長期優良住宅/長く暮らせる家

家具も住宅も同じ。愛着をもって長く使おう

修理をすればまだ使える家具を捨ててしまったことはありませんか?本来なら家具も住宅と同じように愛着をもって長く使いたいもの。今回はどのメーカーの家具でも修理をしてくれる「家具の病院」を取材しました。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

家を建てたり、マンションを購入して新居に引っ越したとき、古くなったから、汚くなったったらといって、修理をすればまだ使える家具を捨ててしまったことはありませんか。今回は、メーカーを問わず家具の修理を受けるという「家具の病院」を運営している株式会社ダニエルの咲寿義輝さんに家具の修理と長く使える家具についてお聞きしました。

株式会社ダニエルは、1973年の設立以来、横浜洋家具の製造・販売を行っている会社。優れた材料でつくられた欧米の家具の精神や技術を伝え、さらに日本人のライフスタイルに合わせたり、日本で手に入る材料(カバやサクラなど)を活用して長く使える洋家具を手づくりしています。ダニエルで製造された家具には、ブランド名を記した焼き印が押されているので、だれにでも一目でわかるようになっているそうです。

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「家具の病院」での修理風景。事前に修理費用の見積もりの提示と修理内容の説明を受けてから正式に修理が始まります
Q.家具の修理を受けるようになったのはなぜですか?

10年ほど前から修理の相談がだんだんと増えてきました。依頼の大半は、ダニエルの家具ではなかったのですが、家具製造に携わる会社として責任を果たそうということで、1998年「家具の病院」を開設しました。ダニエルの家具はもちろんですが、どのメーカーのものでも修理のご依頼があればお引き受けしています。

Q.修理の依頼で持ち込まれる家具はどんなものが多いですか?

一番多いのは椅子やソファで、約6割を占めます。そして、3割はタンスなどの箱物と呼ばれるものです。残りの1割はテーブルや木製ドアなどですね。

Q.どんな修理が多いのですか?
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ソファは修理の依頼が多い家具。修理を依頼するときは張り地の交換だけでではなく、スプリングのサビ落としや、下地のウレタン交換をしてくれるかどうかも見積もりの段階でチェックしたい


椅子やソファは枠の補修をして、張り地の張り替えることが最も一般的な依頼ですね。タンスなどの箱物は主に取っ手の交換と塗り替えをすることが多いですね。テーブルの場合は、修理と同時に大きなものを小さいサイズに変更するというケースが意外に多いですね。

Q.家具の修理にかかる期間と費用の目安を教えてください。

ダイニングチェアの座面の張り替えなら2~3週間で13,000円から、一人掛けソファの張り替えは布張りの場合、100,000円から、三人掛けソファ210,000円~で、3週間~1カ月が目安です。三人掛けのシートを二人掛けシートに変更したり、布張りから革張り、革張りから布張りへ、まったく違った色や柄にガラッと雰囲気を変えることもできます。

次のページでは、長く使える家具の見分け方について、お聞きします。

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