防災/災害の種類と対策

海辺の危険ー水難事故に遭わないために

夏休みになると、海辺や河川での水難事故が多発します。急な天候の変化だけでなく、海辺のルールを守らなかったり、子供から一瞬目を離したすきに事故は発生するのです。そんな遭わないようにする方法をお伝えします。

和田 隆昌

執筆者:和田 隆昌

防災ガイド

海辺の危険ー水難事故に遭わないために

一見して、何も危ないところのないような海辺でも、数々の危険が待っています。

一見して、何も危ないところのないような海辺でも、数々の危険が待っています

夏休みは、家族で海辺へ行こうと計画している方も多いはず。そんな中、残念なことに、毎年必ず水辺では悲しい事故が起きています。警視庁生活安全局の資料によると平成20年の6月~8月における水難者数は869人におよび、ここ数年その数はあまり変わっていません。また死者・行方不明者は391人におよんでいます。水難発生件数は新潟44件、静岡41件、千葉35件の順で多く、新潟などでは山岳部の河川における事故も多数発生しています。

水難事故の発生場所は海が56.7%、河川が29.4%を占めています。どんな場合に発生しているかというと、水泳中、魚とり・釣り、水遊びが全体の66.3%を占めているます。水難事故の発生件数の2割程度は中学生以下の子供ということですから、子を持つ親は水辺のレジャーにおいては気をひきしめて対応しなければなりませんね。

では、水難事故に遭わないようにするにはどんな事に注意したらいいのでしょうか。

海で事故に遭わない方法

■遊泳禁止区域では絶対に海に入らない
そこには必ず危険が待っています。遠浅で安全そうに見える海岸でも流れが急だったり、危険な場所が潜んでいることもあります。ライフガードのいる遊泳可能な海岸であっても、ささいな事から事故は発生するのですから。

■幼児・子供から絶対に目を離さない
ライフジャケットをつけさせるなどの万全な安全対策をして遊ばせること。浮き輪やライフジャケットをつけているからほっておいても安心、とは絶対に思わないこと。たとえ泳ぎに自信があったとしても、溺れている人間を救助することは非常に困難で、特別な技術が必要になります。子供を救助しようとして親が溺死してしまう事故も過去多数発生しています。

■状況判断を的確に
波が高かったり、天候不良時には海に近づかない。飲酒時は絶対に海に入らないのは言うまでもなく常識です。

■離岸流に気をつける
海岸線の長い遠浅の海岸には、必ず沖に向けて「離岸流」という水の流れが発生しています。ひとたびこの流れに乗ってしまうとあっという間に体が沖へと流されてしまいます。

沖へ流されているなと思ったら、岸に平行に泳いでその流れから離れないと岸へは戻れません。サーフィンをする人には常識なのですが、一般の人はこれには
まって流されてしまうことが非常に多いようです。海岸でごみや泡が沖へと流れていくポイントを見つけたらそこには離岸流が発生していると思いましょう。

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