映画/おすすめ映画

2016年1月公開のオススメ映画ランキング

2016年も映画界は豊作の予感がします。1月から2016年前半は全米賞レースからアカデミー賞へと流れていく映画が続々公開されます。1月はその第一弾! スティーブン・スピルバーグの力作『ブリッジ・オブ・スパイ』やジョニー・デップの新作など目白押しですよ。

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

韓国、中国、日本の映画が集合!

『殺されたミンジュ』(2016年1月16日公開)

ミンジュという少女が無残に殺される事件が発生。しかし、事件はやがて闇の中へ。それから1年、ミンジュ殺しの犯人を執拗に追い続ける集団が現れ、複数の容疑者を誘拐していく。彼らの目的は?

なぜ殺されたのか、黒幕は誰なのか、韓国社会の闇を浮き彫りにしようとする集団ですが、彼らもまた犯罪に手を染めていくという悪の連鎖が怖い。

キム・キドク監督が、撮影も手掛けて、事件と関わる人物とその背景へと踏み込んで行きます。それは時に滑稽に映るシーンもありますが、おそらくそれ含めて描きたかったことではないかと。恐ろしく悲しい映画です。(公式サイト

製作・監督・脚本・撮影・編集:キム・ギドク 出演:マ・ドンソク、キム・ヨンミン


『最愛の子』(2016年1月16日公開)

大切に育ててきた息子が誘拐されてしまった夫婦。数年後、息子は見知らぬ女(ヴィッキー・チャオ)が育ててきたことが判明。やっと再開した親子。しかし、息子は両親の顔を忘れていた……という、実際に起こった事件を映画化。

ひとりの少年を生みの親と育ての親が奪い合うことになったのはなぜか。子供はどちらを選ぶのか……。実の子に忘れられた両親に気持ちを思うと辛いし、ある事情によって、愛情を持って少年を育てた女性も別れは辛い……。

中国では子供の誘拐が後を絶たず、そんな背景もこの映画制作のきっかけになっています。社会問題も含んだ作品です。(公式サイト

監督:ピーター・チャン 出演:ヴィッキー・チャオ、ホアン・ボー、トン・ダーウェイ、ハオ・レイ


『俳優 亀岡拓次』(2016年1月30日公開)

映画やドラマで脇役仕事をメインに役者として働く亀岡拓次(安田顕)37歳、独身。来た仕事は断らず、ときどき町の人に気付かれてちょっと照れたりして。趣味は酒。そんな彼が飲み屋の女性(麻生久美子)に一目惚れした! 不器用な彼はどうする?

戌井昭人の小説を映画化。監督はぶっとんだ恋愛映画『ウルトラ・ミラクル・ラブストーリー』の横浜聡子監督。主人公は脇役から主役へというガツガツ野心はなく、ささやかな幸福を噛みしめながら生きている男。そんな亀岡がチャーミングです!主演の安田氏の脇役ならではの味が、映画の中でも随所に生きていて、安田ファンはたまらないかも。特に麻生久美子嬢との居酒屋シーンは、ほのぼの感やら哀愁やらがつまっていて素晴らしいです。(公式サイト

監督・脚本:横浜聡子 出演:出演:安田顕、麻生久美子、宇野祥平、新井浩文、染谷将太ほか


『ビューティー・インサイド』(2016年1月22日公開)

目覚めると外見が別人になってしまうというウジン。イケメンでいい想いをした翌日はさえないオジサンになっていたり、女の子になっていたり……。事情を知っているのは親友と母だけ。そんなウジンが恋をします。相手はイス(ハン・ヒョジュ)。彼女と仲良くなり、離れたくないウジンは、姿が変わらないように3日間、徹夜をしますが、デートに向かう途中、うっかり寝てしまい……。

ウジン役は123人! 何しろ毎日姿が変わりますから、大変です。イスは心からウジンを愛して、変わらぬ愛情を注ぎますが、第三者から見れば、イスは男をコロコロ変えている遊び人にしか見えなかったり、本当にウジンなのかと不安になったり……。主役がウジンからイスへと途中でスイッチするような演出が不思議感を増しています。愛とは心なのか、それとも見た目? いろいろ考えさせられます。(公式サイト

監督:ペク 出演:ハン・ヒョジュ、パク・ソジュン、上野樹里ほか

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