「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」の読み方・由来・意味
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は、美しい女性のことをたとえたことわざ。では、あなたをたとえると、どんな花?
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」の読み方は、「たてばしゃくやく すわればぼたん あるくすがたはゆりのはな」です。一度は聞いたことがあるフレーズだと思いますが、その由来や意味をご存知ですか? この記事では、詳しく由来や意味を解説していきます。
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」の由来は?
この言葉は、美人の姿を美しい花々で形容したことわざです。 江戸時代の書物に原型がみられますが、作者や初出については判明しておりません。
また、漢方薬の用い方を例えたものだという説があります。
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」に込められた意味
よく女性を花にたとえることがありますが、あなたならどんな花になるでしょう? 昔から有名なのが、美しい女性のことをたとえたことわざ
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」です。なぜこれらの花が選ばれたのか。その理由から、美人の本質をさぐってみましょう。
立てば芍薬
芍薬(しゃくやく)は、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせる
芍薬(しゃくやく)は、すらりと伸びた茎の先端に美しい花を咲かせます。その香りもたおやかで、フランスではしなやかで爽やかな香りのするワインを、「芍薬のような香り」と言うそう。姿も香りも、まさにすらっとした美しい女性そのものです。
座れば牡丹
牡丹は、枝分かれした横向きの枝に花をつけるため、まるで座っているかのよう
芍薬も牡丹も同じボタン科なので、花自体はよく似ています。しかし、芍薬は草で、牡丹は木。その違いから、牡丹は枝分かれした横向きの枝に花をつけるため、まるで座っているかのように見え、観賞するときも座って観賞したほうがきれいに見えます。中国では花の王と呼ばれ、華やかさの象徴です。
歩く姿は百合の花
百合が風をうけて揺れる様子は、まるで女性が優美に歩いているよう
百合は、しなやかな茎の先にややうつむき加減に花が咲きます。そして、風をうけて揺れる様子は、まるで女性が優美に歩いているように見えるでしょう。甘い香りは香水としても人気があり、こうした花のイメージから、女性の名前にもよく用いられています。
ことわざ「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」の意味
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」のように美しい女性って、どんなひと?
芍薬、牡丹、百合の花は、一つひとつの花が美しいばかりではありません。この3つの花は、リレーするかのように順番に咲いていきます。
- 牡丹は4月末~5月のはじめ頃
- 芍薬は5月中旬から6月末頃
- 百合は6月から8月頃
それはまさに、座っている美人が立ち上がって歩き出すという流れにそっており、姿かたちのみならず、立ち居振舞いも美しいのです。
とかく見た目だけで花と結びつけがちですが、美しい女性とはそんな浅いものではありません。3つの花のたとえから、優美なだけでなく端正で凛としており、しなやかさと謙虚さも兼ね備えた女性像が浮かび上がるでしょう。それは内面の美がそなわってこそ醸し出せるものだから、実に魅力的!
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」
女性としては、いつかそんな風に言われてみたいものですね。