バギムーチョについて真剣に考えてみたいと思います
ドラゴンクエスト9で目にして、違和感を感じたという人がわりといるんじゃないかと思います。
ドラクエと言えばファミコン時代から続いている長寿シリーズタイトルですが、バギムーチョが登場したのはここ数年の作品です。この呪文を目にした時に、なんか違うというか、納得いかないというか、しっくりこない、そんなことを言う人達がいました。正直に言うと、ガイドもバギムーチョは、ドラクエの呪文としてはなんかあんまりピンときません。何故ピンとこないのか、ぽくないといいますか、らしくないといいますか、しかし論理的には説明できません。
趣味の違い、あるいはセンスの違いというような言葉で片付けてしまえる類のことではあるんですが、そういうことについてあえて小難しく検討してみるのもたまには面白いものです。というわけで今回は、バギムーチョについて真剣に考えてみたいと思います。
ハイコンテクストなゲーム業界
ゲーム業界は、極めて複雑なゲームの文化をユーザーやメーカーが高度に共有している状況があります。
これはエドワード・T・ホールという、アメリカの文化人類学者さんが提唱した概念で、コンテクストは背景、文脈、さらには文化が共有している価値や嗜好のことを言います。現代の日本的な表現に置き換えれば、空気というのが近いかもしません。空気読めの空気ですね。文化によってコンテクストには度合いがあると、このエドワード・Tホールさんはおっしゃっていて、高度にコンテクストを共有できている文化のことを指してハイコンテクストであると、こういうわけです。
この話をすると、日本というのはハイコンテクストな文化を持つ国だと言われることが多いのですが、その中でもゲームという文化は極めてハイコンテクストな文化であると言うことができます。
次は、ハイコンテクストという言葉で、ゲーム業界や、ドラクエについて説明してみたいと思います。