住宅ローン中の家を売る4つの方法!不足分の支払いは将来も続く

住宅ローンの返済期間は最長で35年ととても長い期間に及びます。20年、30年という長い住宅ローンの返済期間の間には、子どもの独立や自分自身の仕事や健康上の変化などで、生活が大きく変わることもあり、完済前に家を手放さなければいけなくなることもあります。
そこで多くの方が心配しているのが、住宅ローンが残っている家でも売ることができるのかどうか、という点です。住宅ローンの返済中の家でも売却することはできますが、売却できる条件などは、売却した代金でローンを完済できるかどうかで大きく変わります
この記事では、住宅ローン中の家を売却する4つの方法の詳細について、それぞれの詳しい条件などを解説します。

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家を売るなら住宅ローンの完済が前提

住宅ローン中の家を売る場合には、基本的には売却した代金で住宅ローンを完済することが前提条件です。例えば、1,000万円の住宅ローンが残っている場合には、売却金額から売却にかかる税金や手数料などの諸費用を差し引いた残金が1,000万円以上残らなければ、売ることはできません。
その理由は、完済しなければ抵当権を外せないためです。住宅ローンを借りるときには、万が一返済が滞ったときに金融機関が家を差し押さえできるように抵当権を設定します。住宅ローンを完済しなければ抵当権を金融機関に外してもらえません。
抵当権が付いている家を無理矢理売却してしまうと、その後に権利関係が複雑になります。買主は正当な手続きを踏んで購入したとしても、債権者に突然家を差し押さえられてしまう可能性もあります。
そのために、抵当権が設定されている家は売ることができません。しかし、売却した代金で完済できるようなら金融機関も抵当権を外してくれます。住宅ローン中の家を売るときには、まずは売却した代金でローンを完済できるかを調べることから始めましょう。

家を売った代金で住宅ローンの完済が理想

住宅ローン中の家を売却する場合には、金融機関との面倒な交渉も必要なく、スムーズに抵当権を外してもらえる、売却した代金での完済が理想的です。家を売った代金で住宅ローンを完済しての売却を目指すための、流れや注意点などについて詳しく見ていきましょう。

家を売って住宅ローンを返済するまでの流れ

住宅ローン中の家を売って住宅ローンを完済するまでの流れは次のように進んでいきます。

  1. 住宅ローンの残債の確認
  2. 不動産会社による査定
  3. 仲介を依頼する不動産会社を決めて媒介契約を締結
  4. 売却活動
  5. 売買契約
  6. 売買の決済・引渡し・住宅ローンの決済

売却した代金で売主が住宅ローンを完済する場合には、売却のための決済の場に、売主がローンを借り入れている金融機関の担当者も同席します。司法書士が名義を変更するための所有権移転登記の書類を確認したら、買主側の金融機関の担当者が売主の銀行口座に購入代金を振り込みます。すると直後に売主が借り入れている金融機関へローンの残債の全額が引き落とされます。
ローンの完済を確認したら、抵当権抹消登記の書類を司法書士が確認します。書類などに不備がなければ、司法書士が法務局で所有権移転登記と抵当権抹消登記の手続きを行い、家の売却が完了します。

住宅ローンが完済できるかは査定結果から推測

住宅ローンが残っている家でも、残債を売った代金で完済できれば、上記の流れで何の問題もなく家を売ることができます。しかし、不動産価格は相場が上下するので、実際にいくらで売れるのかはわかりません。
実際にいくらくらいで売れるのかは、不動産会社に査定してもらうのが一番良いでしょう。自分で売却価格を調べて予想する方法はありますが、手間がかかる上に、不動産業界の素人にはデータの読み方などが難しい点があります。
不動産売買のプロである不動産会社による査定結果であれば、実際に売れそうな金額を提示してくれます。その結果から、住宅ローンを完済できるかどうかを推測することができます。

相場で家を売るなら不動産会社も厳選

家の売却価格は周辺地域の相場によって、同じような家でも大きく変動します。しかし、相場価格で売れるかどうかは、不動産会社の腕にかかっていると言っても良いでしょう。
腕の良い営業力の強い不動産会社に仲介を依頼すれば、相場価格で売却できますが、営業力の弱い不動産会社に当たってしまうと、思ったような価格で売れずに、ローンの完済が難しくなることもあります。売却を決める前にまずは自分で売却相場を調べておくことも大切です。
事前に相場を調べておけば、査定で不動産会社から提示された価格が妥当なものかどうかを自分で判断する材料になります。不動産会社の中には、仲介手数料が欲しいために高額査定を出すところもありますが、相場から外れすぎた高額な価格では家は売れません。
値下げを繰り返すことになり、かえって売りにくくなってしまいます。査定結果が出たら、いろいろと担当者に質問をしてみて、信頼できる不動産会社かどうかも判断材料にしましょう。
また、宅建の資格を持っている人が担当者にいるのか、どのくらいの実績のある不動産会社なのかも、ホームページなどで確認しておくと安心です。
不動産会社は厳選して選ぶことが大切です。良心的で実績豊富な不動産会社と出会いたければ、一括査定サイトのすまいステップがおすすめです。悪徳業者を排除して、全国各地の厳選した不動産会社とのみ提携しています。担当スタッフも5年以上の営業実績のあるスタッフが付くので安心です。

売り出し価格と売却価格の違いに注意

家を売却することでローンの完済を目指すのであれば、特に売り出し価格と実際の売却価格に違いが出てしまうという点に注意しましょう。売り出し価格とは、チラシや不動産情報サイトなどに掲載する定価のようなものです。
通常は、購入を決めた買主側から価格交渉が行われるので、売り出し価格よりも実際の売却価格は安くなる傾向にあります。売り出し価格をローンの完済ができるギリギリの線で設定してしまうと、価格交渉によって売却価格が安くなってしまった場合に、ローンが完済できなくなってしまいます。
特にローンを完済するための売却価格の最低ラインが決まっている場合には、売り出し価格は価格交渉が行われても、最低ラインを下回ることがない金額になるように少し高めに設定するように気をつけましょう。

売却価格は全額を返済に充てられない

家を売却すると手元にお金が入ってくるだけではありません。売却するのにもさまざまな経費や税金が必要です。売却した代金の全額を返済に充てられる訳ではない点に注意しましょう。
なお、ローンを返済中の家を売却するのに必要な経費は次の表の通りです。

費用金額・税率など
仲介手数料400万円超の物件の場合の上限額
仲介手数料=売買価格の3%+6万円+消費税
印紙税契約書に記載される金額により変わる
5,000円から3万円程度
抵当権抹消登記費用登録免許税は物件1件に付き1,000円
司法書士への報酬は2万円前後
住宅ローン繰り上げ返済手数料5,000円から3万円程度
譲渡所得税短期譲渡所得39.63%
長期譲渡所得20.315%

家を売った利益にかかる税金分は手元に残す

家を売って利益が出た場合には譲渡所得税が課税されます。利益というのは、売却金額から売却するための印紙税や仲介手数料などの経費と、購入費やリフォーム代などの取得費を差し引いた金額の残りです。利益の部分には、5年以下の所有の短期譲渡所得で39.63%、5年を超える所有の長期譲渡所得で20.315%が課税されます
自宅を売却した場合にはマイホームの特例によって3,000万円まで控除されます。自宅でない場合や、3,000万円を超える部分に対しては必ず課税されます。譲渡所得税には所得税と住民税があり、所得税は売却の翌年の3月に納税します。住民税は5月から6月頃に納税通知書が届きます。
売却したお金から税金のお金を手元に残しておかないと、税金の支払いの時期になったときにとても困ります。すべて使い切ってしまわないように気をつけましょう。

売れた代金で完済できない家を手放す3つの方法

家を売却した代金でローンを完済できない場合でも、次の3つの方法を使えば抵当権を外して家を売ることができます。

  • 自己資金で住宅ローンの不足分を補填
  • 住み替えローン
  • 任意売却

この3つの売却方法の詳細について詳しく解説します。

自己資金で住宅ローンの不足分を補填

ローンの不足分を自分で用意できる場合には、特に問題なく完済して家を売却することができます。不足分を用意する方法には次のようなものが考えられます。

  • 預貯金から充てる
  • 金融資産を売却する
  • 保険を解約する
  • 親など親族から借り入れる

これらの選択肢から、不足分に充てられるだけの金額をすぐに用意できるからと言って、そのお金を使い切ってしまうことはおすすめしません。例えば、これから子どもの教育にお金がかかるのに、学資保険を解約するようなことは子どもの将来を考えたら絶対にしてはいけません。
どこからいくらくらい調達できるかは、今後のライフプランからよく考えて選びましょう。万が一のことを考えて手元に残しておくべき預貯金はいくらか、無駄な金融資産や保険はないか、親から借り入れた場合にはどのように返済していくのか、今後の生活に負担がかからない方法を選びましょう。

新規で家を購入するなら住み替えローン

新しい家を購入して、また新たに住宅ローンを組む予定の場合には、住み替えローンを利用する方法もあります。

住み替えローンで残債を返済する仕組み

住み替えローンとは、新しい家を購入するためのローンに、前の家のローンの残債を上乗せして借り入れる住宅ローンのことです。同じ金額の家を購入するための通常のローンよりも借入金額も、月々の返済額も高額になります。しかし、銀行の審査に通れば利用できます。
住宅ローンを返済できない家をどうしても売りたい場合には、住み替えローンの利用も検討してみましょう。

住み替えローンを申し込む手順

住み替えローンを申し込んで、ローンの借り入れが決定するまでの流れは次の通りです。

  1. 事前申し込み
  2. 事前審査
  3. 正式申し込み
  4. 本審査
  5. 住み替えローンの借り入れ契約
  6. 借り入れ開始

流れとしては、通常の住宅ローンの借り入れとほとんど同じです。しかし、住み替えローンには前の住宅ローンの残債も上乗せされているので、1ヶ月あたりの返済額も返済総額も通常のローンよりも高額になります。また、前の住宅ローンを完済できなかった人への融資ということで、信用状態にも疑問符が付いている状態です。当然、審査は通常のローンよりも厳しくなる点は理解しておきましょう。
住み替えローンの審査では、通常のローンと同じように勤務先や収入、勤続年数、健康状態などの他に、車のローンなど現在の他の借り入れ状況、勤務先の状況などが厳しく審査されます。
大手企業勤務で十分な収入がある場合には通りやすいのですが、中小企業や収入が安定しない、借り入れが多い場合などは、審査に通らないこともあります。

金融機関の合意を得てから任意売却

住み替えローンの審査に通らない場合には、売却を諦めた方が良いでしょう。しかし、住宅ローンやその他の借金を滞納してしまい、抵当権を設定している債権者から差し押さえされてしまう可能性が高まった場合には任意売却という方法もあります。
任意売却とは、ローンの借り入れをしている金融機関などの債権者の合意を得た上で、抵当権を外してもらい、家を売ることです。売却した金額の中から手数料や税金、引越費用などを差し引いた代金をすべて住宅ローンの返済に回します。
家を売った代金で返済し切れなかった住宅ローンは、その後も借金として返済し続ける必要があります。
通常の売却と任意売却の大きな違いは、任意売却の場合には売却の主体が家の持ち主ではなく債権者にあるという点です。売却価格なども、すべて債権者の同意がなければ売れません。売主が主体で売却を進められないのが、通常の売却との大きな違いです。
しかし、任意売却の方が競売よりも高額で売却できるので、債権者としては回収できる金額が増えるのでメリットがあります。また、売る側にも売却代金から引越代金を出してもらえるのと、表向きは通常の売却と変わらないので、近所に任意売却とバレにくいというメリットがあります。

家の任意売却が可能な条件

住み替えローンの審査が通らなかったという理由だけでは、ローンの完済ができない家を売れるわけではありません。任意売却するためには、次のような条件がすべて必要です。

  • 住宅ローンを滞納している
  • 競売までに時間的な余裕がある
  • 連帯保証人の同意を得られている
  • 税金の滞納による差し押さえをされていない

住宅ローンは毎月返済するという約束で分割払いを許してもらっている状況です。滞納したら、分割払いの許可が取り消されるので残債の一括返済を求められます。滞納し始めてから3ヶ月程度で金融機関から分割払いの「期限の利益喪失通知」が送付されます。任意売却の手続きを始めるのはその後からになります。
また、表向きは不動産会社の仲介による通常の売却と変わらないのである程度の時間的余裕が必要です。競売の日は決まっているので、その日までに仲介で売れるだけの時間的余裕が必要です。
ローンを完済できない状態で抵当権を外すためには、その後の残債の支払いに対する保証が必要なので連帯保証人も用意しなければいけません。

家を任意売却する手順

任意売却で家を売る流れは多くは次のように進みます。

  1. 金融機関から「期限の利益喪失通知」が届く
  2. 不動産会社へ相談
  3. 住宅ローンの残高証明を取得する
  4. 不動産会社を決めて面談・査定
  5. 売却プランの提案
  6. 媒介契約締結
  7. 債権者に任意売却の申請
  8. 売却活動
  9. 債権者の同意を得た上で売買契約
  10. 決済と引渡し
  11. 残債の分割払い開始

「期限の利益喪失通知」が届いたら、弁護士へ相談する方が多いのですが、実際に売却をするのは不動産会社です。任意売却は弁護士ではなく、まずは不動産会社へ相談した方が良いでしょう。すまいステップなら、任意売却を手がけている不動産会社も見つけられます。
不動産会社と媒介契約を結ぶと、不動産会社から債権者への申請や交渉を行ってくれます。任意売却の場合には、売却の課程のすべてに債権者からの同意が必要ですが、売却活動は通常の売却方法と表向きは変わりません。
購入希望者が現れて価格交渉が行われたら、売却価格の決定にも債権者からの同意が必要です。不動産会社が債権者すべてに対して、売却金額をどのように配分するのかの「売買代金配分表」を配り、同意を得た上で売買契約へと進みます。
任意売却の場合には決済して引渡しが完了したら、ローンの残債をどうするのかという問題が残ります。生活に無理のない範囲での分割払いを認めてもらうか、小規模個人再生によって返済総額を減らしてもらうか、自己破産するのか、この3つから選ぶことになります。
小規模個人再生と自己破産は連帯保証人に多大な迷惑をかけることになります。連帯保証人に迷惑をかけたくない場合には、自分で少額ずつでも返済を続けた方が良いでしょう。

住宅ローン中の家が売れたときの気になる疑問

住宅ローン中の家を売ることに対して、多くの方が持っている疑問があるようです。こちらでは、多くの方から寄せられる質問に対してお答えします。

家を売ると確定申告は必須なのか

家を売ったときに確定申告しなければいけないのか知りたいという方がたくさんいます。必ず確定申告しなければいけないのは、譲渡所得が生じた場合です。確定申告した方が良い場合は、損益通算や繰り越し控除による節税が期待できる場合です。
譲渡所得というのは、売却によって生じた利益のことです。売却価格から売却にかかる手数料と取得費を差し引いた残金がプラスになる場合には、譲渡所得税がかかります。申告しない場合には、課税を逃れようとしたと見なされて、延滞税と重加算税が課されてしまいます。
また、自宅を売却した場合にはマイホームに対する3,000万円の控除など、多くの控除や特例が用意されています。
控除や特例の適用は確定申告で申し込まなければ適用されません。本来であれば控除で節税できたはずであっても、確定申告しなかったことで控除できない上に、延滞税が課されてしまうことになります。翌年の2月から3月の確定申告期間の申告を忘れないようにしましょう。
また、譲渡所得がマイナスになった場合には、給与所得や事業所得と損益通算して、全体の所得を下げて所得税を節税できます。1年で損益通算しきれない場合には3年まで繰り越しが認められます。
こちらは必須ではありませんが、給与所得や事業所得のある方は、節税に役立つのでマイナスのときも確定申告した方がお得です。

売れた家に再び住むことは可能か

借金や住宅ローンの滞納などが理由で家を売却せざるを得なかった場合でも、売却後の家に住み続けたいという方もいます。その場合には、リースバックを利用することで、住み続けることも可能です。
リースバックとは、いったん業者に売却した家に、家賃を支払うことで住み続けられるサービスです。将来、経済的に余裕が出た場合に買い戻すことも可能です。
しかし、売却価格は通常の売却よりも安くなる傾向にあります。借金の金額と、リースバックで売れる金額と家賃、通常の売却方法で売却したときの金額を比較して、利用するかどうか決めることをおすすめします。

住宅ローン中でも条件を満たして家を売ろう

住宅ローン中の家を売却する方法はいくつかあります。今回、4つの売却方法をお伝えしましたが、やはり一番確実で後々問題が起こらない方法は、売却金額で完済するか、自己資金を足して完済するかのどちらかでしょう。
しかし、人によってはどうしても売却金額や自己資金では完済できなくても売らざるを得なくなる場合もあります。その場合には、まずは住み替えローンを利用できないかを検討してみましょう。住み替えローンも無理な場合には、任意売却ということになります。
どのような形で売却すれば良いのかは、まずはどのくらいで売れるのかわからなければ戦略を立てられません。まずは、すまいステップで無料の査定を取り寄せてみることから始めましょう。

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