不動産売却後の確定申告に必要な書類は?書類ごとの取得方法も解説

不動産を売却してめでたく「利益が出てよかった」で終わらないのが不動産売却です。不動産売却で利益があった場合には確定申告が必要です。ここでは確定申告をするために必要な書類について詳しく紹介していきます。
書類が不足していると特例控除を受けられないこともあるので、必要な書類を理解してきちんと取りそろえておきましょう。ここでは必要な書類の取得方法や確定申告の流れについても紹介します。難しいなと感じる確定申告ですが、書類がそろっていれば誰でも申告できます。
不動産会社とも相談しながら確定申告を済ませて不動産売却を完了しましょう。

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不動産売却後の確定申告に必要な書類

不動産売却を行った年の分の確定申告を行うのに必要な書類について紹介していきます。確定申告書はB様式のものを用意します。他に分離課税の申告書、譲渡所得の内訳書、登記簿謄本などが不動産売却に関する確定申告で必要です。
ここでは確定申告で必要なそれぞれの書類について詳しく紹介していきます。書類の取得先についても合わせて紹介するので、余裕をもって準備しましょう。

確定申告書B様式

不動産売却で利益が出ると譲渡所得が発生します。給与以外の大きな所得がある場合には「確定申告書B様式(一表、二表)」を使って申告を行います。
「確定申告書A様式」は給与や年金以外に大きな収入がなく、住宅ローン控除の申請や医療費控除などの申告をする場合に利用します。B様式の方が幅広い税務申告に対応しているのです。様式を間違えると不動産売却利益の申告ができないので注意しましょう。
用紙は翌年の1月初開庁日から税務署や国税庁のホームページで配布されます。前の年の申告用紙は利用できないので注意しましょう。確定申告を行う場合は次の年が開けてから用紙を入手します。
自治体によっては出張窓口を設置するところもあるので申告時期にどこで用紙を手に入れられるか市役所に確認しておきましょう。
参考:国税庁

分離課税用の申告書

不動産の売却で収益を得た場合は、給与などとは分けて課税されるので、「分離課税用の申告書(三表)」が必要です。税務署や国税庁のホームページをはじめ自治体の臨時受付窓口でも配布しています。
確定申告書B様式で申告するものは累進課税で課税所得が高くなるほど税額が高くなります。しかし、不動産売却による譲渡所得は独自の課税ルールに従って税額を決定するので分離課税の申告が必要なのです。
参考:国税庁

譲渡所得の内訳書

「譲渡所得の内訳書」では売却した不動産の情報を記入します。不動産売却時の確定申告で最も重要となる書類です。記載事項も多いため、不動産会社の手助けを得るのが得策です。譲渡所得の内訳書の内容を元に譲渡所得の計算や譲渡所得税額が決まります。
取得先は税務署および国税庁ホームページから手に入れましょう。
参考:国税庁

登記簿謄本(不動産登記の写し)

「登記事項証明書(登記簿謄本)」は添付資料として必要になってきます。法務局が管理する不動産登記簿には土地・建物に関する所在・面積、所有者の住所・氏名、その物件の権利関係等が登録されています。登記簿謄本は不動産登記の内容を写した証明書です。
登記事項証明書は法務局で発行しています。オンラインで情報共有されているので全国どこでも最寄りの法務局で入手可能です。また、ホームページから請求すれば手数料も安く、郵送もしてくれます。詳しくは法務局に問い合わせましょう。
参考:法務局

不動産の取得と売却に関する資料

登記簿謄本の他に、不動産の取得と売却に関する資料も用意しましょう。
取得に関する資料は、
・売買契約書
・取得した時の仲介手数料などの領収書
・登記費用の領収書
・その他取得のときの費用の領収証
売却に関する資料は、
・売却時の仲介手数料などの領収書
・売却時の測量費の領収書
・登記費用の領収書
・その他売却の時の費用の領収証
・土地・建物の全部事項証明書
・売却後の土地・建物の全部事項証明書
です。基本的には不動産売買時にそろえる資料なので、売買契約後に不動産会社から確定申告に必要な資料として渡されます。不足している資料がある場合には不動産会社に相談する等して可能な限りそろえましょう。再発行が難しい書類が多いので、保管管理には十分注意して行いましょう。

不動産売却後の確定申告で特例の申請に必要な書類

不動産売却後の確定申告で特別控除を受ける場合には、受ける特例に合わせて申請に必要な書類を準備します。ここでは特例を適用するケース別に特別控除の内容と必要な書類について紹介していきます。

3,000万円の特別控除を適用させる場合

マイホーム売却の3,000万円控除(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例)を適用させる場合には自宅として居住しているか引っ越して3年以内に売却した物件に適用されます。
この特例で必要な書類は戸籍の附票の写し(または消除された戸籍の附票の写しその他これらに類する書類)です。売却した不動産が申告者の住んでいた物件であることを証明するために必要です。市役所の窓口などで入手します。
参考:国税庁

10年超所有軽減税率の特例を適用させる場合

マイホームを売ったときの軽減税率の特例を受けるには10年超所有したマイホームを売却した時に適用できます。長期譲渡所得の税額を通常の場合よりも低い税率で計算できるのでより節税が期待できます。
この特例で必要な書類は戸籍の附票の写し(または消除された戸籍の附票の写しその他これらに類する書類)です。売却した物件が申告者であることと、10年超所有していたことを証明するのに必要です。市役所の窓口などで入手します。
参考:国税庁

特定居住用財産の買い換え特例を適用させる場合

特定居住用財産の買換え特例とは、令和3年12月31日までに条件を満たした買い替えに対して適用される特例です。この特例はマイホームを売った利益で別のマイホームに買い替えた時に、一定の要件を満たした場合に適用できる特例です。
この場合、買い換えた物件を売却する時に前の物件の譲渡所得を加算して課税されるようになります。買い替えをして利益がそのまま購入費に回される時にかかる税金を先延ばしにして後で支払う制度です。適用には耐震基準を満たした10年以上所有しているマイホーム物件であるなどの要件があります。
この特例を適用するのに必要な書類は
・戸籍の附表
・買い替え時の売買契約書のコピー
・新居の土地・建物の全部事項証明書
・耐震基準を示す書類(耐震基準適合証明書、指定検査機関等、建設住宅性能評価書、保険加入証明書等のいずれか)
・購入していない場合は買換(代替)資産の明細書
耐震基準を示す書類は指定検査機関や指定保険会社などから入手します。買換(代替)資産の明細書は税務署で入手します。さまざまな条件があるので不動産会社か国税庁に問い合わせて適用されるか確認しましょう。
参考:国税庁

損失が出た場合

住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたときの特例(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)はマイホームを住宅ローンの残高を下回る価格で売却した際に適用できる特例です。
譲渡所得は分離課税ですが、この特例はその年の給与などの所得や事業所得など他の所得から控除(損益通算)できます。損失額が大きく、申告した年で控除額が足りない場合は、翌年以降3年間まで繰り越して所得から控除ができます。
この特例を適用するのに必要な書類は
・戸籍の附票
・譲渡資産の借入金残高証明書
・特定居住用財産の譲渡損失の金額の明細書
・特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象となる金額の計算書
借入金残高証明書は住宅ローンを組んだ銀行から取得できます。譲渡損失の明細書と計算書は税務署で取得できます。
参考:国税庁

不動産売却後の確定申告の流れ

ここでは不動産売却後の確定申告の流れについて紹介していきます。先程挙げた不動産売却に関する必要書類と給与などの源泉徴収票の他、申告に必要な書類を集めたら、税金を計算して、申告用紙に記入します。記入が終わったら税務署に提出して納税または還付を受けます。
それぞれの項目について詳しくみていきましょう。

必要書類を集める

不動産の売却を行ったら確定申告に必要な書類を不動産会社から受け取るので大切に保管しましょう。確定申告用紙は年明けの翌年1月初開庁日から配布されるので、税務署かインターネットを利用して手に入れましょう。
給与や年金をもらっている場合には源泉徴収票が必要です。医療費控除を行う場合には一緒に申告するので領収書を集めておきましょう。ふるさと納税で確定申告が必要な場合にも一緒に申告するので必要な書類を準備します。
特に確定申告で不動産売却による特例の申請を行う場合には、添付書類の提出を忘れると税務署から問い合わせがくるのでしっかり準備しましょう。不動産売却に関して紛失したり不足している書類がある場合には仲介した不動産会社に相談しましょう。

譲渡所得税の計算をする

不動産の売却利益が出て、譲渡所得税がかかる場合に確定申告が必要になります。ここでは譲渡所得税の計算をして記入する税額の求め方を知りましょう。
譲渡所得税は
譲渡所得税額=[譲渡収入金額 -(取得費用 + 譲渡費用)-特別控除]×税率
で求められます。
譲渡収入金額は不動産を売却した時の利益です。取得費用は売却した不動産を購入した時の金額から減価償却分を差し引いたものです。譲渡費用は不動産売却時にかかった仲介料などの経費です。
特例を受けられる場合には特別控除額を差し引いて課税譲渡所得を算出し、税率を掛けます。譲渡所得税率は所得税分と住民税分の合算で物件の所有期間によって変わります。

種類期間税率
短期譲渡所得所有期間5年以下の土地・建物39.63%
(所得税 30.63% 、住民税 9%)
長期譲渡所得所有期間5年を超える土地・建物20.315%
(所得税 15.315% 、住民税 5%)

参考:国税庁

記入が必要な書類を作成する

記入する金額がわかったら記入が必要な書類に金額を写していき、作成します。インターネットが利用できるなら国税庁の確定申告書作成コーナーでの入力がおすすめです。必須項目だけ入力すれば計算は自動で行って書面に反映してくれます。
e-Taxを利用しなくても作成した申告書をPDFでダウンロードできるので、印刷してそのまま提出できます。どの金額を入力するかも丁寧に説明されています。計算の間違いも減らせるので利用してみましょう。
参考:国税庁

確定申告の手続きを行う

確定申告書ができたら申告手続きを行います。管轄の税務署に直接提出すると控えに受領印を押してもらい申告が完了します。管轄の税務署宛に郵送で送ることも可能です。必要な書類を封筒に入れ、切手を貼って送ります。控えに受領印が必要な場合は返信用封筒と切手を貼って同封します。
e-Taxを利用してインターネットで申告する場合には、初回のみ事前に税務署で手続きが必要です。利用にはマイナンバーカード方式とID・パスワード方式があります。マイナンバーカード方式にはカードリーダーが必要なので準備しましょう。e-Taxが利用できるようになったらインターネットで申告を完了します。
収入の証明が必要な場合には確定申告書の控えに税務署の受領印が必要です。e-Taxを利用した場合には受信通知が申告後に表示されるので印刷しておきましょう。電子申告したものは電子申告証明書を発行することで申告内容を証明できます。

納税または還付を受ける

確定申告書を作成し、納税の必要があれば以下の方法で納税します。
・振替納税を利用する
・現金で納付する
・国税電子申告・納税システム(e-Tax)で納付する
・クレジットカードで納付する
・QRコードによりコンビニエンスストアで納付する(30万円以下)
振替納税を利用する場合には、預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書を記入し、税務署か指定金融機関で届出が必要です。振替日までに必要な残高が入金されていることも確認しましょう。現金で納付する場合は税務署か金融機関の窓口で納付書を記入し支払います。
e-Taxを利用するならば自宅にいながらインターネットで支払いが完了します。e-Taxを利用できなくてもクレジットカードならインターネットの専用サイトから支払いできます。
コンビニエンスストアで支払いたい場合には確定申告書等作成コーナーやコンビニ納付用QRコード作成専用画面からQRコードを印刷して、コンビ二エンスストアで支払います。コンビニエンスストアでの納付は上限が30万円までとなっているので注意しましょう。
確定申告で税金が戻ってくる還付を受ける場合には、確定申告書に還付を受ける振込先口座情報を記入して提出します。還付を受ける口座は申告者のものに限ります。1〜2カ月で還付金が振り込まれます。
参考:国税庁

不動産売却後の確定申告に関するQ&A

不動産売却後にやってくる確定申告に関するよくある質問について紹介していきます。確定申告するにあたって是非参考にしてみてください。

確定申告の期限は

確定申告には期限があります。1年を通して確定申告はできません。確定申告の提出期間は、不動産を売却して確定申告が必要になった年の翌年の2月16日〜3月15日(令和3年度は4月15日まで延長)までと決まっています。
不動産の売却したのが1月でも12月でも申告は翌年の2月16日から3月15日の1カ月間です。提出期限を過ぎてしまうと無申告加算税や延滞税が課せられます。無申告加算税は、納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円超だと20%を余分に納めることになります。
申告期間内に提出できるよう余裕をもって準備しましょう。

申告書類提出後に間違いに気づいた場合は

確定申告書類が完成して税務署に提出した後に、計算が間違っていたり、計上できる金額を落としていたりと間違いに気づくことはあります。確定申告は提出後でも所定の手続きを行えば訂正して申告し直すことができます
まず、その年度の確定申告提出期限内であれば修正した確定申告を再度税務署に提出することで修正できます。後から出した新しい日付の書類が正式な申告として有効になるので、印刷し直して提出すれば修正できます。
確定申告の提出期限を過ぎていると追加で税金を納付する場合と還付で戻ってくる場合で手続きが変わります。過少に申告して追加で税金を払う場合には修正申告が必要です。修正申告には「確定申告書Bの第一表」と「修正申告書(第五表)」を使用します。
修正申告を税務署に提出するまでに不足の税金も納付しておく必要があります。また、確定申告の提出期限翌日から延滞税が発生します。ミスに気づいたら早く修正申告をして不足している税金を納めましょう。
過大に申告し、税金が戻ってくる場合には「更正の請求」を行って払いすぎた分を還付してもらいます。「更正の請求書」を使って必要事項を記入し税務署に申告します。更正の請求は間違えた確定申告を行った日から5年以内と決められています。
更正の請求では請求内容が正しいか調査が入るので、不動産売買に関する書類を用意しておきましょう。ここで注意が必要なのが、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除や住宅ローン控除です。これらの特別控除は最初に確定申告した時に適用されていないと、控除が適用されません。
更正の請求でこれらの特例控除を適用して還付は受けられないので、十分注意して確定申告を行いましょう。

税理士に確定申告を依頼した場合に必要な費用は

確定申告は複雑ですが、仕事をしている人なら必要事項を埋めていくだけで個人でも作成できます。しかし、不動産売買などで特殊な計算や控除の適用などが重なると複雑さを増します。
そんな時には税理士が代わりに確定申告書類の作成を助けてくれます。税理士の報酬は10万~20万円が相場とされています。税理士報酬の金額は依頼する税理士や内容によって異なります。
不動産会社からも税理士の紹介を受けられるので、費用と作業内容をよく確認して任せるのも1つの手です。不動産の売却だけでなく確定申告まで相談できる不動産会社をみつけるには複数の不動産会社に見積依頼をして気に入った1社を見つけるのが得策です。
複数の不動産会社に一括無料見積もりを行うにはすまいステップを利用するのがおすすめです。簡単な情報入力で無料ですぐに近くにある不動産会社に見積依頼ができます。是非利用してみてください。
参考:すまいステップ

必要な書類を把握してスムーズに手続きを進めよう

確定申告の期限は約1カ月(令和2年度は2カ月に延長)です。期限までに書類を整理し、申告書類を記載して、税務署に提出しましょう。申告にあたっては必要な書類を把握しておくことでスムーズに手続きが進められます。
不動産売却後はほとんどの場合、確定申告が必要です。節税するためにも正しい知識で控除できるものは利用して、税額を抑えましょう。自分には書類を作るのが難しいと感じたら、仲介してくれた不動産会社に相談してみるのも1つの手です。
サラリーマンにとっては不慣れな確定申告も、サポーターと相談しながら期限内の提出を目指しましょう。

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