生命保険/保険料の払い方・節約方法

保険料が残高不足で引き落とせないと保険は失効する?

生命保険の保険料は、10年・20年・30年・終身など、長期にわたって払い続けるものです。その間には、保険料振替口座の残高不足で保険料が振り替えられないこともあるでしょう。そんなとき、すぐに保障はなくなってしまうのでしょうか? 調べてみました。

執筆者:小川 千尋

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保険料を払い忘れたら、保障はすぐになくなるの?

家族のための保険。失効してしまうと大変!

家族のための保険。失効してしまうと大変!

保険を契約するとき、保険料の払い方も決めます。主な払い方は、毎月払う「月払い」、半年ごとに払う「半年払い」、毎年払う「年払い」です。

それぞれ、決められた期日に保険料を払います。この期日を「払込期月」と言い、月・半年・年単位の契約応当日(例えば、11月11日に月払いで契約したら、毎月11日)がある月の1日から末日までを指します。

生命保険料の支払いには一定の猶予期間があるが…

もし、うっかりして、お金がなくてなど、何らかの事情で払込期月に払わなかったとしても、すぐに保障がなくなるわけではありません。生命保険には保険料支払いの「猶予期間」が設けられており、この期間内に払えば払込期月に払ったのと同じ扱いをしてくれるからです。

この猶予期間は、払い方によって下記のように異なります。

●月払い
払込期月の翌月1日から末日まで

●半年払い・年払い
払込期月の翌月1日から翌翌月の月単位の契約応当日まで。月単位の応当日がない場合は翌翌月の末日まで。ただし、契約応当日が2月・6月・11月の各月の末日の場合は、それぞれ4月・8月・1月の各月の末日まで

保険料の払い方は、月払いで口座振替にしている人が多いでしょう。この場合、ほとんどの保険会社は、振替日を毎月27日にしています。もし、27日に残高が不足していて振替が行われないときは、翌月27日に2カ月分の保険料が振り替えられます。このときにも残高不足で振替が行えず、末日までに払わなかったら、保険は「失効」するか「自動振替貸付」が行われます。

失効とは保障がなくなってしまうこと。自動振替貸付とは、保険会社がその保険の解約返戻金の範囲内で自動的に保険料を立て替えて、保障を継続させてくれることです。

自動振替貸付が適用されるのは、貯蓄性のある保険

やりくりは大変だろうけれど、保険料はちゃんと捻出しよう。

やりくりは大変だろうけれど、保険料はちゃんと捻出しよう。

自動振替貸付が適用される保険種類は保険会社ごとに異なります。終身保険、養老保険、個人年金保険など、解約返戻金がある保険を適用対象としているのが一般的です。

つまり、定期保険や収入保障保険などの掛け捨ての保険は比較的、早く失効してしまうということです。

自動振替貸付が適用された場合、建て替えられた保険料は貸付を受けたことになるので、所定の利息が複利でかかります。貸付利率は契約時期で異なり、予定利率が高い契約ほど貸付利率が高いのが一般的です。

立て替えられた保険料は、一部または全部をいつでも返済できます。もし、返済をせずにずっと保険料を立て替えてもらっていると、立て替え分と利息を合わせた元利金が解約返戻金を超えたときに失効します。

失効した保険を元に戻せないの?

では、失効した保険は、元に戻せるのでしょうか? 答えは「Yes」です。「復活」という制度を使うと、保険を再び有効な状態に戻せます。ただし、下記の3つの条件があります。

・失効してから一定期間(一般的に、失効日から3年)に契約者が申し出ること
・失効期間中の保険料(延滞利息が必要な会社もあり)を払うこと
・改めて、健康状態などの告知・診査を受ける

告知・診査の結果によっては復活できないこともあります。

やはり、保険は失効させないに限ります。そのためには、保険料の振替日の残高チェックは怠りないようにしましょう。
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