3月株式市場の傾向
3月相場は、3月決算企業による決算対策の売りが出やすく、株式市場はさえない展開になりやすいといわれています。一方で、個人投資家が配当や株主優待の権利を目的とした買いを入れる傾向があります。今回は、3月相場がどのような傾向があるのかについて、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2014/1/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・2月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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2月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、3月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、3月は下がりやすい月と言えるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
■株式市場の傾向(3月)の検証結果
勝率: 54.08 %
勝ち数: 36,320 回
負け数: 30,837 回
引き分け数: 1,731 回
平均損益(円): 5,910 円 平均損益(率): 1.97 %
平均利益(円): 31,515 円 平均利益(率): 10.51 %
平均損失(円): -23,916 円 平均損失(率): -7.97 %
合計損益(円): 407,122,009 円 合計損益(率): 135,708.18 %
合計利益(円): 1,144,629,105 円 合計利益(率): 381,548.59 %
合計損失(円): -737,507,096 円 合計損失(率): -245,840.41 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.552
平均保持日数: 27.72 日
以上が、株式市場の傾向(3月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は54.08%、平均損益は1.97%です。勝率は5割を大きく上回り、1トレードあたりの平均損益も1.97%と大きなプラスとなっていることから、3月は株価上昇しやすい傾向の月と言えそうです。
3月は、3月決算企業が決算対策の売りを行うことから、株価は軟調に推移しやすいと言われています。しかし、今回の検証では、3月相場は上昇しやすい傾向があるとわかりました。その中でも過去の検証で、3月相場で好調な成績を残している銘柄にはどのような銘柄があるのか確認してみましょう。
3月好調ランキング
上記の表は先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴的な銘柄を上げると、
<8337>千葉興業銀行 [勝率:86.96%]
<8370>紀陽銀行 [勝率86.67%]
<8325>北越銀行 [勝率81.82%]
といった銘柄が挙げられます。上記3銘柄は、「地方銀行株」です。上記3銘柄以外にも、「<8536> 東日本銀行」や「<8349> 東北銀行」、「<8387> 四国銀行」等も勝率が7割を超えています。2013年よりアベノミクス政策の恩恵を受けて、金融業の業績が拡大傾向にあります。3月は地方銀行株に注目してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)