建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

建築家と建てた家に犬と住む Vol 1 ペットとの共生住宅を(2ページ目)

自由に行き来できる大空間が愛犬の運動不足やストレスを解消する。そんな犬にとっての快適生活を実現する住宅を見学してきました。一室空間は人にとっても犬にとっても暮らしやすいようです。

執筆者:坂本 徹也

 

犬にとっても楽しめる家だと並木さんが言う竹田+並木邸は、1階は向かって右が並木邸の玄関、左が竹田さんの玄関。入口は違いますが、内部は一連なりの空間として繋がっています。その共有スペースとして機能しているのが、らせん階段の起点となる階段室(9.9メートルもの吹き抜け)兼竹田さんのリビング、その奥が竹田さんの習字教室と生活空間というわけです。ここの仕切は引き戸ですね。
3階層分の高さを貫くらせん階段を上っていくと、そこは並木さん夫婦の空間。 大きなリビング・ダイニングと寝室。さらに1階上がると、ロフトタイプのDENが あり、グレーチングの渡り廊下を伝って花見台と呼ばれるテラスに出ることができます。

ロビンちゃんは雨で長い散歩に行けないときなど、運動不足を解消しようといわんば かりに家中を自由に走り回っているとか。とくに階段や2階のリビングを見下ろす3 階部の渡り廊下は、彼のお気に入り。みんながどこにいるか一目で把握できるからでしょう。
とくに犬のためにとつくられた一室空間ではないと言うものの、犬が自由に行き来で きる空間というのは、きっと人間にとっても開放的で楽しい空間と言えそうです。
並木さんの奥さんの由美子さんは言います。
「犬は外で飼うものとずっと思ってたんですが、室内で飼うとかわいさが全然違いま すね。ずっと一緒だから話の内容も理解するし、表情もうかがうようになる。ロビン はいまはもう大切な家族の一員です」


★ベランダからつながるキャットウォーク
ならぬドッグウォーク。


東京都世田谷区・竹田/並木邸
1996年1月完成
敷地面積 :343平米(104坪)
建築面積 :89平米(27坪)
延床面積 :164平米(50坪)
構造   :木造+一部鉄骨造地上3階建て
設計・監理:伊坂重春(伊坂デザイン工房)


このレポートは『世田谷ライフマガジン』(エイ出版)というムックにも出ています。くわしくお知りになりたい方はそちらもどうぞ!

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