固定資産税は誰がどのくらい払う税金?計算方法や軽減制度まで解説

固定資産税は不動産を所有する人すべてにかかる税金です。不動産の購入を考えているけど、固定資産税は誰がどのくらい払うのか不安に思っている人もいるでしょう。ここでは固定資産税について詳しく解説していきます。いつ、誰が、どのくらい払う税金なのか、固定資産税の計算方法や軽減制度についても解説します。
固定資産税は毎年払う必要があるので、購入を希望する物件がどれくらい固定資産税がかかるのか事前に知っておくことで、その後のライフプランも立てやすくなります。それでは固定資産税とはなにか、その概要からまずみていきましょう。

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固定資産税の概要

固定資産税とはなにか、計算方法や支払い方について概要を解説していきます。土地・家屋などの不動産を所有している人は毎年かかる税金なので、基本をしっかり押さえておきましょう。

固定資産税とは

固定資産税とは土地・家屋などの不動産や機器、設備など減価償却の対象となるものにかけられる税金です。毎年その価値に対して一定の税率がかけられ、市町村の自治体に支払います。市街化区域内に物件があると合わせて都市計画税もかかります。ここでは主に固定資産税について解説していきます。
土地なら住宅用地の他、商業用地や田畑、牧場などの農業用地などさまざまな土地に対して課税されます。家屋は住居の他、工場、店舗、倉庫などに課税されます。不動産以外の償却資産にはパソコンやコピー機などの高額な設備が対象です。その他、各種製造設備や医療機器、航空機、船舶などが対象になります。ただし、自動車・軽自動車は他の税金がかかるため除かれます。
不動産なら毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている土地・家屋などの固定資産で、固定資産の評価価格をもとに税額が算出されます。不動産なら土地、家屋それぞれ別々に計算を行い、それぞれ固定資産税を算出して、合算した金額を支払います。
償却資産なら毎年1月1日の時点で所有している償却資産の取得年月、取得価格、耐用年数などの内容について、1月31日までに償却資産の所在する市区町村役場に申告します。(東京23区は都税事務所が申告先です。)

固定資産税額の決定方法

固定資産税の税額は固定資産税評価基準に基づいて、各市町村の評価員が評価を行い、決定します。新築・増築の場合には、自治体によって家屋調査の対象となる不動産評価額を決定します。その評価額をもとに最終的な固定資産税額を算出します。
新築・増築の家屋調査は入居後1〜3カ月以内に日程調整の連絡が入ります。家屋調査には、30分前後で終わります。調査を滞りなく行うために、家屋の建築確認申請書、見積書、請負契約書、竣工図等をあらかじめ用意しておきましょう。家屋調査によって固定資産税の基準となる不動産評価額が決まります。
家屋調査は立ち会いが必要なので、協力的に行動して、良い評価を受けるのが節税に繋がります。不動産評価額となる不動産の課税標準額は
課税標準額=建築額×0.7×0.5〜0.7
で算出されます。0.5〜0.7までの部分が家屋調査で決められる部分です。家屋調査に協力しないと、資料のみをもって課税標準額が決定するため、固定資産税は高くなります。立ち会いをしない家屋調査で必要になる資料としては
・各階平面図
・立面図
・仕上表、仕様書等
・建築確認申請書(第一面・第四面・第五面)
・検査済証又は建設住宅性能評価書
があります。また、以下の設備が施工されている場合は、施工状況がわかる資料が必要です。
・床暖房設備の図面
・エレベーター設備の図面
・ビルトイン空調設備・埋め込み式空調の図面
課税標準額は固定資産台帳に登録され、基準年度から3年に1度見直しが行われます。家屋調査は1度行えば増改築しない限り、物価変動や経過年数で補正されるので再訪問はありません。

固定資産税を支払う人

固定資産税は毎年1月1日時点で所有者として固定資産台帳に登録されている人に納付書が送られます。なので、年の途中で不動産を売却したり、相続などが発生すると売主や亡くなった被相続人が1年分先に負担することになります。しかし、多くの場合では、売買契約の特約で売却日までの日割で固定資産税分を支払ったり、相続の際に相続人で分割して負担したりします。
なので、不動産の所有権が移った場合には、翌年から市町村の請求に従って納税します。不動産を所有した後、いつから固定資産税を払う必要があるのかは不動産会社に確認をしておきましょう。

固定資産税の税額と計算方法

固定資産税について概要がわかったところで、実際に支払う固定資産税の計算方法についてみていきましょう。固定資産税は土地と家屋でそれぞれ課税されます。ここでは土地の場合と家屋の場合それぞれについて計算方法を紹介していきます。

土地の場合

固定資産台帳に登録されている土地の課税標準額に税率をかけて計算します。土地の課税標準額となる固定資産評価額は3年に1度発表される路線価を基準に、土地の位置や用途によって決められます。税率は1.4%です。土地の固定資産税の計算方法は
土地の固定資産税=課税標準額×1.4%
で求められます。住宅用地には特例措置によって税の負担が軽減される措置が適用できる場合があるので、後ほど詳しく紹介します。

家屋の場合

固定資産台帳に登録されている家屋の課税標準額に税率をかけて計算します。家屋の課税標準額となる不動産評価額は家屋調査によって決まった後、土地とともに3年に1回、基準年ごとに全件評価替えが行われます。計算には「再建築価格方式」が採用されています。計算式は
家屋の評価額=評点1点あたりの価額×床面積×単位面積あたりの再建築費評点×経年減点補正率
で算出されます。条件によって軽減措置が適用できるので軽減措置や特例は後ほど詳しく紹介していきます。

固定資産税の支払い方法と時期

固定資産税の支払いは一括で支払うか4期に分納するのが一般的です。市町村から送られてくる納付書を利用して金融機関や役所の窓口で支払えます。口座振替による自動引き落としを利用すると納付をし忘れることがないので便利です。コンビニでの支払いやクレジットカードでの支払いに対応している市町村もあるので、納付書を確認して支払い方法を選択しましょう。
固定資産税の納付書は4月〜6月の間に土地の所有者のもとに届きます。分納する場合には各期の納付期限までに支払いを済ませておきましょう。納付期限は6月、9月、12月、2月が一般的ですが、自治体によっては4月はじまりのところもあるので、不動産が所在する自治体のホームページなどで確認しましょう。

固定資産税を滞納した場合

固定資産税を納付期限までに支払わないと滞納となり、延滞金が発生します。延滞金は原則として固定資産税額に7.3%をかけた金額です。特例として1カ月以内なら「特例基準割合」に+1%した割合が延滞金の利率になります。
特例基準割合とは各年の前々年10月から前年9月までに国内銀行の新規短期貸出約定平均金利の平均の割合に、年1%を加算した割合を指します。1カ月を超えても支払えない場合には特例基準割合に+7.3%をかけた金額となり、負担が多くなります。延滞金は納付期限の翌日から発生しますので、計画的な支払いをして滞納しないようにしましょう。
督促を受けているのに放置してしまうと、財産調査や身辺調査が行われます。差し押さえ財産がある場合には差し押さえが行われる可能性もあります。やむを得ず納税できない場合には市町村の窓口で相談するのが得策です。「分納」、「徴収猶予」、「換価の猶予」などの支払い猶予策が相談によってできます。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは固定資産税を計算するのに基礎となる額です。ここでは固定資産税評価額についてもっと詳しくみていきましょう。

固定資産税にかかわるもの

固定資産税評価額は固定資産税だけでなく、都市計画税、登録免許税、不動産取得税などの税金の計算に使われます。「都市計画税」は役所で設定されている市街化区域に所有する不動産がある場合にかかる税金で、固定資産税評価額を基に税率がかけられ税額が決定されます。
「不動産取得税」は不動産を購入した年に限りかかる税金で同様に固定資産税評価額を基に税額が決定されます。「登録免許税」は不動産の売買や相続などで土地・家屋の所有権が変わる際に、法務局に登記をするのにかかる税金で固定資産税評価額を基に税額が決定します。
これらさまざまな税金の税額を決定するのに影響する固定資産税評価額は土地は路線価、家屋は家屋調査によって決定されます。固定資産税評価額を低く抑えることはさまざまな税負担を軽減することにつながるので、不動産購入時や増改築などの際には固定資産税評価額がどれくらいになるのか注意しておきましょう。

固定資産税評価額を調べる方法

固定資産税評価額は、以下の方法で調べることができます。
・納税通知書(固定資産税評価明細書)を確認する
・固定資産税評価証明書を取得する
・固定資産課税台帳を閲覧・縦覧する
それぞれ詳しくみていきましょう。

納税通知書

納税通知書(固定資産税評価明細書)は毎年不動産の1月1日時点の所有者に対して役所から送られてくる納付書がついた書類です。固定資産税の支払いのためなどに送られてきます。納税通知書にある課税明細書の価格の欄に固定資産税評価額が記載されています。不動産の売却時には売主から買主に日割分を按分するのに固定資産税課税明細書を引き渡す必要があるため、大切に保管しましょう。

固定資産税評価証明書

納税通知書(固定資産税課税明細書)を紛失してしまった場合には、不動産が所在する役所などで取得できる固定資産税評価証明書を入手することで、固定資産税評価額を確認できます。窓口へは、運転免許証や健康保険証などの身分証明書と申請用紙を提出します。
所有者でない人が取得する際には委任状が必要となりますので事前に準備が必要です。取得には手数料がかかります。東京都なら1件400円ですが、必要な書類の枚数によってさまざまな手数料がかかります。詳しくは不動産が所在する税事務所に問い合わせましょう。

固定資産課税台帳

各市町村では、管轄区域内の土地や建物の固定資産税評価額が記載された固定資産台帳が用意されています。固定資産台帳を閲覧することで固定資産評価額を確認できます。閲覧できるのは
・納税義務者本人
・同居の家族の人
・納税管理人および本人から委任または同意を受けた人
・借地人・借家人および固定資産の処分をする権利を有する一定の人
に制限されています。また、所有する不動産が近隣の不動産と評価額が乖離していないか確認するために、固定資産評価額を比較できる縦覧制度があります。毎年4月1日から第1期納期限日の開庁時間内に申請書を窓口に提出し、本人確認をした上で、固定資産税評価額を確認できます。

固定資産税を安く抑えるコツ

固定資産税を安く抑えるためにはいくつかのコツがあります。ここでは固定資産税を安く抑えるコツについてまとめてみていきましょう

家屋調査の際に意見をいう

家屋の固定資産税の基準となる不動産評価額は家屋調査によって決定されます。資産価値が高いほどわずかな料率の差で金額が大きく変わることもあります。何もわからない中で家屋調査員に意見をいうことは難しいことです。依頼した不動産会社なら周辺の固定資産税の相場や家屋調査時の気になる点についてアドバイスを受けられます。
あらかじめ疑問点や不安な点、アピールポイントを整理しておいて、家屋調査に臨むことで料率を低く抑えられることもあります。家屋調査後は数十年間その日の評価額が基準に固定資産税が計算されます。料率が下がらない場合でも、疑問や不安を払拭しておくことで、後悔のない暮らしが送れます。
不動産の売買においては相談にのってくれる優良な不動産会社をみつけることが大切です。「すまいステップ」の無料一括見積サービスなら簡単に複数の不動産会社に見積依頼を送れます。見積もりを比較しながら、不明な点、不安な点に丁寧に答えてくれるかも選択のポイントとして重要です。

クレジットカードで支払う

固定資産税をクレジットカードで支払える市町村はポイントの還元を利用することで固定資産税を安く抑えられます。ポイント還元率やポイント付与の時期はクレジットカード会社によってさまざまです。ポイント還元率が高いクレジットカードならまとまった額の支払いになるので、ポイントにも期待できます。
また、支払い時期がズレるので、来月ならまとまったお金が用意できる場合にも延滞金が発生しないで固定資産税の支払いができます。クレジットカードによっては決済手数料がかかるケースもあるので所有しているクレジットカードの条件を調べてから利用するのがおすすめです。

減免措置がある

住宅の要件や生活状況によって減免措置を受けられることがあります。住宅要件による特例措置については次の項目で詳しく紹介していきます。免税点として区市町村の同一区域内に、同一人物が所有する固定資産の課税標準額の合計が、以下の金額に満たない場合には、固定資産税は免除されます。
・土地 30万円
・家屋 20万円
また、生活保護を受けている人、災害により損壊した人、高齢者などは各市町村ごとに減免措置が設定されているので、ホームページか窓口で確認しましょう。要件によって50%減税や100%免除などの措置が受けられます。その他公益に資する学校や幼稚園・保育園、町会事務所なども減免の対象になるので、どのような減免措置があるのか住んでいる市町村の内容は把握しておくと参考になります。

固定資産税が軽減される特例

ここでは住宅要件によって受けられる固定資産税の軽減特例について詳しく解説していきます。特例を受けるには申告が必要なものもあるので、所有する不動産が特例を受けられるか税務署や不動産会社に相談してみるのもよいでしょう。

住宅用地の特例

所有する土地が住宅用地として使用されるもので面積によって一定の基準を満たすと軽減される特例があります。200㎡以下の住宅用地は小規模住宅用地として1/6に軽減されます。200㎡を超える住宅用地は一般住宅用地として1/3の軽減が受けられます。

区分固定資産税都市計画税
小規模住宅用地200㎡までの部分価格×1/6価格×1/3
一般住宅用地小規模住宅用地以外の住宅用地価格×1/3価格×2/3

合わせて都市計画税もそれぞれ軽減を受けられます。住宅用地とは主に居住するための家やマンションが建つ土地です。ただし、更地から建築中の土地は住宅用地とならないので注意が必要です。改築の場合は住宅用地として認められます。マンションの場合は、専有面積が200㎡を超えなければ小規模住宅用地の特例が適用されるので、購入時に注意してみるとよいでしょう。

新築の特例

次に住宅の特例として、新築の場合、要件を満たせば主に3年間は床面積120㎡までの部分の固定資産税額が2分の1に減額されます。軽減期間は住宅の種類によって変わり、3階建以上の耐火構造や準対火構造の住宅、認定長期優良住宅(平成32年3月31日まで)で新築後5年間(マンション等は7年間)、それ以外の一般住宅で新築後3年間です。

住宅種別軽減される期間
一般の住宅 3年間
3階建以上の耐火構造や準対火構造の住宅5年間
認定長期優良住宅5年間
認定長期優良住宅(マンション等)7年間

リフォーム工事は内容によって減税の内容が異なります。100~120㎡までの部分について、2分の1から3分の1の固定資産税が減額できます。新築の特例を適用すると税負担は大幅に抑えられます。
税額の基礎となる固定資産税評価額は、立地や広さ、構造、建材、設備などさまざまな指針によって異なってくるため、単純に比較はできません。しかし、土地評価額と購入価格に差がない状態で固定資産税評価額を比較すると、一戸建てよりもマンション、木造よりも鉄筋コンクリート造の方が固定資産税は高くなります。

耐震改修促進税制

耐震改修に関する軽減措置は、令和4年3月31日までの間に耐震化の改修を行った場合に適用を受けられます。耐震改修が済んだ翌年度1年分、1戸あたり120㎡の部分に対して固定資産税が全額減免されます。
また、耐震建て替えに関する軽減措置は、昭和57年1月1日以前からある建物を取り壊し、その建物に代えて、耐震改修を施した建物を令和4年3月31日までに新築した場合に適用されます。新築後3年間、固定資産税が全額減免されます。

バリアフリー改修促進税制

介護などのためにバリアフリー改修を行った家屋に対しては、改修を行った翌年度分の固定資産税を3分の1に軽減する措置があります。バリアフリー改修促進税制と呼ばれ、適用を受けるには以下の条件が必要です。
・新築された日から 10 年以上経過した住宅である。
・居住部分の割合が家屋の 2分の1 以上あること。
・平成 28 年 4 月 1 日から令和 4 年 3 月 31 日までの間にバリアフリー改修工事が行われたもの。
・改修後の住宅の床面積が 50 ㎡以上、280 ㎡以下である。
・バリアフリー改修工事に要した費用の額が一戸あたり 50 万円を超えていること。(ただし、補助金の額を除いて。)
・改修工事完了後、原則として 3 か月以内に申告すること。
・耐震基準適合住宅に係る減額等の適用中でないこと(重複して適用できません。)。
これらの条件が満たされていれば軽減措置が適用されます。必要書類を市町村の税務事務所に提出します。

負担調整措置

固定資産税は3年に1度評価替えが行われます。不動産評価額に対して税負担が地域や土地によって格差が生じないために、平成9年の税制改正によって導入されたのが負担調整措置です。負担調整措置は前年度課税標準額の不動産評価額に対する割合が高い場合に、負担額を引き下げたり、据え置いたりする制度です。逆に負担額が低い場合には段階的に引き上げる効果もあります。
令和3年度の評価替えでは、前年度と比較して価格が上昇する場合に前年度課税標準額が据え置かれます。ただし、土地の分合筆による価格変更や用途変更による土地の認定変更に対しては適用されないこともあります。

土地と家屋に対して課されるもの期日までに支払いを忘れないように

固定資産税は土地と家屋それぞれの価値に対して課税される税金です。権利を所有する限り毎年支払い義務が生じます。固定資産税は年4回などに分割して支払うのが一般的です。期日を過ぎると延滞税が発生するので、期限を守って支払い忘れのないよう対応しましょう。
不動産の売買を検討している場合には、希望する物件がどれくらいの固定資産税になるのかも含めて調査するのが賢明です。不動産会社によっては不慣れな土地で、相場について詳しくない業者もいるかもしれません。不動産見積もりを行う場合には複数の不動産会社に依頼して相談にのってくれるよい不動産会社を選びましょう。
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