女性の転職/女性の再就職・職場復帰

専業主婦から料理研究家へ(2ページ目)

出産退職を機に料理を習い始めたミセスが始めた料理教室が、スタートから6年後には、ウェイティングが20名以上ににもなる人気料理教室に!Ricette主宰の佐藤圭子さんの成功の軌跡です。

執筆者:川崎 あゆみ

調理中"
2人で1本のロールケーキを作っていく。「実際にここで自分で作ると、家に帰ったときに、『作れるかな』という不安もなくなりますよ」と佐藤さん。

使えるレシピかどうかは、ご主人の舌が決める?!

---メニュー決めも大変だと思うのですが、どのように決めていくのですか?

ブログに、私が普段作った料理の写真をアップしているのですが、それを見た生徒さんからのリクエストを参考にして、毎月のメニューを決めていくこともありますし、10月はテーブルに金木犀を飾って、デザートは金木犀の香りの桂花陳酒を使ったデザートにしようとか、季節感も大切にしています。常に来月、再来月と先のことを考えなくてはいけないので、メニューを考えるのは楽しいけど、結構大変ですね。

メニューを考えるのもさることながら、問題はレシピ作り。試作品を食べてくれる主人が「これならいいよ!」とOKしてくれるものもあれば、何回作りなおしても「まだ違う」と言われることもあるんです。実は、主人のOKが判断の基準(笑)。家庭料理ですから、家族が食べて「美味しい!」って言ってくれるのが基本的に美味しい料理だと判断しています。良し悪しは、ほんのわずかなサジ加減なんですけどね。そんな風に試行錯誤を重ねて「これだ!」と思うレシピじゃないと、生徒さんに満足してもらえないと思っています。

ロールケーキ"
生徒さんたちによって、おいしそうなロールケーキが完成。手前からココア、抹茶、マンゴーのロールケーキ。

母親だったら仕事だけっていうわけには、いかない

---ご自宅でのお仕事ですが、家庭と仕事の両立の方はいかがですか?

今は、午前1時頃に就寝して6時頃起床の生活で、自宅が職場とはいえ毎日忙しいですね。PTAの役員もやっているので時間的にはきついです。でも母親だったら仕事だけっていうわけにはいかないですものね。

主婦でありつつ仕事をするということにおいて一番難しいのは、バランスの取り方だと思います。家庭のことばかりやっていたら仕事はうまくいかないし、逆に仕事のことばかりやっていたら、家庭がうまくいかなくなると思っています。まずは、家庭が優先ですよね。主人がストレスを抱えるとか、子どもに寂しい思いをさせるとか。絶対にそれは自分に返ってくると思います。

---働くことにご主人の理解、お子さんの様子はいかがですか?

主人は、子どものことと家庭のことを一番大事にしながら、自分の好きなことをするというスタンスをとてもよく理解してくれています。逆に料理教室を始めるときも彼の方から「やってみたら?」と言ってくれたほどです。私も最初から専業主婦でずっといるつもりはなかったし、主人も「自分の世界を持ったほうがいい」と。

子どもたちは2人とも、料理にすごい興味があるようです。舌も肥えて、料理に関するコメントは大人顔負けです。私が外食したいって思っても、家族は、「ママの手料理がいい」って。嬉しいですけど、私もたまには息抜きしたい(笑)。

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