DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

初音ミク風な歌うフリーウェア,AquesTone

データ入力によって自由にボーカルに歌わせることができるのは、初音ミクなどのVocaloidだけではありません。フリーウェアでVocaloidに負けない実力を持つAquesToneを紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

初音ミクだけでない、ボーカル生成ソフト

AquesTone
Vocaloidにも負けない実力を持つフリーウェアのボーカル生成ソフト、AquesTone
DTMの世界に莫大な影響を与えた初音ミク。興味はあるけど、いまさら始めるのも何だし、そもそもはずかしくて買えないし…なんて思っている人も多いのではないでしょうか?

でもメロディーと歌詞の入力で歌わせることができるソフトはVocaloidだけではありません。AQUEST社が開発したフリーウェアのVSTi、AquesToneもそのひとつです。VSTiであるため、スタンドアロンで動作させることはできませんが、CubaseやSONARなどWindowsで動作するDAWとともに使うことで、自由にボーカルを生成することができるのです。

実はAV Watchの記事の取材で、以前AquesToneの開発者インタビューを行ったこともありますが、この方は音声合成一筋で開発研究をしてきたバリバリの技術者。「しゃべらせる」ことの専門家ですが、面白半分に歌わせるソフトを作ってみたのがAquesToneとのこと。実際に使ってみると分かりますが、フリーウェアとは思えない、かなり本格的なソフトに仕上がっています。


VSTiとして立ち上げ、歌詞ファイルを読み込ませる

AquesTone
AquesToneはVSTiなので、ほかのソフトシンセと同様にDAWのトラックに組み込んで使う
では、実際、どのように使うのでしょうか?

AquesToneにはインストーラなどはないので、ダウンロードして解凍したファイルをVSTPluginsといったDAWが指定しているプラグインを入れるフォルダへコピーしておきます。そして、DAWを起動させれば、自動的に認識されるので、インストゥルメントトラックを作成し、ここでAquesToneを指定すれば、AquesToneが立ち上がります。

一般のソフトシンセと同様、この状態でMIDIデータを入力することで、音を鳴らすことができるのですが、AquesToneにとってMIDIデータと同様に重要なのは歌詞データです。これは、別途歌詞データを作成しておき、これを予めAquesToneに読み込ませておく必要があるのです。
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