WONDER TRIP LOVER
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ヴィーナス誕生 |
岡田有希子の命日は、1986年4月8日。その2週間ほど前にリリースされた彼女のラスト・アルバム『ヴィーナス誕生』(1986年3月21日) の1曲目が「WONDER TRIP LOVER」です。EPOが作詞、教授が作曲、かしぶち哲郎(セキスイハイムのCMに出ていましたね)が編曲という豪華な布陣です。ドラムが目立つイントロだけを聴いていると、アイドル歌謡曲には思えません。サビに入ると、岡田有希子の声が艶っぽい、一種の演歌です。
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未来派野郎 |
『ヴィーナス誕生』の1ヵ月後に、4月21日に発表されたのが教授の『未来派野郎』。20世紀初期に興った芸術運動・イタリア未来派をモチーフに作られたアルバムで、ジャケもその影響が窺えます。「WONDER・・・」を元に矢野顕子の作詞、ピーター・バラカンの英訳詞でセルフ・カヴァーされたのが、「Ballet Mecanique 」です。Otomaro Ruizのピアノ・カヴァーも存在します。
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クロニック・ラヴ |
90年代において教授が一番、力を入れた女性歌手は、中谷美紀ですね。アルバムには中谷美紀が歌わないインストとかもあって・・・このあたりは、Perfumeも継承しています。ドラマ「ケイゾク」の主題歌として知られる「クロニック・ラヴ」(1999年)は、「WONDER・・・」を再度カヴァー。作詞は中谷美紀、アレンジとしては「Ballet・・・」の方に近いです。中谷美紀は女優としては現在も「電車男」「嫌われ松子の一生」、比較的最近では、NHKドラマ「白洲次郎」での白洲正子役がはまり役でしたね。歌手としては2001年以降活動がなく、とても残念です。
これで終わり? いえ、もう1曲行きましょう。