超難関私立大学紹介

国際基督教大学(ICU)

  • ブックマークする
  • 印刷する
  • 携帯に送る

少人数制授業で、理想の形を追求する国際基督教大学(ICU)

意外と知られていないが、国際基督教大学は3学期制である。つまり年に3回学期末試験があることになる。

意外と知られていないが、国際基督教大学は3学期制を敷いている。つまり年に3回学期末試験があることになる。

日本の私立総合大学では、一般に200人の大教室に1人の教員といった授業方法が採用されていることが多い。一方、アメリカのリベラルアーツ大学(全人教育の全寮制小規模大学)のように、少人数制(十数名)を基本にした対話形式の授業を取り入れようとする動きもある。その一つが、国際基督教大学(ICU)だ。

国際基督教大学(ICU)には学部学科がない

社会人としての教養を身につけるという点でも、大学の教養教育が再考されつつある。国際基督教大学(ICU)はその一つの方向性を具現化した形で、2008年から学科を撤廃した。

ほとんどの日本の大学には、学部学科というものがあり、学長を頂点にしたピラミッド構造となっている大学組織が多い。しかし、国際基督教大学(ICU)では、基本的に、講座は2種類に大別される。「全学共通科目(教養科目)」と「専門科目」だ。狭い範囲の専門教育の枠を廃し、広く教養を身につけさせ、3年次からは文理の枠を超えた専門科目(メジャー)を系統的に学ぶ。卒業までに必要な単位136単位を満たすように、取得する学生自身が授業を選び、4年間の学生生活を構成する。
 

日本語をなおざりにせず、英語力・論理力を鍛える教養課程

同校の全学共通科目(教養科目)が一般的な教養課程とはかなり違うのは、英語教育プログラムと日本語教育プログラムを必修としている点である。授業のスタイルも、他の大学にありがちな単なる受け身の授業とは全く違っている。数名のグループ単位でのディスカッションによって、「批判的に物事を考える」という論理的な思考をたたき込まれる。そのようなディスカッションにおける「道具としての英語」の基本となるのは、もちろん日本語だ。

ゆえに同校では、日本語をなおざりにしない本当の意味でのバイリンガリズム(2カ国語使用)が目標に掲げられている。外国語としての英語の教育を重視するあまり、日本語の力が不十分であれば本末転倒になってしまう。日本語の力に裏付けされた英語の力が必要とされているのだ。

興味に合わせ、独自の専門科目(メジャー)の追求も可能

ICUの場合、専門科目の選択にも非常に柔軟性が与えられている。専門科目の選択方法は通常は一種類の大学が多い。しかし、ICUでは、以下のような柔軟な選び方ができる。

  1. 専門科目(メジャー)を1つ修める、
  2. 2つの専門科目(メジャー)を同時に組み合わせて履修する場合(ダブルメジャー)、
  3. 2つの専門科目(メジャー)の比率を変えて履修する(メジャー、マイナー)

そのため、例えば音楽と経営学といったような個性的な組み合わせで自分の研究をすることができる。自分の興味がはっきりしている人も、そうでない人も,
より自分のやりたいことに専念できる学習環境にあると言えるだろう。

このようなユニークな私立大学の形態は、アメリカでは普通であるが、日本ではまだまだ珍しい。というのも私立大学の場合、運営資金を学生からの授業料や受験生の受験費用に頼らざるを得ない現状があるからだ。

企業の評価は高く、就職希望者の約6倍もの求人が殺到

4年間の大学生活でアルバイトをしたり、クラブ活動に専念したり、あまり勉強をしない一般的な日本の大学生と違い、ICUの大学生は本当によく勉強をする。その結果、物事を判断する能力や、問題に対処する能力に優れる。

企業間ではICUの卒業生に対する評価は、きわめて高いものとなっている。就職希望者はほぼ100%の就職率。2007年度には就職希望者の約6倍にも当たる約2,500件から求人があったほどである。その企業も国内にとどまらない。このような状況を見ても、ICUの教育の成果は広く評価されていると言えるだろう。

国際基督教大学(ICU)の入試傾向

国際基督教大学(ICU)は、入試もまた非常にユニークだ。一般入学試験の場合、以下のように4種類からなっている。

■リベラルアーツ学習適性(試験時間70分、配点80点、問題数80問)
出題は様々な分野にわたる。基本的には、国語、数学の基本などの一般常識能力を調べる問題。短時間に物事を論理的に判断する能力を見ている。対策として、就職用の一般常識試験対策(SPI)の問題集などを実践してみるとよいだろう。

■人文科学(試験時間70分、配点80点)
文学、哲学、芸術、宗教などの分野から出題される。リベラルアーツ学習適正と異なり、じっくり物事を判断する能力を見ている。普段から、幅広く読書をして、抽象的に物事を考える能力に慣れている必要がある。付け焼き刃で解くのはなかなか難しい。

■社会科学または自然科学(試験時間70分、配点80点)
どちらかを選んで解答する。社会科学の場合は、政治、経済、歴史、社会などの分野から、自然科学の場合は、数学、物理、生物、化学の4分野から2分野を選択する。単なる暗記だけではなく、用語に対する本質的な理解能力が試されている。わからないものも前後関係から類推する力も求められる。

■英語(リスニング含む)(試験時間90分、配点90点)
まず最初にリスニング(約30分)があり、その後読解(60分)テストがある。リスニングのレベルもかなり高い。日頃からラジオなどで毎日練習する必要がある。「英語でものを考え、理解し、分析する能力」が要求される。他の一般的な私立大学とは、かなり違った入試問題と考えたらいいだろう。対策としては、TOEFLやTOEICの問題集などを実践するのも効果的だろう。

このような内容を見れば、求めている学生像が自然にわかってくるだろう。自分で論理的に考えて行動できる学生だ。国際基督教大学(ICU)の入試対策は、通常の入試対策では間に合わない。高校生の1・2年生の間から様々な分野の読書をし、物事を論理的に考える訓練が必要だ。社会的な問題に対する意識を持つことも必要だろう。本当の意味で、「大学で勉強をしてみたい」と思う学生にとっては、最適な環境ではないだろうか。

最終更新者:吉田 敦彦 (更新日:2009年09月17日)

受験

allabout アンケート アンケートに答えて、プレゼントをGet!!
All Aboutプロファイル

All Aboutプロファイルがリニューアル

詳細へ

All Aboutプロファイルとは?

All About ウェブマガジン

掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。