確定測量とは?確定測量図が必要になるケースや費用を解説

土地はその面積で価値が変わります。面積に応じて税金も決まってきます。土地の境界には基準点を示す境界標が設置されていますが、境界が定まっていない土地もあります。また、災害や事故、劣化などから境界標がズレることもあります。
地価の高い地域では1cmズレるだけでも土地価格が数百万円から数千万円変動することもあります。不動産取引や相続をする場合には確定測量に基づいた確定測量図が必要になります。土地の境界が明確になっていない場合には確定測量を行う必要があります。
ここでは確定測量の基礎的な知識から、確定測量図を入手するまでの流れ、かかる費用などについて紹介していきます。耳慣れない確定測量という言葉ですが、どのようなものか理解すれば慌てずに対処できます。それでは確定測量について理解を深めていきましょう。

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確定測量に関する基礎知識

ここでは確定測量の基礎的な知識について紹介していきます。確定測量とはどのようなものか、種類や測定の期間について解説します。なんのために確定測量をするのか理解して取引や確定申告に必要な確定測量図を手に入れましょう。

確定測量とは

確定測量とは所有する土地の境界を明確にするために土地家屋調査士の資格を持つ人に依頼して土地の境界を確定する作業です。分譲されている不動産では土地の境界が確定している場合がほとんどですが、中には土地の境界が確定していない土地もあります。
土地の取引においては所有する面積が価値となり重要になってきます。土地の面積に対して建てられる建物の大きさに規制があったり、土地の面積に応じて固定資産税などの課税がされたりします。
土地家屋調査士によって確定測量を行い、土地の境界を決定すると確定測量図が作成されます。土地の取引や相続の際には確定測量図が必要になってくるので、境界が決まっていない場合には確定測量を行って確定測量図を取得しましょう。

測量の種類

測量には現況測量と確定測量(境界確定測量)の2種類があります。同じ測量という名称ですが内容や効力は異なり、起点となる土地の決め方も異なります。それぞれの内容について以下にまとめておきます。

項目確定測量現況測量
有資格者による測量必要必要
境界の同意書面必要不要
登記不可
信用度高い低い

土地の取引を行う場合には確定測量が必要です。現況測量は確定測量を行うための準備作業として行われます。現況測量はその他に建物の新築、おおよその土地の面積を知るため、地積測量図の点検のためなどの目的で行われます。
また、地積測量図というのもありますが、確定測量図と基本的に内容は変わりません。地積測量図は法務局でだれでも手に入れられるのに対して、確定測量図は境界を隣接する土地所有者が所有している書類です。地積測量図は確定測量図で決められた境界を起点に公的に作成される図面です。
ただし、古い土地の場合には実際の面積と公簿上の地積測量図の面積で差異が生じていることもあります。そのため、現況測量で点検しておく必要があります。

境界測定にかかる期間

境界確定にかかる期間は早くて1カ月~3カ月程度かかります。主な流れについて紹介します。

段階期間
土地家屋調査士に測量依頼1~2日
必要書類の提出1週間
現況測量2~3週間
立ち合いのもと境界確認1カ月程度
確定測量図の完成&捺印1カ月程度

土地が測量しやすく、隣接する土地の所有者が協力的な場合には順調に測量を進められます。道路や水路、公有地と隣接するなど行政の担当者が来て官民立ち合いのもとで境界の決定を行う場合はさらに時間がかかります。
土地の状態が悪く、境界を特定するのに手間がかかる場合には時間がかかります。さらに隣接地の土地所有者が承認しない場合や所有者が複数いる場合にはもっと時間がかかる可能性が高いです。
土地の売却を考えている場合に確定測量図がないときには確定測量に期間も含めてスケジュール立てをする必要があります。相続したら土地境界が確定していなくてすぐ売却できないケースもあります。
土地の取引や相続の可能性があるならまず境界が確定しているかを確認しておくと対応しやすいです。

確定測量の流れ

ここでは確定測量の流れについて紹介していきます。確定測量は土地家屋調査士の有資格者に依頼したらすぐ確定測量図ができるわけではありません。確定測量までの流れを把握して、必要な対応を事前に把握しておきましょう。

土地家屋調査士に測量を依頼する

確定測量を行うには土地家屋調査士が測量する必要があります。確定測量が必要になったら、まずは土地家屋調査士などに測量を依頼しましょう。付き合いのある土地家屋調査士などがいない場合には法務局に相談して紹介してもらうこともできます。
また、土地の売却をするために不動産会社に依頼している場合には測量してくれる業者を紹介してもらうこともできます。境界が確定していない土地の売却を検討しているなら、複数の不動産会社に相談して見積を比較することが重要です。
しかし、不動産会社に馴染みのない人が複数社に見積を依頼するのは大変な作業です。そこで複数の不動産会社に一括無料見積を依頼できる「すまいステップ」のサービスを利用するのが便利です。1度必要事項を記入してオンラインで見積依頼をするだけで手続きは完了します。あとは不動産会社からの見積が届くのを待って、信頼できる不動産会社を見つけましょう。

必要書類を集めて提出する

確定測量の依頼ができたら必要書類を集めて業者に提出しましょう。ここで必要になる書類は
・公図
・登記簿謄本
・共同担保目録
・地積測量図
・建物図面
などです。現時点でわかる土地の情報について提供するものです。法務局や市役所で手に入るものですので手元になければ窓口などで請求しましょう。

現況調査が行われる

提供した資料を元に、対象の土地についてまず現況の測量をします。土地に境界標が存在すればそこを基準にして測量が行われます。境界杭がない場合はブロック塀などを境界の基準点として測量します。そして、大まかな寸法や土地の状態、面積のわかる現況測量図を作成します。
境界標がない場合には境界点になる場所に仮杭を設置して立ち会いの際に確認する起点を明確にします。

境界を確認する

測量をした土地家屋調査士と隣接する土地の所有者、依頼者で立ち合いのもと、仮杭の位置を確認し、境界を確定します。隣接地が道路や公有地などの場合には行政担当者も立ち合い、境界を確定します。
立会人が納得したら境界を確定し、コンクリートなどでできた境界杭を設置します。境界杭がずれたり、損傷すると確定測量をやり直す必要があるので、境界杭は定期的に確認しておくとよいです。

境界確定図の作成と登記

境界標を設置して確定した境界をもとに土地境界確定測量図が作成されます。内容に問題がないことを境界所有者同士で確認したら、関係者で捺印をして確定測量図を完成させます。確定測量図は隣接する土地所有者それぞれで所有します。
境界確定図ができれば土地面積が確定するので、土地家屋調査士に登記手続きを行ってもらいます。測量士も測量の技術を持ちますが、法務局に登記手続きができるのは土地家屋調査士だけです。土地境界確定測量図を登記する必要がある場合には、土地家屋調査士に依頼しましょう。

確定測量図が必要になるケース

確定測量図が必要になるケースは不動産取引に関わる際に境界が確定していないときです。古い土地などで境界が確定していない土地を売却したり、相続したりする際には多くの場合で確定測量図が必要になります。
また、土地の境界が明確になっていない場合には確定測量を行って明確にしておくことが得策です。ここではそれぞれのケースについて紹介していきます。

土地を売却する場合

土地を売却する場合には土地の面積が確定していることが大切です。また、土地の境界が確定していない状態で売却すると、買主が建物を建てる時に隣接する土地所有者とトラブルを起こしやすい問題があります。
確定測量図がないまま売却し、土地境界でトラが起きた場合、買主に重要な事項を説明していなかったとして瑕疵担保責任が問われます。最悪の場合、売主が賠償請求されることもあります。
なので買主から境界確認書を要求されることがほとんどで、取引の際には境界の確認も行われます。確定測量図がないまま不動産会社を通して土地を売却することは難しいので、確定測量図が必要になります。

土地を相続する場合

相続が発生して土地を相続する場合には、相続財産として土地建物の価値を算出するために確定測量図が必要になります。相続をするとその財産価値に応じて相続税が課税されます。確定申告で相続税を申告しますが、財産に土地建物が含まれる場合には確定測量図の添付が必要です。
相続した土地建物を売却して現金化し、相続人で分ける場合でも、土地の境界が確定していない場合には売りに出せないので確定測量図が必要です。

土地の境界が不明な場合

新しい分譲地などは販売する不動産会社によって正確な測量がされ、正しい地積測量図が法務局に登録されています。しかし、古い土地や、親から代々引き継いでいる土地などは境界が不確定の場合もあります
境界を示す境界標がなく、フェンスや塀も立っていない場合には時間とお金に余裕がある時に確定測量を行っておくのが得策です。

確定測量にかかる費用について

それでは確定測量を行うにはどれくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは確定測量の費用について解説していきます。

確定測量費用の相場

確定測量の費用は測る土地の面積と状態、関わる人の数に比例して高くなっていきます。100坪以下の平均的な状態の土地で、確定測量の費用は60万~80万円程度かかります。現況測量のみなら35万~45万円程度です。

測量方法費用(100坪以下、平均的な土地)
確定測量60万~80万円
現況測量35万~45万円

現況測量のみ行うケースとしては土地に建物を建てる際の設計のためや、地積測量図の点検などがあります。境界が確定していない土地の不動産売買を行うときに現況測量の方が安くなるからと確定測量を行わないと、売却後のリスクが高いので確定測量まで行う予定で予算を組みましょう。
確定測量が不要なケースについては後ほど紹介しますが、基本的に不動産売買においては土地の面積が財産価値になるので、正確な土地面積を証明できないと買手も付かないです。

確定測量費用が高額になるケースは

測量は計測器を使って人が行います。地方の広い土地を計測するにはそれだけ人件費などがかかり費用が高くなります。土地が荒れていて下草や木が生い茂っていると境界を見つけるのに手間がかかります。形状が複雑だと確定する境界が増えるので費用があがります。
山などの土地になると全体を確定測量するだけで相当の金額になります。なので、地方などで土地価格の安い場所では確定測量がされていないケースもあります。また、代々受け継いだ土地で古い資料しかなかったり、そもそも資料がないケースも跡をたどるのに費用が高くなります。
相続や裁判など既にトラブルになっている場合も所有者の合意を得るのに時間がかかるので費用が上がります。さらに隣接している土地所有者が多数いる場合には、それだけ合意作業がいるのでコストがかさむことがあります。隣地の所有者が行方不明の場合にも費用がかかることがあります。
急いで売却をしたい場合に確定測量も短納期で依頼する場合にも通常より費用は高くなります。トラブルは突然起こるものです。費用もかかるので、できるだけ余裕のある時に確定測量を済ませておくといざというときに安心して売買に取り掛かれます。

確定測量費用の負担者は

土地の売買を目的に確定測量を行う場合には、その費用は一般的に売主が負担します。しかし、買主側から土地を購入したい申し出があった場合などには費用の負担を買主と交渉することもできます。双方で話し合い合意することが大切です。

確定測量に関する注意点

確定測量を行う場合にいくつか注意する点があります。ここでは確定測量に関する注意点について紹介していきます。確定測量には時間がかかること、不要なケースもあることを理解して手続きをスムーズに行いましょう。

手続きはなるべく早めに行う

所有する土地の売却を検討しているのであれば、確定測量が必要かどうかまず確認しておきましょう。特に親から譲り受けた土地や、災害で土地が動いた場所、古い土地を購入している場合には境界が確定していないケースがあります。
確定測量が必要になると完了するまで基本的に土地の売却はできません。確定測量には1カ月以上はかかるため、手続きはなるべく早めに行うのが得策です。
遺産整理や生前贈与を検討している中で土地の境界が確定していないことが判明したらこちらも早めに確定測量を行うとその後の手続きもスムーズに行えます。境界が確定していないと売却も相続もスムーズに進みません。所有している土地の境界が明確か確認を怠らないようにしましょう。

確定測量が不要なケースもある

都心の土地だと坪単価100万〜300万円するところも多くあります。1坪(3.3m2)違うだけで土地の価格が数百万円変動するので、確定測量をして面積を明確にしておくことでトラブルが回避できます。
一方で、確定測量が不要なケースとして以下の場合が挙げられます。
・地価の低い地方で土地売買の場合
・土地が広大な場合
・行政の承認が取れていない場合
・隣接地の所有者の署名捺印が終わっていない場合
地価の低い地方で確定測量する方が高くつく場合には売主買主双方の契約で確定測量を行わないで取引を行うことができます。土地が広大な場合にも、地方で地価が低ければ地積測量図を基に売買契約が行われることもあります。
隣接地に公有地が含まれる場合には、行政が境界確定を行う承認が下りるまでに非常に時間がかかります。急ぐ場合には、行政を除いた隣接地の所有者で立ち会い時に問題がなければ売買契約を結ぶこともあります。
隣接地の所有者と境界の合意はしているが、何かの事情で確定測量図に署名捺印が終わっていなかったり、拒否されるケースがあります。この場合、署名捺印がなくても確定測量図が有効に扱われる場合があります。
その場合は市に相談して取り扱いについて聞きましょう。購入者には事情を説明し、合意すれば売買契約を結ぶこともあります。注意点として、後回しにした行政の承認が下りない場合や結果として土地面積が変動した場合には対処するよう特約を結ぶのが一般的です。
前者2つのケースについては土地登記事項情報にある地積測量図を用いた「公簿売買契約」と呼ばれます。確定測量による面積と登記簿にある地積測量の面積に差異が生じても双方は異議を申し立てず、価格の増減を行わない特約を結びます。
後者2つのケースでは確定測量図を基にした「実測売買契約」と呼ばれます。ただし、確定測量図ができる前に契約するため、境界確定の承認が下りない場合には白紙撤回することや、地積測量と確定測量で面積に差異が出た場合には差額を精算する特約を結ぶケースがあります。
このように確定測量が不要なケースにおいては公簿売買契約を勧められることもあります。ただし、買主が公簿売買契約を避けたり、特約が付くことで解約するリスクも高まります。できるだけ実測売買契約を円滑に進められるよう確定測量を行っておくのが安全です。

確定測量図のない土地は早めに確定測量を実施しよう

ここまで確定測量が必要なケースや基礎的な知識、流れや費用について紹介してきました。土地を売却する際には、土地の境界が確定していないと後で大きなトラブルにつながるおそれがあります。境界が未確定の土地を売却しようと考えているなら境界を定めるために確定測量が必要です。
相続などで早く土地を売却したい場合には費用も高くなるので、事前に遺産相続の話し合いなどをしておくと準備ができます。確定測量には時間もお金もかかります。隣接地の所有者との関係も重要となってきます。確定測量図のない土地は余裕のある時に早めに確定測量を依頼して登記を済ませておくのが安心です。

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