空き家処分はどうしたらいい?処分の方法と受けられる控除まで解説

所有している不要な空き家は、処分せずそのままにしていると、さまざまな問題が生じてしまいます。空き家を持ち続けることは大きなデメリットになるため、処分の方法を考えることが大切です。
空き家の処分方法は多数あるため、どのようなやり方で処分、活用できるのかを知り、自分に合った扱い方を見つけましょう。

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空き家をそのままにしておくリスク

空き家のまま放置しておくことには、次の6つのリスクがあります。

  • 空家等特別対策措置法による指導の恐れ
  • 空き家倒壊のリスク
  • 近隣住民からのクレームの恐れ
  • 犯罪リスク
  • 維持費がかかる
  • 次の世代へ問題として引き継がれる

発生するリスクの大きさから、なぜ空き家のまま放置してはいけないのかを知っていきましょう。

空家等特別対策措置法による指導の恐れ

日本では空き家問題が深刻化しており、これに対応する法律として空家等特別対策措置法が制定されました。空家等特別対策措置法によって特定空き家に認定されると、罰金などのペナルティが発生したり、場合によっては行政執行により資産の差し押さえになったりします。
特定空き家に認定されるのは、次のような場合です。

  • 倒壊によるリスクがあり周囲への危険度が高い場合
  • 景観を損ねるなど衛生的に有害と認められる場合

空き家のまま放置することで周囲への不利益につながる、または危険と判断されると、特定空き家に認定されます。
特定空き家に認定されると、行政執行の対象になるだけではなく、固定資産税の軽減措置が受けられなくなるといったデメリットもあります。軽減措置が適用されないことで、固定資産税の負担は6倍になり、維持費が高くなることは大きなデメリットです。

空き家倒壊のリスク

放置された空き家は劣化が一気に進み、そのまま放っておくと倒壊することもあります。地震や台風などの災害による倒壊リスクは高くなり、資産を失う危険性があります。
また、建物の倒壊や損壊によって周囲に被害を及ぼした場合は、賠償請求をされて高額な出費となる可能性も高いです。空き家の倒壊は所有者自身だけではなく、周囲に住む人への大きなリスクとなるため、早めに対処しなければなりません。

近隣住民からのクレームの恐れ

所有する空き家の近隣住民からクレームが入り、トラブルに発展することもあります。空き家の倒壊や損壊によって近隣住民にけがをさせたり、家に被害を及ぼしたりすると、損害賠償が発生する問題となることも多いです。
また、庭木や雑草の繁茂によって景観を損ねたり、枝が隣地まで伸びたりすると、クレームを入れられる可能性があります。

犯罪リスク

放置された空き家は、犯罪に関与してしまうこともあります。犯罪者や不法侵入者のたまり場となったり、不法投棄などの被害を受けたりする危険性があります。
また、その場所で犯罪が行われると、空き家の所有者が責任を追及されることもあるため、注意しなければなりません。長期間誰も住んでいないことが周囲に知られてしまうと、犯罪リスクは高くなります。

維持費がかかる

家は所有しているだけで維持費がかかり、これは空き家も例外ではありません。居住の有無に関係なく、家の所有権者は毎年固定資産税や都市計画税などを支払う義務を負います。
また、空き家の管理にも手間がかかり、空気の入れ替えや草木のせん定など、所有者の管理コストは高いです。もし空き家が遠方にある場合は、交通費の負担も大きくなります。
業者に管理を依頼する場合は、毎月管理手数料を支払わなければなりません。空き家のまま放置すると、維持管理のコストが高くなり、損をしやすいことは大きなリスクです。

次の世代へ問題として引き継がれる

自身が空き家を所有したまま死亡すると、子どもが空き家を相続し、問題は次世代へと引き継がれます。もし空き家を相続した際に親から自分へ名義変更をしていない場合は、次世代以降に相続して名義変更をする際に、権利関係が複雑になります。
名義変更だけではなく、売却やその他の方法で活用するためにも手続きが面倒になることは覚えておきましょう。

空き家の処分方法4選

空き家を処分する方法は、次の4つがあげられます。

  • 空き家を解体して売却
  • 古家付きの土地として売却
  • 空き家として活用
  • 買取してもらう

空き家のまま放置し続けるのはリスクであるため、自身に合ったやり方で素早く処分しましょう。

空き家を解体して売却

空き家状態が長く続いて家が大幅に劣化している、またはもともと老朽化が進んでいる場合は、解体して土地のみでの売却を考えましょう。家が劣化していると、建物の価値がマイナスとなって、土地のみで売却するよりも安値での取引になることがあります。
また、使いづらい建物があると買主が嫌がることもあるため、更地にして売ったほうがスムーズに売却できることも多いです。老朽化した家を売ると、契約不適合責任を追及され、売却後に設備の補修費用や賠償金の支払いが必要になるケースがあります。
老朽化した家は自分でも知らない不具合が隠されていることもあるため、トラブルを回避したいなら更地にして売ったほうが安心です。ただし、更地にするには解体費用がかかり、これは売主が全額負担します。建物構造や坪数によっても異なりますが、解体費用だけで100万円以上かかるケースもあります。

古家付きの土地として売却

解体費用をかけたくないなら、土地付きの建物ではなく、古家付きの土地として売却することがおすすめです。あくまで土地をメインに売り出すことで、買主が見つかる場合があります。買主によっては購入してから自身で建物を解体したり、リフォームやリノベーションによって自分好みの家に変更したりします。
古家付きの土地には需要があり、特に立地がよいと再建築を前提に購入する人もいるでしょう。空き家を売却するなら、複数の不動産会社から査定を受け、相場価格を把握しておくことが大切です。
一括査定サイトのすまいステップなら、一度物件情報を登録すると、複数社からまとめて査定を受けられます。効率的に査定を受けることができ、各社の結果を比較して相場価格を判断できるため、売却前には一括査定サイトを利用しましょう。

空き家として活用

空き家の売却が難しいなら、別の方法での活用を考えてみましょう。自宅が別にある場合でも、別荘として利用したり、リフォームやリノベーションを施し、自身の住居としたりすることも可能です。
また、修繕やハウスクリーニングをして、賃貸物件として貸し出すこともできます。放置しているとそれだけで維持費がかかる空き家ですが、なんらかの方法で活用すると無駄にならず、収益化を目指せる場合もあります。

買取してもらう

仲介で個人の買主が見つからない場合は、不動産会社による買取を検討することもおすすめです。買取の場合は不動産会社が買主となるため、業者との売買契約のみで売却が成立します。
個人の買主を探し、条件を細かく交渉して売却する仲介では、短くても3ヶ月、平均で見ても半年程度かかります。買取の場合は最短1週間程度で売却が可能なこともあり、素早く売りたい人におすすめです。
ただし、買取は仲介に比べて売却価格が下がり、市場価格の6~9割程度となることが多いです。そのため、少しでも高く売りたいなら仲介を、売却価格よりもスピードを重視したい人は買取を選ぶとよいでしょう。

空き家処分でかかる費用一覧

空き家の処分でかかる費用の一覧は、次の通りです。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得税
  • 仲介手数料
  • 解体費用

空き家を処分するにあたっては、さまざまなコストが発生します。なににいくらかかるのかを把握して、処分にかかる費用全体のイメージを持っておきましょう。

印紙税

空き家を売却して処分する場合は、売買契約書作成時に印紙税がかかります。印紙税は売買契約書に貼り付ける収入印紙の費用であり、契約金額に応じて費用は変動します。

契約金額本則税率軽減税率
10万円を超え50万円以下400円200円
50万円を超え100万円以下1,000円500円
100万円を超え500万円以下2,000円1,000円
500万円を超え1,000万円以下10,000円5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下20,000円10,000円
5,000万円を超え1億円以下60,000円30,000円
1億円を超え5億円以下10万円60,000円
5億円を超え10億円以下20万円16万円
10億円を超え50億円以下40万円32万円
50億円を超えるもの60万円48万円

税率は2つありますが、2022年3月31日までの取引は本則税率ではなく軽減税率が適用されるため、印紙税は安いです。また、売買契約書は2通作成しますが、売主と買主が1通分ずつ負担することが一般的です。

登録免許税

登記手続きをする際には、登録免許税がかかります。空き家に抵当権が設定されていて、これを抹消する場合は不動産1件について1,000円かかります。土地と建物の両方に抵当権が設定されているなら、登録免許税は合計2,000円です。
売買によって登記内容を変更する場合は、固定資産税評価額の2%が登録免許税となります。また、登記手続きを司法書士に依頼すると、別途報酬の支払いが必要です。依頼内容によって費用は異なりますが、2万~5万円程度が相場です。

譲渡所得税

売却によって利益が出た場合は、利益に対して譲渡所得税が課税されます。売却による利益があるかは、次の式で計算します。

  • 売却価格-売却にかかった費用-不動産取得費

上記の式で計算して、プラスが出た場合のみ譲渡所得税の課税対象です。不動産の取得費は不動産の購入価格や仲介手数料などがあげられますが、不明な場合は売却価格の5%で計算できます。
譲渡所得税は所得税、復興特別所得税、住民税の3つであり、それぞれ税率が異なります。

所有期間所得税(復興特別所得税を含む)住民税
短期譲渡所得30.63%9%
長期譲渡所得15.315%5%

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下のものが短期譲渡所得に、5年を超えるものが長期譲渡所得です。所有期間は相続してからの期間だけではなく、親が所有していた期間も合わせて考えます。
譲渡所得税は利益が出た場合のみかかる税金であり、売却して損失が出た、あるいは利益が0だった場合は非課税です。

仲介手数料

不動産会社の仲介によって売却する場合は、成功報酬として仲介手数料を支払います。仲介手数料は売買契約時に半額、引き渡しの際に残りの半額を支払うことが一般的であり、売却活動中は発生しません。契約金額によって仲介手数料の上限は異なり、これは法律で決められています。

売買価格報酬額の上限
200万円以下の部分取引額の5%+消費税
200万円超400万円以下の部分取引額の4%+消費税
400万円超の部分取引額の3%+消費税

また、400万円を超える取引の場合は、次の式で一括計算が可能です。

  • 売却価格×3%+60,000円+消費税 

法律で定められているのはあくまで上限のみであり、下限については不動産会社の裁量で決められます。そのため、交渉次第では仲介手数料は値引きをしてもらえることもあります。ただし、仲介手数料は不動産会社にとっての重要な利益であるため、基本的には上限いっぱいまで支払うものと考えましょう。

解体費用

空き家を解体して更地にして売却する際には、解体費用がかかります。解体費用は建物構造と坪数によって異なりますが、大まかな目安は次の通りです。

建物構造坪あたりの解体費用の目安30坪の住宅の場合の目安
木造3万円90万円
鉄骨造4万~5万円120万~150万円
鉄筋コンクリート造5万~6万円150万~180万円

一般的な住宅だと30坪程度の広さが多いため、大体100万円前後かかると考えましょう。また、家の解体に伴い、家屋以外の解体や撤去も行う場合は、別途費用が上乗せされます。

空き家に関するサポート

空き家の処分に困るなら、サポートを活用することがおすすめです。日本では空き家問題に対処するために、自治体がさまざまな取り組みを行っています。サポートを有効活用して、スムーズに空き家を処分しましょう。

空き家バンク

地方自治体が運営している空き家バンクの制度を利用することで、空き家を処分したり、有効活用したりできます。空き家バンクは地方自治体が提供しているサービスであり、サイトに空き家の情報を登録することで、購入を考えている人や賃貸として利用したい人から連絡が届きます。
空き家の取引については自治体は関与せず、個人間で行わなければなりません。そのため、スムーズに取引を行うには、不動産会社に依頼して、仲介をしてもらいましょう。
空き家バンクは空き家の情報を掲載するサイトであり、そこで行われる取引はすべて個人の責任となることは理解しておかなければなりません。

リフォーム費や解体費用の補助

自治体では空き家問題に対処するため、リフォーム費用や解体費などを補助していることがあります。制度を活用することで安価でリフォームや解体ができ、お得に空き家を処分できます。
また、低所得者や高齢者世帯に空き家に入居してもらうことで、月最大4万円の給付金がもらえる家賃低廉化支援制度というものもあり、賃貸物件として利用する場合にはおすすめです。制度を利用することで空き家を放置せずに済み、処分できたり、お得な収益物件にできたりもします。

空き家処分で使える特別控除

相続した空き家を売却する場合は、条件を満たすことで特別控除を受けられます。特別控除が適用できると、売却による利益を減らすことができ、節税が可能です。特別控除を適用するための条件は、次の通りです。

  • 昭和56年5月31日以前に建築されている
  • 区分所有建物登記がされている建物ではない
  • 相続の開始の直前まで被相続人以外に居住をしていた人がいない
  • 売却価格が1億円以下であること

令和5年の12月31日までに売却すると、最大3,000万円の特別控除が受けられます。特別控除は確定申告の際に申請し、適用されます。そのため、空き家を売却した翌年は、忘れずに確定申告と特別控除の申請を行いましょう。
利益がある場合で確定申告をしていないと、特別控除が適用されないだけではなく、無申告加算税や延滞税などの罰則が課せられます。税負担が大きくなって損をするため、売却した翌年は確実に確定申告をしましょう。

空き家は処分をするためのサポートを利用して賢く処分しよう

不要な空き家は所有しているだけでコストがかかり、さまざまなリスクが発生します。そのため、空き家は放置せずに素早く処分することが大切です。
空き家処分に関するサポートは充実しており、制度を利用することでお得に空き家を手放せます。サポート制度は積極的に活用し、少しでもお得に空き家を処分しましょう。

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