FP(ファイナンシャル・プランナー)とはじめる賢い生き方

 

自分年金を持つ人と持たない人で、老後毎月7万円の差

老後の資金の第1の柱は「公的年金」

『平成26年版 子ども・若者白書』(内閣府)によると、日本の若者が感じている現在または将来への不安の内容として、「老後の年金はどうなるか」を挙げている人が8割近くいます。また、日本生命が行った『年金に関するアンケート調査』(2014年11月)では、20代のうち、「将来、年金は受け取れないと思う」と回答した人の割合が17.4%で、2割近くに上っています。若者を中心に年金に対する不信感が蔓延していることが伺えます。

国民年金や厚生年金などの公的年金は、私たちの税金と保険料によって運営されています。そして、公的年金が破綻しないために、給付水準や保険料が適正であるかどうか、少なくとも5年に1度の間隔で、公的年金の財政検証を行っています。そして、財政検証の結果をもとに、破綻しないように制度が改正されるのです。このような仕組みで公的年金が運営されていることから、破綻するリスクは考える必要はないのです。公的年金は老後資金の「第1の柱」として、安心して寄りかかることができるのです。

老後資金の第2の柱は「自分年金」

その公的年金も、今、年金をもらっている人と同じ水準というわけにはいきません。平成26年に行った財政検証によると、2043年の年金水準は、現役世代の手取り収入と比較して、現在の6割から5割に引き下げられるものとしています。つまり、今の年金の給付水準よりも、2割程度少なくなると予測されているのです。

そう考えると、やはり老後資金はある程度は自己責任で準備しなければならないと言えるでしょう。老後のためにコツコツと貯金する、という方法もあります。けれども、長い時間を最大限活用して、老後の資金を準備するのであれば、積立投資で自分年金をつくることをお勧めします。毎月2万円を35年間、現金で貯めると840万円になります。仮に預金の金利を0.25%として、運用しながら積み立てた場合は、878万円になります。これを、仮に運用利回り2.5%として積立投資を行った場合、35年後には、約1,340万円になり、預金の場合と比べて462万円多くなります。

さらに、35年間積み立てたお金を、老後20年間、運用しながら取り崩すとすると、預金の場合は、毎月3.7万円、投資の場合は、毎月7.1万円になります。老後に備えて何もしない人に比べれば、預金で準備した人も老後の生活にゆとりを持てますが、投資で自分年金を準備した人は預金で準備した人よりも3.4万円、老後の生活に余裕ができます。さらに、何も準備をしなかった人と比べると7万円のゆとりができます。

相続対策はいつするのが最適?

投資はリスクがつきもので、全て計画通りに行くとはかぎりません。投資を始めるには、ある程度、投資に関する知識が必要です。そして、上手に投資と付き合うためには知識と経験の両方が必要です。本で学ぶだけでは経験を身につけることはできません。早い段階から正しい投資の知識を学び、実践で投資感覚を身につけることは、今後の資産形成に大きなプラスの影響を与えます。20代の早い時期から、投資で自分年金づくりにチャレンジし、豊かな老後の生活を目指しましょう。

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提供:特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
掲載期間:2016年6月24日~2017年3月31日【PR】