カードローンやキャッシング(ここでは、カードローンと表記)と聞くと、皆さんはどのようなイメージをお持ちになりますか? 手軽に借りられるもので、利用方法を誤ってしまったというケースが報道されると、なんとなく心配、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かにカードローンは「打ち出の小槌」ではありません。借りたお金は返さなくてはなりませんし、また、お金を借りると、借りた金額(元金)に加えて、利息を支払わなければなりません。この利息は、意外と馬鹿にならない金額になります。
一般的なカードローンの場合、毎月の返済額はまず利息に充てられ、残りが元金に充当されます。返済金額を自分で選択できる場合、返済金額が少ないと、自分では毎月きちんと返しているつもりでも、元金はあまり減らないということもあるのです。
※シミュレーション結果は簡易的な資産です。 実際のご返済額および返済期間と異なる場合があります。
20万円を年率18%のカードローンで借りた場合を、「30日後に一括返済する」「毎月2万円返済」、そして「毎月1万円返済」の例で比較してみましょう。30日後に一括返済する場合は、30日分の利息2,958円と元金20万円を支払って完済です。毎月2万円返済の場合は、11回で完済しますが、最終回は18,320円で合計21万8,320円です。毎月1万円返済の場合は、24回で完済しますが、最終回は9,554円で合計23万9,554円です。借りたお金(元金)と合計返済金額を比べ、その差額が利息です。毎月1万円返済の場合は、20万円の元金に対し、利息が4万円もかかるということがわかります。欲しいものを見つけて、お店やインターネットの比較サイトで一生懸命安いところを探して買ったとしても、その苦労は利息で一瞬のうちに失われてしまいます。
一般的なカードローンの場合、借入限度額が設定されていて、返済が進んだぶんだけ、新たに借入が可能になります。頻繁にカードローンを利用している人は、結局はいつも限度額いっぱいまで借りている状態になります。仮に、20歳から60歳まで、20万円を金利18%で借り続けた場合、毎月の利息は、3,000円ですが、1年で3万6,000円、40年間で144万円になります。わずかと思える金額でも、長年積み重ねると大きな金額になります。この金額を目にすると、やはりもったいないと感じますよね。
カードローンでもったいない利息を払わないようにするためには、欲しい物ができたら「借りて買う」のではなく、「貯めてから買う」消費スタイルにシフトチェンジすることが大切です。カードローンを常用している人とそうでない人では、長い目でみたら大きな差が出るということを思えば、意識改革ができるでしょう。
また、カードローンを常用している人は毎月の家計の収支がギリギリで、貯金ができないということが考えられます。日々の生活を振り返ってみてムダな支出はないか、もう一度見直してみてはいかがでしょうか? 客観的に自分の家計状態を評価できないという人は、ファイナンシャル・プランナーなど、家計の専門家に相談してみるのも良いでしょう。
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