やっぱり洋モノはひと味違うね!
ちょっと突っ込みどころなのが、漢語水平孝試(HSK)という中国語の試験です。この資格試験は、通常の「級」形式の資格試験とは、ちょっと趣が異なった形式をとっています。級ごとに試験が独立しているのではなくて、試験を受けた結果のスコアに応じて、結果的に1級とか2級と認定されるという形式になっているんですね。もうちょっと詳しく書くと、普通の資格試験のように「1級試験」「2級試験」……というのがそれぞれ独立して実施されるのではなく、「HSK基礎」「HSK高等」といった区分で試験を受けて、例えば基礎試験で100点~154点であれば「1級」に認定され、155点~209点であれば「2級」に認定される、といった具合になるのです(以下の図参照)。
【漢語水平孝試の等級のしくみ】 |
ここまでの記述で、鋭い方はすでにお気付きかと思いますが、そう、この試験、日本の普通の資格試験とは逆で、1級が一番ランクの低い級なんですね! 中国では、これが普通なんでしょうか? 最高ランクの級は堂々の「11級」なんですが、全然すごそうに見えませんよね、これ。2桁いっちゃってますし。逆に、知らない人に「俺、中国語の試験の1級持ってるんだよね」と自慢できそうな気もします。
同様に、国際英検G-TELPという英語の資格試験も、最低ランクの級が「レベル4」、最高ランクの級が「レベル1」となっています。「級」としての数字とは整合的ですが、「レベル」と言われると、ちょっと違和感がありますよね。レベル1よりはレベル4のほうが難しそうな気がします。アメリカでは、これが普通なんでしょうか?
結論。
まあ要するに、資格試験の「級」なんてものは、それぞれの試験で勝手に決めて設定しているものであって、必ずしも普遍性のあるものではないので、よく調べてからその価値を判断しましょうということですね。アロマテラピー検定なんかは、1級でも合格率が9割だったりしますし……。今回は全く実用性のないお話でしたが、最後までおつきあいいただきまして、どうもありがとうございました。