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平 健一(スタイリスト)×モン吉(ミュージシャン)

「焚き火を眺めながら語り合うと、深い話も自然とできる」by平 健一

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誰に言われるでもなく、好きなことに没頭できるのは大人の特権。この時間があるからこそ、仕事の疲れも吹き飛び、明日への一歩が踏み出せる。
この連載では、ゲストの幸せな時間にフォーカスし、その幸せをおすそ分けしてもらう。

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連載第5回のテーマは「大人のキャンプ」。昨今ブームのアウトドアであるが、生粋の愛好家はどのようなひとときを過ごしているのだろうか。今回はキャンプが縁で知り合ったという、アウトドアに精通したスタイリストの平健一さんと、キャンプ好きとして有名なミュージシャン、モン吉さんのお二人に、その魅力と楽しみ方を語っていただいた。

とにかく、のんびり、何も考えずに過ごしたい

二人がやってきたのは群馬県と長野県の堺にある「北軽井沢スウィートグラス」。ここはアウトドアのスタイリングを得意とする平さんおすすめのキャンプ場で、3万坪の広大な敷地内には、様々なキャンプサイトやコテージ、トランポリンやアスレチックなど子供の遊具が揃っている。趣向を凝らしたサイト作りはアウトドア好きから高い人気を誇り、夏になれば大勢の宿泊客でにぎわう場所だ。

日頃は近所の河原で焚き火を楽しんでいるというミュージシャンのモン吉さんも「ここは初めて。キレイで気分が上がりますね!」と到着早々にボルテージは最高潮。

仕事の関係で月の半分以上はキャンプ場で過ごすという平さん。彼にとっての理想のキャンプは「とにかく、のんびり。何も考えない」ことで、今回のお宿はあえてテントではなく、コテージを選択した。

「テントの設営をする必要もないし、天気の心配もない。せっかくのアウトドア体験を良い思い出にするためにも、コテージ泊はひとつの手です」と語るように、近頃の平さんのアウトドアスタイルは“無理をせず、環境を最大限活用して心地よく過ごす”ことらしい。

二人ともキャンプデビューは小学生の頃で、それぞれ親に連れられて行った思い出が原体験。大人になってからは友人たちとキャンプを楽しんできた。

「地元が八王子なので、道志川が近いんです。いまでも月に2回は友人と河原で焚き火しながら野営しています」とモン吉さん。

夕食の準備をしながら、お互いの近況や購入したキャンプギアの話で盛り上がる。忙しい日常を離れ、自然の中での再会にテンションは上がる一方だ。

選んで、割って、運んで……焚き火は準備もいと楽し

キャンプが大好きな二人であるが、特に好きな時間は? と尋ねると「焚き火」と即答する。

モン吉「基本的には焚き火を目的にキャンプへ行くことが多いです。火に薪をくべながら、BGMにレゲエとかチルとかまったりした音楽を流して、ゆっくりできれば最高」

「薪ひとつとっても、焚火は奥が深いですよ。薪の種類や大きさ、太さで火の付きやすさや火の育て方が変わります。針葉樹は燃えやすいので着火は簡単ですが、火が長持ちしない。広葉樹は燃えにくいので焚き付けには不向きですが、火が長持ちするという特徴があります。ここのように薪の種類が豊富で選べるのはとても贅沢」

モン吉「そうそう、これは滅多にないですよね。僕は針葉樹と広葉樹の合わせ技が好きです(笑)」

広葉樹の薪は太いため、扱いやすくするために薪割りをすることも可能。普通は斧を使ってやる作業も、ここには簡単に薪割りができる道具があるので、初心者でも楽々。
「ハンマーで上から叩くだけなので、簡単。気持ちいいですね!」と、キンドリングクラッカーでの薪割りが初体験のモン吉さんも楽しそうだ。

大量に購入した薪をコテージまで運んだら、いよいよ着火。食材はキャンプ場で予約しておいた「シュラスコ」と「燻製セット」だ。

「焼くだけですから。とにかく簡単です」と平さんが言うように、キャンプ場ですべてを自分たちでやろうとすると、自由な時間はなくなってしまう。限られた時間を有意義に過ごすためには、利用できるサービスはとことん利用するというのも手だ。

焼き立ての肉に舌鼓を打ちながら、ちょっと早めのビールで喉を潤す。「この瞬間が最高!」と二人の笑顔も止まらない。

夕暮れとともに、待ちに待った焚き火タイム

早めの夕食が済むと、辺りは次第に暗くなっていく。コテージの前に焚き火台をセットして、いよいよ待ちに待った焚き火のスタートだ。

モン吉「いやー、この時間を待ってました!」

「飲みましょう、とことん飲みましょう!」

冷えたビールをグラスに注ぎ、改めて乾杯。普段はあまり外へ飲みに行かないというモン吉さんも「キャンプに来た時が一番飲みますね。基本はビール。特にコクがあって美味しいヱビスは大好きです」とグラスを片手にご機嫌。

「キャンプ場って山、海、川、森といろんなシチュエーションがありますが、僕は森の中が一番好き。仲間内だけでリラックスできて、囲まれている感じがたまらないんです」というモン吉さんは、このキャンプ場がえらく気に入った様子だ。

「キャンプ場は本当に千差万別です。写真映えする景色にこだわるのか、アクティビティを目的にするのか。どういう風に過ごしたいかを考えてキャンプ場を選ぶと、より幸せな時間が過ごせるはず。今回のように、とことんリラックスして好きなことにたっぷり時間を使うのは贅沢ですよね」と平さん。

大好きな焚き火を眺めながら、大好きなヱビスビールを片手にキャンプトーク。薪も大量にあるし、ビールも潤沢。二人の話は夜と共に深まっていく。

本能の赴くままに薪をくべる、これぞ幸せな時間

「火を育てるのが楽しい。最初は小さな火でも、次第に大きくなっていくのっていいですよね」

モン吉「見ていて飽きないですね。寒い時はどんどん薪を燃やして、朝まで焚き火をやることもあります。まさに、本能のままに燃やしている」

お腹もいっぱいで、やることと言えば火を絶やさないように薪をくべることのみ。あとはビールを嗜みながら、対峙した仲間との会話を楽しむ。酔いが回ってくると会話の内容も次第に深いものへとなっていく。

「デビュー前は本当にお金がなくて辛かった」とFUNKY MONKEY BABYS結成当時の話をモン吉さんが話し始めると、平さんもアシスタント時代に体験した悲惨なバイト話を披露する。

お互い出会ってからの時間は長いというが、まだまだ知らないことばかり。普段話さないようなことも不思議と語りたくなるのは、ゆらめく炎のせいだろうか。

焚き火を囲み、そこに味わい深いヱビスビールがある。それだけで、二人の距離感はグッと近づいたようだ。

平 健一

アウトドアに精通したスタイリスト。雑誌や広告、カタログのスタイリングから、イベントや洋服のディレクションまで、アウトドアをフィールドに幅広く活躍。月の半分以上をアウトドアで過ごす、生粋のアウトドアマン。

モン吉

2004年に地元八王子で「FUNKY MONKEY BABYS」を結成し、ボーカルとして活躍。2013年にグループ解散後は世界各国を旅し、2016年にソロ活動を開始。プライベートでは焚き火&キャンプ好きとして知られる。
http://monkichi.jp/
モン吉オフィシャルファンサイトイベント「Monkey Party Vol.5 in 大阪」開催決定! /12月7日 @OSAKA MUSE
http://monkichi.jp/news/detail/460

北軽井沢スウィートグラス

〔取材協力〕

北軽井沢スウィートグラス

浅間山の北の麓に位置し、一年を通して豊かな自然を体感できるキャンプ場。コテージやキャビンなどの充実した宿泊施設を有し、ファミリーにも人気。
住所:群馬県 吾妻郡長野原町北軽井沢1990-579
https://sweetgrass.jp/