秘境の瀑布ヴィクトリアの滝を泳ぐ!
ナイアガラ、
イグアスと並び世界三大瀑布(ばくふ=滝)に数えられているヴィクトリアの滝。滝の高さは最大約110m、幅は1,700mにおよび、雨季の水量は毎分5億リットル(乾季最小時で1,000万リットル)で水煙は高さ150mにも達し、30kmも離れた場所から確認できるという。
今回はジンバブエとザンビア国境にまたがるこのモシ・オ・トゥニャ(雷鳴とどろく水煙)=ヴィクトリアの滝を紹介しよう。
ヴィクトリアの滝を歩こう
ヴィクトリアの滝。川幅と水量ではイグアスの滝に及ばないが、高さと渓谷の深さ・複雑さでは三大瀑布随一。これでも水が少ないシーズンで、4~6月には水煙に覆われて滝が見えないこともある ©牧哲雄
裂けた大地に落ち込むヴィクトリアの滝 ©牧哲雄
ザンビアのモシ・オ・トゥニャ国立公園のゲートをくぐり、熱帯雨林を思わせるシダや木々を抜けると河原が見えてくる。雨季はザンベジ川の川幅いっぱいに水が流れるが、乾季だと川はいく本もの筋に分かれて流れ、水深も浅い。辺りには大地を揺るがすゴーッという轟音が響きわたり、川の向こうで舞い上がった水煙は空で雲とつながっている。
水煙を目標に定めると、裾を上げて川を渡る。ザンビア側の国立公園には立ち入り禁止の柵もしっかりとした歩道も整備されていないので、たいていの観光客は入り口で帰るか、中洲まで行く者は自分で川を歩いて渡ることになる。これがおもしろい。
大地を掘った滝のあと。少しずつ少しずつ滝は上流へと移動している ©牧哲雄
乾季の場合、浅いところを選べば膝くらいまで濡れるだけで、滝の中央部にあるメイン・フォールまで行くことができる。メイン・フォールまではいくつかの中洲、というか島を越えていくのだが、もっとも大きいその島こそ、1855年11月16日、ヨーロッパではじめてデイヴィッド・リビングストンがこの滝を発見したとき、感激のあまり自分の名を木に刻み込んだというリビングストン島だ。
島を渡ると大きな川が出てくる。メイン・フォールにつながる川の本流だ。本流は滝の直前でいくつかの岩に阻まれて、数本の流れに分かれて滝を爆音とともに落下する。川の流れもさすがに速い。川に入るのを躊躇していると、白人の観光客を引き連れた黒人の現地ガイドが川を泳いで渡り、滝のすぐ手前の岩から滝に飛び降りた!