日本車かフォルクスワーゲン『up!』か?
フォルクスワーゲン「up!」
アップと同じクラスの日本車である『トヨタ・パッソ』は1リッター3気筒エンジンを搭載。ボディサイズが全長3650mm×全幅1665mm×全高1535mm。アップの3545mm×1650mm×1495mmと、ほぼ同じ。燃費はパッソ21.2km/Lでアップ23.1km/Lが優勢。
乗るとどうか? こらもうお話になりません。パッソは乗り心地が悪く(道路のデコボコを全て拾う感じ)、軽自動車と全く同じレベル。エンジンだって全ての回転域で賑やか。一方、アップのハンドルを握ると仕上がりの良さに圧倒される! なかでも乗り心地の良さと来たら秀逸。
エンジンも高回転まで振動を出さずキッチリ回ってくれる。誰だって違いが解るほど。唯一の「少し違和感ありますね」は『AMT』と呼ばれる特殊な5速AT。普通の5速マニュアルミッションを油圧で制御するタイプで、日本車に無い。「慣れ」と「好き嫌い」があると思う。
素晴らしいのが安全性。アップには『シティエマージェンシーブレーキ』と呼ばれる自動停止機能付きのブレーキが標準装備される。走行中、前方の障害物をレーザーレーダーで常時監視。追突などの危険性があれば自動で急ブレーキを掛けてくれるというもの。時速30kmまでなら衝突を防止します。
この手の装備、日本車だと2リッター級以上のクルマにしか装備できない。アイサイトという素晴らしいシステムを持つスバルすら、1.6リッター車への設定無し。安全製を重視するなら高いグレードを買わなくちゃならないワケ。アップなら149万円のベーシックモデルでも標準装備される。
ちなみにアップはシティエマージェンシーブレーキだけでなく、横滑り防止装置やサイドエアバッグまで標準装備。パッソの1リッターモデルに横滑り防止装置とサイドエアバッグを付けたら142万8650円と、ほとんど変わらない価格になってしまう。安全性を考えるならアップって魅力的だ。
3ドアハッチバック