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スカイライン クロスオーバーは大当たり

クーペとSUVを融合させたスカイライン クロスオーバーは、いままでのSUVとは一線を画す走りとスタイルが身上。最近の日産車では大当たりというべき、出来のよさが光る。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

セクシー系SUV

フロントビュー
3.7Lエンジンに7速AT、2WDと4WDを用意し、GTとGTタイプPというシンプルなグレード展開。価格は420万~499万8000円と高め。エンジンと豪華装備を考えるとうなずける設定だが、もう少し安いグレードあると、内・外装ともにかなりスタイリッシュなだけにもっと売れるはず
スカイライン クロスオーバーの2WDモデルを400km近く走らせた。4WDは短距離・短時間だったが、このクーペとSUVを融合させた新しいスカイラインシリーズの魅力に迫りたい。

インフィニティEXとして日本より先に北米でデビューしている、スカイライン クロスオーバーだが、開発時点から日本での販売を想定していたそうだ。ただしその逆、「日本ありきで北米にも導入しようか」という考え方では、現在の日本の自動車市場を考えると存在自体成り立たなかったはず。そうした意味では、北米ありきでも新しく魅力あふれるモデルが我々の目前に現れてくれたことはありがたい。インフィニティFXのように、マニア垂涎のクルマとして並行輸入でないと手に入らないという事態は避けられたからだ。

日本向きだけにもっと安いグレードを!

リヤビュー
テールランプはもちろん丸型ではない。自分で運転しているともちろん見えないが、走る後ろ姿も存在感十分。高輝度LEDを使ったテールランプはブレーキ制動時の非視認性も高い
カイエンやX5、ムラーノやRXなどの大型SUVはもちろん、いまをときめくQ5やXC60などの中型SUVと比べても運転しやすい。さすがにデュアリスほどの気軽さはないが、狭い住宅街でも心理的負担が少ないSUVで、運転しながら「これはいい!」と思えたのはこのサイズ感もある。

実際サイズも全長4653×全幅1800×全高1575mmと、ティグアンよりも少し全長が長い程度で、SUVとしては全高が低いのと、流麗なボディ形状も視覚的に小さく見せることに成功しているのかもしれない。FX系の流れを組むリヤビューのセクシーさはほかのSUVにはない個性で、ひと目でスカイライン系と分かるフロントの眺めを含めて、存在感はピカイチだ。小さいのに十分に自分を主張するデザインは、最近の日本車の中でも出色といえる。

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