不動産の売却益にかかる税金はいくら?計算方法と節税方法を解説

不動産売却を検討している場合、売却価格がそのまま自分の手元に残ると考えないようにしましょう。売却額の利用を考えている場合はとくにこの点には注意が必要です。なぜなら不動産を売却して利益がでた場合には税金を支払う必要があるからです。

この記事では不動産の売却益にかかる税金について詳しく解説します。税金額の計算方法や節税方法についても解説しますので参考にしてください。

リナビス
リナビス

あなたの家の適正価格が分かる
【完全無料】一括査定

リナビス
step1
リナビス
step2
リナビス
step3
リナビス
step4

不動産売却時に発生する税金

不動産売却には売却益にかかる税金以外にもさまざまな税金が必要です。印紙税・登録免許税などは売却前に必要な税金です。譲渡所得税とあわせて詳しくみておきましょう。

売買契約書にかかる印紙税

印紙税は売買契約書を作成する際に支払う税金です。金額については契約金額に応じた税額が決まっています。印紙税はさまざまな文書に課税されるという特徴があります。契約書だけでなく株券や手形、保険証券、領収証などが例です。

収入印紙がもっとも身近な印紙税かもしれません。このような印紙税ですが、不動産の売却時には売買契約書に貼り付けて納税します。購入方法は法務局がおすすめですが、郵便局でも購入可能です。

基本的には文書を作成した人が税金を納める義務があるため不動産売却では売主が負担することになります。具体的な金額については次の表のとおりです。

売却額印紙税
10,000円未満非課税
10,000〜100,000円以下200円
〜500,000円以下200円
〜1,000,000円以下500円
〜5,000,000円以下1,000円
〜1,000万円以下5,000円
〜5,000万円以下10,000円
〜1億円以下30,000円
〜5億円以下60,000円
〜10億円以下160,000円
〜50億円以下320,000円
50億円を超えるもの480,000円
金額の記載がないもの200円

このように不動産の売却額によって支払う印紙税が異なります。不動産売買契約書に関しては売主と買主の両方が保管しておく必要があるため場合によっては費用が2倍になる可能性がある点には注意が必要です。

文書を作成した場合、1通につきそれぞれに印紙税が課税されます。正式な文書を2通作成した場合には印紙税もそれぞれに必要になるということです。

ただし契約書はコピーを保管しておくことも可能です。片方が原本を保管して片方がコピーを保管すれば印紙税は1通分の支払いのみで完了します。ただしコピーに契約者の直筆のサインが入ると課税文書となるため印紙税が必要です。この点は注意しておきましょう。

所有権移転登記にかかる登録免許税

不動産には必ず所有権がついています。所有権はその不動産を利用している人が持っているとは限りません。住宅ローンを利用している場合には金融機関が所有権を保有しているケースが一般的です。

また相続した不動産で不動産所有権を変更していない場合には親の名義のままになっているケースもあります。この場合は所有権を移転しないと売却することができない点には注意が必要です。

金融機関に所有権がある場合には売却までに不動産抵当権の抹消手続きを行う必要があります。住宅ローンの残債を一括で返済することを条件に抵当権を抹消することが可能です。抵当権の抹消の場合は不動産1件につき1,000円の登録免許税が必要になります。土地と建物の場合はそれぞれにかかるため倍になります。

所有権移転登記は不動産の所有者が変更になる場合に行う手続きです。売却の際には売主から買主に所有権を移転する必要があります。この際に必要となるのも登録免許税です。買主が費用を負担するのが一般的とされています。

売主は売渡証書を司法書士に作成してもらうための費用を負担する必要がある点は理解しておきましょう。登録免許税の計算は次の計算式を用いて行います。

登録免許税=固定資産税評価額×税率

税率については次の表を参考にしてください。

不動産の種類原則税率軽減税率
土地20/1000なし
建物20/10003/1000

売却益にかかる譲渡所得税

不動産売却でもっとも大きな金額になる可能性が高い税金が譲渡所得税です。譲渡所得税は不動産売却で得た売却益に課税されます。具体的な計算方法は次の項目で紹介しますが、不動産の譲渡所得は給与所得などとは異なる分離課税対象になるため住民税と所得税が課税される点を覚えておきましょう。

利用できる特例などもありますが、ひとまずここでは2037年までは2.1%の復興特別所得税も加算されることを解説しておきます。

不動産売却益にかかる税金の計算方法

具体的にどの程度の税金が課税されるのかはかなり気になるところでしょう。事前に税金額をある程度算出しておくことでその後の資金計画が立てやすくなります。適切な資金計画を立てるためにも不動産売却益にかかる税金の計算方法について理解しておきましょう。

課税譲渡所得を算出する

譲渡所得税を計算するうえで重要となるのが譲渡所得の金額です。この金額がいくらであるかによって譲渡所得税の金額が決まります。譲渡所得税の金額は譲渡所得から取得費と譲渡費用を差し引いて算出するたえ、大元になる金額が税額を左右することになるというわけです。

取得費と譲渡費用も正確にしておくことで税金の払い過ぎを回避することができるでしょう。それぞれについて詳しく解説します。

取得費とは

取得費は不動産を購入したときに支払った費用のことです。具体的には次のようなものが含まれます。節税のためにも正確に申請できるようによく理解しておきましょう。

  • 不動産の購入代金
  • 建築費用
  • 購入の際の手数料
  • 設備費
  • 改良費
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 印紙税
  • 立退料
  • 造成費用
  • 測量費
  • 所有権でトラブルになった場合に支払った訴訟費用
  • 解体費用
  • 建物や土地を使用するまでの期間に対応する部分の利子

取得費でポイントとなるのは建物の部分です。建物は築年数によって減価償却の対象となります。具体的には次の計算式を用いて計算しましょう。

建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

減価償却率については建物の構造によって異なるため次の表を参考にしてください。

構造償却率
木造0.031
軽量鉄骨造0.025
鉄筋コンクリート0.015

譲渡費用とは

譲渡費用については、不動産を売却する際に必要となった費用が当てはまります。具体的には次のようなものが対象となりますので参考にしてください。

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 測量費
  • 印紙代
  • 立退料
  • 解体費用

所有期間に応じた税率をかける

譲渡所得に課税される税金は所有期間によって税率が異なります。長く所有している不動産ほど税率が低くなるため自分が所有している不動産の所有年数をしっかり確認しておきましょう。

課税譲渡所得の計算方法は次のとおりです。

課税譲渡所得×税率=所得税・住民税

この税率が所有期間によって異なるというわけです。具体的には不動産の所有期間が5年以下の場合を短期譲渡所得、5年を超える場合を長期譲渡所得と呼びます。税率については次のとおりです。

所得税住民税
短期譲渡所得30.63%9%39.63%
長期譲渡所得15.315%5%20.315%

このように長期間所有している不動産は税率が下がる点が特徴です。

不動産売却益にかかる税金の節税方法

不動産の売却に必要な税金について具体的にみてきました。ここからはより税金を安くするための方法について紹介します。控除や特例を利用することで不動産売却益にかかる税金を節税することが可能です。自分が条件を満たしていないかどうかを確認してみましょう。

居住用財産の3,000万円の特別控除を利用する

マイホームを売却する場合に利用できるのが居住用財産の3,000万円の特別控除です。マイホームの売却の場合は自分がこの特別控除を利用できないかどうかを事前に確認しておきましょう。条件をクリアすれば売却益から3,000万円を控除することが可能です。

適用されるのは建物だけなので建物の価格から取得費と譲渡費用を差し引いてさらに3,000万円を控除することができます。

ただし注意したいのはこの特別控除を利用した場合にはマイホームの買い替えの際に住宅ローン控除を受けることができなくなる点です。大きな額の住宅ローンを借り入れる予定がある場合にはどちらを利用したほうが得になるかをよく検討する必要があります。

10年超所有の軽減税率の特例を利用する

かなり長い期間居住していた不動産の売却を検討している場合は10年超所有の軽減税率の特例が適用されるケースがあります。特例の名目にもあるように10年を超えて所有している不動産の場合には軽減税率の適用を受けることができる可能性がある点が特徴です。

この特例を受けることができると課税譲渡所得が6,000万円以下の部分に対して税率が14.21%になります。具体的には所得税が10%、住民税が4%、復興特別所得税が0.21%で計算されています。

10年超所有の軽減税率の特例の特徴は居住用財産の3,000万円特別控除との併用が可能な点です。どちらも利用することができればかなりの節税が可能となるでしょう。

特定居住用財産の買い替え特例を利用する

マイホームを売却して、新たな家を購入した場合は、特定居住用財産の買い替え特例を利用することが可能です。ただし適用条件があるため条件をクリアしなくてはなりません。特例居住用財産の買い替え特例が適用されるには不動産の所有期間が10年以上であること、マイホームであることが条件となります。

この特例を利用すると買い替えを行った際の費用のなかから譲渡所得分までに関する部分の課税を将来に繰り延ることが可能です。それ以上の部分については通常の課税が行われます。注意したいのは繰り延べ分の税金は0円になりますが非課税になるわけではないという点です。

その年に支払う税金を安く抑えることができるという点では利用価値があるといえるでしょう。ただし居住用財産の3,000万円特別控除との併用はできないためどちらを利用するかはよく検討する必要があります。

不動産売却益にかかる税金の申告について

不動産を売却して利益が生じた場合には必ず確定申告を行いましょう。確定申告を行うことで売却益に対する課税額が算出されることになります。申告を怠るとペナルティもあるため注意しましょう。ここでは不動産売却益にかかる税金の申告について詳しく解説します。

確定申告の必要性

不動産を売却して得た利益は分離課税の対象です。分離課税とは給与所得などとは別に課税される対象であることを示しています。もしも確定申告をしないと場合によっては脱税ということにもなりかねません。

確定申告は不動産を売却した翌年の2月から3月中旬に行う必要があります。売却益がある場合には必ず申告期間内に手続きを行いましょう。期間を過ぎてしまうと延滞料金が課せられることもあります。

もしも売却損が出た場合でも確定申告を行うことで節税につながることがあるためいずれにしても申告は行うことが大切です。例えば売却損が出た場合には損益分を給与所得から差し引くなどすることで減税される可能性があります。

年初めなどに不動産取引をした場合には翌年の確定申告を忘れてしまうこともあるため申告漏れがないようにしっかりと準備をしておくことも大切です。

確定申告の方法

確定申告を行うにはいくつかの方法があります。具体的には次のとおりです。

  • 税務署の窓口での申告
  • 税務署の時間外文書収受箱への投函
  • 確定申告会場での申告
  • e-Taxでの電子申告

このように4つの方法で確定申告を行うことができます。大きくわけると書類を自分で作成して窓口に持参する方法と電子申請の2種類になります。

はじめて確定申告を行う場合は電子申請が利便性が高くおすすめです。電子申請にはマイナンバーが必要となるため事前に用意しておきましょう。あわせてマイナンバーの情報を読み込ませるためのカードリーダーも必要です。これらを用意することが手間な場合は窓口での申請も検討してみましょう。

窓口で申請する場合には確定申告書Bを用意します。確定申告書Bには第一表と第二表の2種類があり、第一表は収入金額・所得金額・税金の計算などの内容を記載する書類です。第二表は所得の内訳・社会保険控除・生命保険控除などに関連した内容を記載します。

これとは別に書類が必要になりますので次の項目で詳しく解説します。

確定申告に必要な書類

確定申告を行う場合には申告書だけでなく各種書類を添付する必要があります。必要書類がきちんとそろわないと申請ができないため事前に必ず用意するようにしましょう。

場合によっては原本が必要な書類もあります。万が一、紛失していたら再発行の手続きを取るのに時間がかかる可能性もあるため確定申告をすることが決まった段階で準備をスタートすると安心です。

確定申告に必要な書類については次のとおりになります。

  • 確定申告書B様式
  • 分離課税用の申告書
  • 譲渡所得の内訳表
  • 登記事項証明書
  • 不動産売買契約書
  • 売渡精算書
  • 税金の納付通知書
  • 借入の返済表
  • 譲渡対価証明書
  • 控除関連の書類
  • 源泉徴収票

確定申告書B様式・分離課税用の申告書・譲渡所得の内訳表は税務署で入手可能です。登記事項証明書は売却した不動産の管轄内にある法務局で取得することができます。

不動産売買契約書は不動産の売買が締結されたことを証明する書類です。ここに記載された売却額をもとに税額が計算される仕組みになっています。

売渡精算書は不動産を購入した際にかかった費用の明細になります。仲介手数料の領収書などは捨てずに保管しておきましょう。

税金の納付通知書に関しては不動産取得税や固定資産税の納付書になります。経費として計上できるため紛失しないようにしましょう。

借入の返済表については前年1年間のローン返済表が必要です。利用している金融機関から送付されることが一般的であるためこれも紛失しないようにしておきましょう。

譲渡対価証明書は不動産会社から受け取ることが一般的です。減価償却を計算するために必要な書類になります。ただし不動産売買契約書に記載がある場合には不要となります。

控除関連の書類については加入している保険会社から送付されるため紛失しないように保管しておきましょう。源泉徴収に関しても会社から手渡しまたは郵送で受け取る書類になるため保管が必要です。

不動産売却益にかかる税金に関するQ&A

不動産売却益が生じた場合には必ず確定申告が必要です。確定申告でよくありがちな疑問点についてまとめておきますので参考にしてください。

申告が遅れた場合は?

不動産売却益が生じているのに確定申告をせずに放置してしまうと脱税とみなされる可能性があります。確定申告を行わないとまずは税務署からの確認が入ります。なぜ不動産を売却したことがわかってしまうのかというと、不動産売却の際には所有権の移転登記を法務局で行います。

法務局で行った手続きはそのまま税務署に流れる仕組みになっているため不動産の売却が行われたことがすぐにわかってしまうということです。4月ごろに税務署から申告についてのお尋ねという文書が送付されてくるため、本当に忘れてしまった場合には急いで連絡をしましょう。

これを放置していると無申告者扱いとなります。申告の必要がある所得があるのに確定申告期限を過ぎても申告をしないでいると無申告者ということになり最悪の場合には逋脱犯という罪に問われることになります。

逋脱犯は脱税とは異なり、確定している税額を不正に納付しない人に対して科せられるものです。10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、場合によってはこの両方が科せられることになります。

取得費がわからない場合は

課税額の計算には譲渡所得を正確に算出しておくことが重要です。譲渡所得は不動産の売却額から取得費と譲渡にかかった費用を差し引いて算出します。取得費は売却した不動産を購入した金額になりますが、購入してから月日が経過していると取得費がわからなくなってしまっていることもあるでしょう。

この場合は取得費0円で計上せずに、不動産を売った金額の5%を取得費にすることができますので覚えておきましょう。

不動産の売却益にかかる税金について知っておこう

不動産を売却した場合には確定申告を行い、利益が生じている場合には納税を行いましょう。確定申告を忘れていると最悪の場合、罪に問われることになります。不動産の売却益にかかる税金については正しい知識を身につけてきちんと納税することが大切です。

そのためにも売却のタイミングで信頼できる不動産会社をみつけておくことをおすすめします。信頼できる不動産会社であれば売却後の確定申告についてもしっかりとアドバイスをもらうことができるでしょう。確定申告は初心者には難しい手順もあるため相談先があることは大切です。

信頼できる不動産会社をみつけるためにはすまいステップの一括無料査定がおすすめです。独自の基準で全国の優良な不動産会社とのみ提携しているため安心して利用することができる点が魅力になります。

自分だけで不動産会社を選択することが難しい場合も効率的に複数の不動産会社と出会うことができるためおすすめです。

【完全無料】うちの価格いくら?