事例:遅刻しないように急ぎ、人にケガをさせてしまったら?
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保険によっては示談交渉サービスのないものもあるのです。
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会社員の片岡さん(28歳)は毎日会社まで1時間かけて通勤している。自宅から最寄の駅までは遠く、バスも出てはいるが、日頃の運動不足解消もかねて自転車を使っている。
片岡さんは昨日の帰り際に上司から「明日の会議は絶対に遅れるな」と釘を刺されていたにも関らず寝坊してしまったため、自転車で猛スピードで疾走している。
普段から遅刻の多い片岡さんにとって今日の遅刻だけは絶対にマズイ。走りながら腕時計を見ると特急の発車まであと3分。これなら何とか特急に乗れそうだ。顔を上げた瞬間、目の前に人がいた……。
「ゴン!!!」にぶい音がして歩行者に直撃、相手の人はそのまま倒れた。
「すみません、大丈夫ですか?」
「……」
返事がない。急いで救急車を呼んで病院に運んだ。
保険には示談交渉サービスがあるのが普通ではないの?
相手の人は全治2ヶ月のケガを負い、片岡さんは治療費をはじめとして慰謝料や休業損害など損害賠償請求を受けた。
実は先日ローンを組んで新車を買ったばかりの片岡さんは、最終的に相手にいくら支払うことになるのか不安が増すばかり……。色々調べてみると
個人賠償責任保険に加入してていることが分かった。早速、保険会社に連絡してみると「保険で対応可能です。」との回答があり、片岡さんはほっと一安心した。
次の日、見舞いにも行っていなかった片岡さんに相手から怒りの電話。ここまで掛かった費用や慰謝料などをとりあえず20万円支払ってほしいとのことだった。慌てて保険会社に連絡すると「一定の基準に基づいてお支払いをしますので、相手の方の言い値で慰謝料などのお支払いはすることはできません」と言われた。
「それではそのように相手に言って直接交渉してください。」と片岡さんが言うと、
「申し訳ありませんが、当社で示談交渉をすることはできないのです。」と、事故の担当者は答えた。
「どうしてですが? 保険には入っているし、対応できると言ったじゃないですか!? 示談交渉するのは当然じゃないですか?」片岡さんは興奮して言った。
「はい。一定の基準に基づいて保険金のお支払いは致しますが、示談交渉サービスのついていない保険ですので、お客様に代わって示談交渉をすることができないのです。」と申し訳なさそうに担当者は言った。
結局、保険会社のアドバイスを受けながら相手と交渉を進め、示談まで数ヶ月かかった。