こうして、現在のマンションに住み始めたOさん。
築9年の物件(購入時)とは思えないほど手入れが行き届き、リフォーム済みだったので新築同様のマンションでした。娘さんはさらに、高齢者が暮らしやすいための徹底リフォームを。
つまずきやすいカーペット敷きはフローリングに替え、また『もしバスルームでお母様が転んだときにも、外から開けることができるように』と、お風呂のドアも取り替えました。
しかし、ここからがちょっと大変だったのだそう。というのも、とにかく広い一戸建てから3LDKマンションへの引っ越し。住むのは2人だけでも、膨大な荷物があふれていたのです。
Oさん(娘さん)「物置の多い家でしたから、日本刀から着物、茶道の道具、頂き物のお酒などが次から次へと出てきまして。近所の方に家具の一部を引き取ってもらいましたが、結局、8割くらいの荷物は処分しました」
お母様は「ちょっとスッキリしすぎて寂しかったですけどね」とも漏らしていましたが、娘さんは大変だった引っ越し当時を、今では笑いながら振り返っていました。
借地権付建物と底地を同時に第三者へ売却するというケースは、プロならではの『売買の経験則』を必要とするのはもちろんですが、今回のOさんの住み替えが成功した理由はほかにもありそうです。
Oさん(お母様)「網野さんはとにかくいい方で。いつも汗をかいていらしたので、家でお会いするときは必ず大きなおしぼりを用意していたんです」
Oさん(娘さん)「網野さんの自宅が近所で、学区も同じということを知って、より親近感が湧きました。物件内覧時もおにぎりを用意して、ウチの車で網野さんの自宅まで送り迎えさせていただいたんですよ」
こんな家族同然の厚い信頼関係が背景にあったのは言うまでもないでしょう。
網野氏も、Oさん母娘のその信頼に十二分に応えました。
網野氏「住み替えの際に大事にしたいのは、お客様の暮らしのこと。売買のあいだはもちろん、新生活も快適に過ごしていただきたいんです。O様の新居へも、マンション備え付けの給湯器の調子が悪くて、取引後にも何度かお伺いさせていただきました」
Oさん母娘の住み替え成功、そしてこれからの暮らしの満足は、不動産のプロの知識と、お互いの信頼関係のたまものだったのです
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