EPSとは?初心者にもわかりやすく説明
・EPSで何が分かる?
・EPSが上がれば株価も上がる?
・EPSが上がる要因には何がある?
EPSで何が分かる?
EPSとはEarning Per Shareの英語との頭文字をとった略語で日本株で言えば1株あたりの純利益です。つまり発行している1株に対して企業がどれだけ利益を稼いでいるのかを示す指標となります。計算方法は純利益を総発行株式数で割って算出します。たとえば、1億円の純利益、100万株の発行株式数であった場合、
・EPS=1億円(純利益)÷100万株(発行株式)=100円
となります。
EPSは数年の推移を見ることによって、その企業の業績が良くなっているのか悪くなっているのかを確認できます。自分の保有している株に対しての利益がどれだけ増えていくのかということですから、投資家にとっては非常に重要な指標となります。
EPSが上がれば株価も上がる?
株価はEPS×PER(株価収益率)で計算されます。つまり一般的にEPSが堅調に拡大している企業というのは、株価も堅調に上がりやすい企業とも言えるでしょう。したがってEPSが堅調に成長していけると予想できる銘柄を探すというのが銘柄選びの第一歩とも言えると思います。たとえば、EPSが100円でPERが10倍の企業があったとします。株価は100円×10倍=1000円となります。この企業のEPSが毎年20%増えた場合、5年後のEPSは100円×1.2の5乗ですから、248.8円となります。5年後もPERが10倍のままだったとすると、株価は248.8円×10倍=2488円となるわけです。
EPSが上がる要因には何がある?
EPSは1株あたりの純利益ですが、変動する要因は純利益だけではありません。発行済み株式数が増減することによってもEPSは変動します。たとえば、株式分割によって発行済み株式数が2倍に増えた場合は純利益は変わらなくてもEPSは半分になります(ただし株価も半分になるのでPERは変わりません)。一方、第三者割当などで新株を発行した場合にもEPSは下がります。たとえば、純利益10億円、100万株の総発行株式数、EPSが1000円の企業があったとき、10万株の新株を発行して第三者に買ってもらったとします。このとき、EPSは10億円÷110万株=909円となります。一方、自社株買いを行った場合にもEPSは上昇します。自社株買いを行っただけでは発行株式数は変動しませんが、平成13年の商法改正で、金庫株は解禁され、自社株買いを行って保有を続けた場合、EPSを計算する発行済み株式数を保有している株式数だけ減らすことができます。このため自社株買いは株価が上昇する好材料と言えるでしょう。
参考:日本株しっかりサポートナビ
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