思い立ったら島旅! 東京の島で週末を過ごす

船に乗り込んだらすぐにデッキへ出て、夜景をみながら乾杯! 金曜日の夜、仕事終わりからはじまる、週末トリップ。東京の都心から120Km離れた東京の島へ。いつもの日常とは違う景色と時間を求めて、伊豆大島へ向かいます。

提供:株式会社オールアバウト


仕事帰りに、ちょっと島へ行ってきます

東京の夜景

金曜の21時30分。ここは東京・浜松町にある竹芝桟橋。仕事終わりで共働きの夫と待ち合わせ。週末を利用して、たまには旅でもしようかって。行き先は伊豆大島。高速ジェット船で手軽に行く方法もあるけれど、今回はあえて、一晩かけて大型客船で船旅も満喫しようという狙い。

船が港を出たら、デッキへ出てまずはビールで乾杯! 東京タワー、レインボーブリッジ、お台場……ついさっきまで働いていた都心の夜景を船上から眺めながら、日常から非日常へと移行していくこの時間は、ちょっぴり切なくもあり、贅沢でもあり。センチメンタルとワクワクが入り混じった気持ちを胸に、いざ、東京の島へと向かいます。


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深呼吸が止まらない、美しい緑の世界

大島北部にある岡田港に到着したら、事前予約しておいたレンタカーをピックアップしてドライブへ。道路を時計回りに南下しはじめて、すぐに立ち寄ったのは泉津地区にある通称「切り通し」と呼ばれる緑の階段。立て看板などはなく、忽然と現れたけど、階段の両脇にそびえ立つ巨木と、むきだしになった根が、「ここだ」と確信させてくれます。車を降りて狭い階段を上り、開けた場所へ出てみると……目の前の木の上で、ガサガサッと動物の気配が! 驚いて小さく声を上げると、なんと2匹の野生のサルがこちらに気づいてあわてて逃げていきました。野生のサルとの遭遇。「生まれて初めて」の体験が、大島でひとつ増えました。


泉津の「切り通し」


次に向かったのは「波治加麻(はちかま)神社」。杉林の中にある参道にはコケの絨毯が広がり、奥にあるお社に向かって進んでいくと、まるで別世界に紛れ込んでしまったかのような気分に。しっとりとした空気と緑の美しさに、思いっきり大きな深呼吸をしたくなります。


波治加麻神社の苔の参道


別世界ってこういうこと。不思議な空間「裏砂漠」

今回の島内ドライブのメインは「裏砂漠」。ここは日本で唯一の「砂漠」なのだそう。火山の噴出物によってできた砂漠はどこまでも行っても真っ黒。ジャリ、ジャリ、ザクッ、ザクッ。聞こえてくるのは、自分たちの足音だけ。足をとめ、黒い大地に寝転んで、広い空を見上げると、完全な静寂に圧倒されます。大空を舞う鳥や風に流される雲。それらをずっと見ているだけで、なんだか安心感をおぼえてしまう自分。まるで時間の感覚をリセットされるような不思議な気分。同じ東京とは思えない、異空間の裏砂漠ワールドを堪能しました。


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ノスタルジックな漁港で地魚をいただきます!

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旅の醍醐味といえばローカルグルメ。もちろん大島にも楽しみな料理があります。やって来たのは「波浮」。川端康成の小説『伊豆の踊子』の舞台になったという、島の南に位置する港町です。

お目当ては「港鮨」の「べっこうにぎり」。大島の郷土料理です。島とうがらし醤油につけた白身魚をネタにしたにぎり寿司は、べっこうという名の通り、醤油の照りでつやっつや。食べてしまうのがもったいないくらい目でも楽しめるお料理でしたが、実際はペロリとあっという間に一皿(9貫)たいらげてしまいました。島とうがらしのほどよい辛さが後を引くんです。二人でシェアした「地魚にぎり」は、縄きり(クロシビカマス)という珍しい魚や、旬の赤イカ、生の鯖など、船浮の漁港であがった新鮮な地魚のオンパレード。大島の海の味覚を満喫できました。あー、満腹。お腹もココロも大満足です。


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波浮の町をお散歩中に見つけてしまったのが「島京梵天」。モチモチとした皮が特徴の羽根つきたい焼きのお店です。せっかくだから、いただきましょう。甘い物は別腹ですし。店内でまったりとくつろぎながら、午後のひとときがゆっくりと過ぎていきます。


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部屋から、温泉から、絶景を堪能

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今回、「大島温泉ホテル」を宿に選んだ決め手は、三原山を見渡せる露天風呂があったから。こういうの、旅では重要です。源泉掛け流しの天然温泉に身をゆだねて眺める景色はなんとも雄大。何一つ遮るものがなく原生林越しに三原山を望むことができます。夕方は、赤や紫に染まった空と山のコントラストが美しく、夜は満天の星が輝き、早朝は空気と山の緑が清々しい――時間帯によって景色の雰囲気がずいぶんと変わるので、時間の許す限り何度でも入ってしまいます。

ちなみに、三原山と反対側の部屋からは、天気が良ければ富士山を見ることができます。都心を離れて島に来ているのに富士山がこんなにキレイに見えるのってなんか不思議。夕日が落ちる様も最高にロマンチックです。


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夕食も大島ならでは。特産の椿油で魚介類などを揚げる「椿フォンデュ」を堪能。椿油は肌や髪につける化粧油のイメージが強かったのですが、食用もあるとは知りませんでした。なんでも、オレイン酸を多く含む椿油はとってもヘルシーで、胃もたれしにくいのだとか。アツアツの揚げたてを食べてみると、サックサクで口当たりがとてもいい! これなら飽きがこなくて、いくつでも食べられそう。具材を串ごと油に入れて、自分で揚げながら食べる楽しさもなかなかです。


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夜が更けてきたら後は寝るだけ、ではありません。街灯の少ないホテル周辺は、夜の自然も楽しみのひとつ。なかでも星空は期待度大です。フロントで懐中電灯と双眼鏡を借りて、建物から数十メートル離れた場所へ歩いていってみると……真っ暗な夜空に、無数の星が見えてきました! 赤々と輝く火星や、夏を代表する星座のさそり座、天の川までくっきりと。気がつけば1時間があっという間に過ぎていました。


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伊豆大島のシンボル・三原山で地球の脈動を感じて

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本土に帰る日は、のんびりするつもりだったけれど、お天気もいいので三原山へ行くことに。山頂入口から頂上までは、舗装された遊歩道があるので、タウンユースのスニーカーで十分。最後の坂はちょっとキツイけど、上ってはひと休み、上ってはひと休みを繰り返し、およそ45分で火口付近に到着。三原山火口は、ぽっかりと開いた大きな、大きな穴。目の前にちゃんと柵があるにもかかわらず、その穴の中に落ちてしまいそうな気分になってそわそわしてしまうのは、たぶん私だけではないはず。火口をよく見てみると、白い煙が細く立ち上っています。大地の息吹を感じさせる壮大な三原山。またいつか、この光景が見られますように。


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いよいよ伊豆大島で過ごす時間も残りわずかとなりました。最後のお楽しみは、元町港近くのアイスクリーム屋さん「トリトン」。ここのアイスクリームは、大島産の食材にこだわり、砂糖控えめのフレーバー。ひと口食べると、冷たいのになぜかほっとする、やさしい味わいが口いっぱいに広がります。このやさしい感じって、都会からやってくる人を包み込むような、大島の豊かな自然に通じるものがあるかも。「パッションフルーツ」や「明日葉(あしたば)」など、島ならではのアイスを楽しんだら充電終了。帰りは、高速ジェット船であっという間に東京へ。また来週も来ちゃうかも。


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東海汽船 http://www.tokaikisen.co.jp/

東京・竹芝客船ターミナル~大島

大型客船(夜発・1便)約8時間

高速ジェット船(1日2~3便)1時間45分

※詳しい時刻表はこちらよりご確認ください。