ドイツ/ドイツのグルメ・ビール・レストラン

ドイツ、驚きのビール事情(3ページ目)

ビールの種類が5,000種類もあるドイツ。「とりあえずビール」ではなく「最後までビール」とか、昔の修道士はビールから栄養をとっていたとか、そんなビールを愛してやまないドイツ人の驚きビール事情に迫ります!

執筆者:カルカ 麻美

ビールの値上げには断固として反対するドイツ人

ビアガーデン
気候のいい時期は、毎日どこのビアガーデンも人でいっぱい。みんなビールが本当に大好きです
ドイツでビールは「国民の飲み物」ですから、誰もがいつでも買えるように低価格でなければなりません。銘柄により値段は少しずつ異なりますが、現在0.5リットルの瓶ビールは一本65セント(約97円)前後。※これに8セントのデポジットが加算され、瓶を返却するとお金が返ってきます。ビール税も、0.5リットルあたり4.3セント(約6.5円)と格安(ビールの種類、醸造所の規模により幅があります)。ちなみに日本では0.5リットルあたり約111円。ドイツの約17倍の税金が課されているわけです。

こんなに安いドイツのビールですが、その価格をめぐって「ビール革命」と呼ばれる事件がミュンヘンで起こったことがあります。

時は1844年。原材料費上昇のため、ビールの価格が1リットルあたり1ペニヒ(=0.5セント)値上げされることになりました。「ビールを値上げするとは何事だ!!」と憤慨した数千人のミュンヘン市民は、醸造所になだれ込み激しく抗議。兵士たちはこの騒動を収めるよう命じられましたが、何とこの兵士たち自身もビール値上げに反対だったため、鎮静活動を拒否! 市民による数日間にわたる猛抗議の末、4日目にはついにバイエルン国王ルートヴィッヒ1世が折れ、ビールの値段を元に戻した、ということです。

一度値上げされたものをまた元に戻させてしまう、というのはすごいパワーですね。ドイツ人のビールへのこだわり、情熱(?)には感心させられるものがあります。

さてタイムリーな話では、EUがビール、ワイン、蒸留酒に対する税金の値上げを提案していた中、ドイツ政府はチェコとともにビール税の値上げをきっぱりと拒否。繰り返し行われた協議の末、酒税の値上げはひとまず行われないことが、11月28日に決まりました。この酒税値上げ案が通っていたら、ドイツではピール一本あたり1セント(約1.5円)高くなっていただけなのですが、それでも「値上げは反対です!」と言い切るドイツってすごいです。やっぱりビールはドイツにとって、本気で大事なものなのです。



ドイツビール
フランケン地方のビール。ガイドが旅先で飲んで感動したビールの一つ
ビールの伝統が何百年にもわたって受け継がれてきたドイツ。歴史が長い分、それだけ質の高いビールが造られ、面白エピソードもたくさんあります。ビールの種類は5,000種類もあるけれど、基本的にその土地で造られたビールを飲むことになっていて、他の土地のビールはなかなか飲むことができません。日本人だったら「お取り寄せ」とかしたくなってしまいそうですが、ドイツ人は地元のビールを何十年と飲み続けるのが当たり前だと思っています。

また「キンキンに冷えたビール」というのはなく、ドイツでは「味がよく分かる程度に冷やされた(日本人にとっては、ぬるいと感じることもあるかもしれない)ビール」を飲みます。グラスを事前に冷やしておく、なんていうこともしません。

……とこんな具合に、いくらでもビール話を書き続けられてしまいそうな勢いです(笑)。そんなガイドも、もともと特にビール好きだったわけではありませんが、ドイツに来てから自然とビールファンになってしまいました。そんな強力な魅力を持ったドイツのビール、みなさんも現地でぜひお試しください! ドイツ人のビールの飲みっぷりを観察するのも面白いですよ。

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