製品を強制的に安く売らせたら……?
物資の不足、そしてインフレの進行を決定的にしたのが、2007年6月に出された価格統制令です。これはインフレ対策として政府が、「ほぼ全ての製品・サービスの価格を強制的に半額にする」というものでした。
しかしながら、これは経済の基本を完全に無視しています。無理に半額で売らせても、企業(メーカー、小売店)は利益にならないからです。利益にならなかったら赤字になり、そのまま倒産してしまいます。
最初は様子を見ていた企業ですが、価格統制令に反して逮捕された者が出たというニュースが流れたら、一斉に商品を売るのを止めてしまいました。この時から、ジンバブエのスーパーなど小売店の棚はガラガラになっています。
さらに多くのお店が商品を売らずに倉庫に保管したままだったのですが、そのような商品の保管も違法として、違反したものは逮捕するという内容も含まれていました。これでは、企業は製品を製造したり仕入れることもできません。結局倒産企業が続発したりして、ジンバブエの経済はさらに混乱、インフレは歯止めが効かなくなりました。
デノミ実施、果たして効果は?
2008年に入って極端なペースで進行してきたインフレですが、8月1日にデノミが実施されました。デノミとは、通貨の0をいくつか取って、新しい通貨単位を作ることです。今回は0を10個も取って、旧100億ジンバブエドル=新1ジンバブエドル、になりました。
今回のデノミの効果はまだ明確には表れていませんが、ここ数十年の世界でも稀に見る規模のインフレが、どのように収束するかは注目すべきところでしょう。
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