「ムダづかいしているつもりはないのに、いつの間にかお金が無くなっている」「いつになっても貯蓄が増えない」と悩んでいる人は案外多いのではないでしょうか。そんなときの強い味方が、ファイナンシャル・プランナー(FP)による家計診断や家計見直しのための相談(アドバイス)です。でも、いったいどんなことをして、どんなアドバイスをしてもらえるのでしょう?
そこで、「家計を見直して貯蓄をしたい」と考える高橋洋介さん・美波さん(仮名)ご夫妻に同行させてもらい、FPへの相談を密着取材させてもらうことにしました!
「生活マネー相談室」を訪れた高橋さんご夫婦。FPの八ツ井さんと挨拶を交わし、家計診断のスタートです。基本的には、ご夫婦が準備したお金まわりの情報や資料にもとづいて、八ツ井さんが質問をしながら、キャッシュフロー表を作成していきます。
高橋家の悩みは「お金が貯まらない」こと
八ツ井さん「では、洋介さんの『ねんきん定期便』も確認させていただきますね」
美波さん「私は会社員として働いた期間が短いのですが、年金はどうなるんでしょうか?」
八ツ井さん「美波さんは20歳から国民年金保険料を払っていますね。現在は第3号被保険者として国民年金に加入しておられます。このまま60歳まで払えば、老齢基礎年金は満額受け取ることができますよ(コラム参照)」
支出予定は「二人の意志」を確認しながら表を作成
収入部分のキャッシュフロー表があらかた完成したら、次は支出部分です。
が、こちらはいろいろと問題、課題がありそうです……。
八ツ井さん「昨年の実績から、通常の基礎生活費は22万円程度ですが、別途作っていただいた家計簿を見ると、先月1ヶ月間の基本生活費は30万円ほどかかっていますね」
洋介さん「そういえば……先月は結婚記念日や職場の飲み会もあって、ペットの医療費もかかって、普段よりも8万円近く支出が増えてしまってました」
八ツ井さん「車の買い換えは7年ごとですが。いくらぐらいを……」
洋介さん「600万です(キッパリ)」
美波さん「それ高すぎるでしょ!」
洋介さん「……車は好きなものに乗りたいよぉ」
八ツ井さん「では、いったん600万円にしてみましょう。あと、お家はどうされますか?」
洋介さん「賃貸住宅に住んでいる間は会社から家賃補助も出るので、定年までは賃貸に住んで、定年後に購入するのがいいのかなと思っています。ざっくりですが、2,500万円から3,000万円くらい、という感じでしょうか」
八ツ井さん「わかりました。実際に購入する際は物件の価格以外に諸費用もかかりますが、いまはいったん、諸費用込みとして2,500万円でシミュレーションしてみましょう」
「収入」と「支出」の条件や、お二人のライフプランとマネープランをひとつずつ確認しながら、キャッシュフロー表はほぼ、完成となりました。
数値ではなんとなくわかりにくいので、グラフにしてみると……驚きの結果が!
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