肌のうるおいは角質層で守られる
肌の潤いを保つために、まず肌の仕組みについて知りましょう。肌の外側から順に表皮・真皮・皮下組織の3つで構成されていています。そして表皮の中でも、一番外側にあるのが角質層です。この角質層が肌の内側から水分が蒸発しないように守り、水分をキープしてくれる働きがあります。健康な角質層には10~20%水分が含まれ、そのうるおい(水分)を守ってくれているのが皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質という3つの物質です。角質層に保持されている水分のうち2~3%を皮脂膜が、17~18%を天然保湿因子、残りの約80%は、セラミドという角質細胞間脂質によって守られています。
重要な保湿成分「セラミド」
セラミドを失うと、角質層の水分量は80%近くも失われると言われているくらい、セラミドは肌のうるおいには欠かせない存在です。セラミドはマッチ棒のような形をしていて、頭の部分は水となじみやすく(新水部)、軸の部分は油脂となじみやすい親油部。親水部は別の細胞間物質と、親油部は親油部同士で結びつき、水分でサンドイッチするように幾重にも層をなして角質層の隙間を埋め、うるおいを保つ役割をしています。
加齢で失われる「セラミド」を化粧品で補う
若くて健康な肌にはセラミドがたっぷりと含まれていて、肌もみずみずしくしっとりしています。ただその大切なセラミドはターンオーバーとともに作られるため、加齢で代謝が悪くなると共に減少していきます。他にも低湿度やストレス、睡眠不足、冷え、紫外線なども原因で減少します。そうやってセラミドが減少すると角質層の水分量も同時に少なくなり、肌が乾燥しがちに。つまりセラミドを保つことが、いつまでもぷるぷるの美肌をキープする大きな秘訣と言えるでしょう。
セラミド配合の化粧品で保湿成分を補給
体内で作り出すことはできませんが、簡単にセラミドを補うことができるのが、セラミド配合の化粧品。セラミドは水溶性の物質でないため、化粧水ではなく美容液や乳液などに配合されています。本当の保湿とは、身体の外から水分を与えるのではなく、セラミドなどの保湿成分を与え、水分を肌の内部で保つようにすることなのです。