは、上下両院同時に選挙を行ないます。任期も一緒です。選挙制度も、両院とも小選挙区比例代表並立制をとっています。違いは、選挙資格ですね(上院;選挙権25歳以上、被選挙権40歳以上。下院;選挙権18歳以上、被選挙権25歳以上。)
また、大統領経験者は、自動的に終身上院議員になります。その他、いわゆる「功労者」も、終身上院議員になることがあります。しかし、その数はわずかです。
とにかく、あまり選挙制度が変わらず、しかも同時に選挙を行なうので、だいたい両院の政党構成比率は一緒ですね。
こういう国では、日本のように、しばしば「二院制」の意義が問われることになります。
二院制から一院制に移行した国 ~スウェーデン~
で、実際に二院制をやめて、一院制にしたのが、デンマークやスウェーデンなのです。
スウェーデンは、1970年に二院制をやめて、任期3年の一院制にしました。しかも、国政選挙と地方選挙が同じ日に投票されるようにしました。
この理由としては、まず、二院制の意義がもはやない、と判断したことがあげられるでしょう。貴族制もなくなり、連邦制でもない。だったら、二院あるのは意味がない、ということです。
もう1つは、これはいかにもスウェーデン的というか、「合理的」だから、というものです。選挙の運営にお金がかからない。しかも地方選挙も一緒にやるので、ますますコストダウン。
もちろん、国会議員も30人減らして、コストダウン。さらに、両院で審議しないので、その分、議事運営費(空調やら、証明やら、警備費やら)も減って、コストダウン。
べらぼうな国民の高負担(なにせ消費税25%ですからね)で高福祉を実現しているスウェーデン。国民にそれだけの負担をしいている以上、国が漫然と高いコストを払っているのは許されない、というわけです。
さて、次ページでは再び、日本の二院制について、考えていきましょう。
◎二院制、といってもそれはさまざま