モエ・エ・シャンドン〜愛され続けるブランドの秘密

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ハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンを起用したキャンペーン

六本木ヒルズで行われたパーティーには、「モエ・エ・シャンドン」グローバル広告キャンペーンのミューズであるハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンが出席した。

六本木ヒルズで行われたパーティーには、「モエ・エ・シャンドン」グローバル広告キャンペーンのミューズであるハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンが出席した

2009年10月、盛況のうちに東京国際映画祭の幕が下りた。

数多くの華やかな行事が続くなかでも、ハリウッドのスター女優スカーレット・ヨハンソンを招いて、ひときわ輝きを放つ「シネマに乾杯!〜トリビュート・トゥ・シネマ」というイベントが開催された。主催者はモエ・エ・シャンドン。

モエ・エ・シャンドンは、このキャンペーンに業界で初めてハリウッドのセレブリティを起用することを決定。類稀なる才能からすでに国際的に広く知られ、大成功を収めているスカーレット・ヨハンセンに白羽の矢を立てた。彼女はハリウッドで活躍するばかりか、社会的な奉仕活動にも熱心である。

この世界規模でのトリビュート・トゥ・シネマ・キャンペーンで、モエ・エ・シャンドンは新たなブランドイメージの確立を目指す。

ルイ15世やナポレオンが愛したモエ・エ・シャンドン

モエ・エ・シャンドンの歴史は古い。創業は1743年にまで遡り、実に266年もの歴史がある。その質の高いシャンパンは数々の上流階級の人々を魅了し、お祝いの席には必ずモエ・エ・シャンドンがあった。

ルイ15世時代のベルサイユ宮殿では、モエ・エ・シャンドンのシャンパンで毎晩のように華やかな宴が催されていた。また、かのナポレオンはモエ・エ・シャンドンの当主とは旧知の仲であり、出征前には士気を高めるためにメゾンに立ち寄ってシャンパンを飲み干し、遠征には必ずモエ・エ・シャンドンを持参したというエピソードも残っている。

近年においても、世界中から大きな注目を浴びた超音速旅客機コンコルドの就航や、ダイアナ妃の結婚式など世界的に重要なイベントの際には必ずやモエ・エ・シャンドンがそこにあった。

一方で、モエ・エ・シャンドンは上流階級だけでなく、大衆娯楽の代名詞ともいえる映画界とも関わりが深い。1950年以降数々の映画の中でモエ・エ・シャンドンは存在感あるキャストとして600本以上の映画に彩りを添えている。なかでもオードリー・ヘップバーンとゲーリー・クーパーが主演する『昼下がりの情事』や、ジュリア・ロバーツとリチャード・ギアの『プリティ・ウーマン』において果たしたモエ・エ・シャンドンの役割は、多くの人の心に焼き付いていることだろう。

また、スクリーンの中だけに留まらず、多くのセレブリティや監督のプライベートな生活の中でも愛され続けている。それが今回「シネマに乾杯!〜トリビュート・トゥ・シネマ」キャンペーンを世界的に展開する理由の1つになっているのだ。

なぜモエ・エ・シャンドンは時を越え、国境を越えて愛され続けるのだろうか? そこには、普遍的なブランドとして君臨し続けるための秘密があるに違いない。この疑問に対して、グローバル広告キャンペーンのミューズとして起用されたハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンのお披露目パーティー開催に合わせて緊急来日した、マーケティング責任者マーク・ジャシェ氏から直接話を伺う機会を得た。彼の口から発せられるモエ・エ・シャンドンのビジネスに対する熱い想いに触れるにつけ、モエ・エ・シャンドンが時を越え、国境を越えて愛され続ける理由が次第に明らかになってきた。

品質へのこだわり、飽くなき挑戦

まず、モエ・エ・シャンドン成功の要因として、シャンパンの品質に対して飽くことのないこだわりを持っている点が挙げられる。インタビューの最中、ジャシェ氏からは「クオリティ」に関する発言が何度も繰り返された。その言葉からは、これまで築いてきたブランドの上にあぐらをかくことなく、常に最高のものを届け続けることによってお客様に評価されるという強い意志が感じられた。

常に斬新なことを取り入れたブランド構築 

パーティーでは、スカーレット・ヨハンソンをはじめ、日本で一番シャンパンの似合う俳優石田純一さんも出席

パーティーには、スカーレット・ヨハンソンをはじめ、日本で一番シャンパンの似合う俳優石田純一さんも出席

2009年で266年という約3世紀にわたる歴史を持ちながら、モエ・エ・シャンドンは常に斬新なことに挑戦し続けている。今回の「シネマに乾杯!」というプロモーションでは、業界で初めてハリウッド女優スカーレット・ヨハンソンをキャンペーンに起用し、周囲を驚かせた。

モエ・エ・シャンドンは、歴史と伝統が重んじられるシャンパン業界の中でも、タブーを恐れずに常に世の中の度肝を抜くようなことを思い切って取り入れる勇気を兼ね備えている。そして、世の人々に新鮮な驚きを与え続けることによって、常に時代の中で脚光を浴びる存在であろうとしているのではないだろうか。

顧客とともにブランドを育てる

特に印象的だったのが、モエ・エ・シャンドンの顧客と共にブランドを作り上げていきたいという姿勢だ。同社は歴史と伝統・格式のある企業だが、「モエ・エ・シャンドンとはこうあるべき」と顧客に押し付けるようなことはしていない。逆に顧客それぞれが、それぞれの「モエ・エ・シャンドン」のブランドイメージを創り上げることを喜んでいるかのようであった。

実際のところ、ブランドとは企業のみで作り上げるものでなく、顧客との協業の結果、顧客の心の中で形成されるものである。そして、企業が作り上げるブランドパワーと顧客の中で形成されるブランドバリューが同じになった時に、ブランド戦略は成功したと言える。まさにモエ・エ・シャンドンはこのブランド戦略を忠実に実践しているのだ。

モエ・エ・シャンドンの新たな挑戦

世界中の上流階級に愛され続けるモエ・エ・シャンドンであるが、今後は上流階級にかかわらず「世界中の至る所でお祝いの席にはモエ・エ・シャンドンが彩りを添える」という大きな夢を描く。

もともと日本人は生活水準が高い上にフランス文化に対する造詣も深く、なおかつ品質に対する要求レベルが世界一厳しい。そのため、日本市場で成功した製品は、取りも直さず世界で高い評価を獲得できることになる。そして、いつの日か「日本のすべての人々の喜びの瞬間に、モエ・エ・シャンドンがそこにある」というレベルにまで浸透することを目指す。

そのためには、日本人に対する新たなライフスタイルの提案も必要となろう。現状日本においてシャンパンは、結婚式やパーティなど特別な時の食前酒として親しまれているが、より日常的に飲んでもらうためには、週末に映画を大切な人と見た後に、1週間頑張ったご褒美として気軽に祝杯を上げるというイメージキャンペーンも効果を挙げるだろう。

モエ・エ・シャンドンの新たなブランドイメージを確立するこの挑戦が実を結んだ時、伝統と格式のある歴史にまた新たな時代の1ページが刻み込まれるに違いない。

■関連サイト
モエ・エ・シャンドン

最終更新者:安部 徹也 (更新日:2009年11月10日)

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