日本画/日本画関連情報

JSP-Portrait-奥村美佳

佐藤美術館(佐藤国際文化育英財団)がサポートする奨学生のなかで、同館学芸員が最も注目する作家を紹介する個展シリーズの今年第一弾として奥村美佳展が開催されます。

執筆者:松原 洋一

OKUMURA MIKA


奥村美佳
1974年 奈良県出身
2000年 京都造形芸術大学大学院美術科修士課程修了
その他の情報

近頃思うこと
最近、ずっと暮らしていた京都の下宿を離れ、奈良の実家に帰って来ました。自然に囲まれた今の生活では、鳥や虫や植物に自然の複雑さや、秩序を教えられ、改めて驚かされることの多いこの頃です。あと、昔から大きな変化なく暮らす人々や彼らの住まい(奈良の古い民家)のたたずまいなど、自然に逆らう事なく出来て来たものに興味を持っています。

◇制作の視点

ありふれた身近なものを私なりに観察し、そこから感じた、たのしさや美しさを画面に吐露してゆきたいと思います。
◇作品について

この作品は、「めぐる」という題名です。奈良と京都の県境にある瓶原(みかのはら)という所と、そこを流れる木津川を題材に選びました。ここは恭仁京のあった場所で、なだらかな丘陵とその間を縫うように流れる木津川の風景が魅力的なところです。実家の近くということもあり、幼い頃から親しんできました。私は、身近なこの場所をいつも、スケッチしています。この作品では、春先の木々が芽吹き始めた頃を描きました。冬から春にかけての季節は私にとって、一番自然の息吹を強く感じられる時です。自然がぴちぴちと新しく生まれてくる力強さに釣られてスケッチに出かけます。季節がめぐる、川が様々な場所をめぐるなど、手前の3本の木を人のように思いながらさまざまな思いを重ねて、描きました。

「めぐる」2005年
◇今回の個展について

比較的大きな作品の個展は初めての経験であり、今現在の私自身をさらけ出すものであり、大変緊張し、また観せるということの責任を突き付けられているように感じています。しかし学生の頃から、ひとかたならぬお世話になって参りました、佐藤美術館で、このような展覧会を開いて頂けますことを心より感謝しております。この機会に得られた経験を大切にしたいと思っております。

展覧会場-(1)

展覧会場-(2)

展覧会場-(3)

展覧会名:奥村美佳展
会期:2006年7月4日(火)~7月30日(日)
会場:新宿・佐藤美術館展覧会紹介ページ
東京都新宿区大京町31-10
※入場無料



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