雄大なアルプスの自然が育む イタリア最北のワインとは?


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注目のワイン産地「アルト・アディジェ」とは?

今、ワインラバーがこぞって注目するワインの産地「アルト・アディジェ」をご存知だろうか?
もし知らなくても、恥ずかしがることはない。アルト・アディジェのワインは日本ではまだあまり知られておらず、生産量もイタリア全体の1%未満と少ないが、DOC格付けワインではイタリアを牽引する産地のひとつ。日本への輸入本数は321’521本でアルト・アディジェワイン全生産量の0.72%(2016年)と非常に少ない。
だが、ジワジワとその人気は高まってきているため、今から知っておけば、「ワイン通」を気取れる産地と言ってもいいだろう。

s_1IMG_1644▲イタリアでは有名なワインの生産地

アルト・アディジェとはイタリアの北部、トレンティーノ=アルト・アディジェ州にあるイタリア最北のワイン産地。
トレンティーノ=アルト・アディジェ州は、スイスとオーストリアに接する北のボルツァーノ自治県と、南のトレンティーノ自治県に分かれ、ボルツァーノ自治県をアルト・アディジェ、別名南チロルという。

s_1IMG_1514▲イタリア最北端の町ボルツァーノ

アルト・アディジェワインの変革

IMG_1492▲日本でも流通している「TRAMIN」

アルト・アディジェワインの歴史はとても興味深い。今でこそ、上質なワインの産地としてワイン業界では知られているが、30年前までは「質より量」のワインとして認識されていたという。
だが、そのままでは先が無いと考えた先駆者達が、「量より質」に戦略の舵を取り、様々なチャレンジを続け、今の「アルトアディジェワイン=高品質ワイン」という市場を作ることに成功した。
実際に、最も有名なイタリアワインのガイドブック、<ガンベロ・ロッソ>や、元ガンベロ・ロッソ テイスティング・リーダーが編集するwebサイト、<ドクターワイン>などで賞を多く受賞しており、その実力は世界的にも認められている。

恵まれた土壌と気候が高品質ワインを生み出す

アルト・アディジェはオーストリア、スイスとの国境に位置し、アルプス山脈の冷涼な空気と地中海の太陽を享受するブドウ栽培に適した地域。

s_IMG_1634▲風通しの良い山間部にあるブドウ畑も多い

昼夜の気温差があり、美味しいワインに相応しいブドウが育つ。

アルト・アディジェワインの品種

IMG_1619▲土着品種のブドウがユニークな味わいをつくる

アルト・アディジェワインで使われるのはシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ブランコ(ピノ・ブラン)、ピノ・ネーロ(ピノ・ノワール)などの国際品種も含め18種類以上。その中で、土着品種はスキアーヴァ、ラグラインの2種。もともとは赤ワインを多く作っていたが、「量より質」への戦略の一環として、良質な白ワインを多く生産するようになり、今では白ワインが60%、赤ワインが40%という割合になっている。もし「ワイン通」を気取りたいなら、おすすめなのが土着品種や古くから親しまれている品種だ。

古くから親しまれている白ワインの品種

IMG_1609▲アルト・アディジェは良質な白ワインの産地

・ケヴルツトラミナー(Gewurztraminer)
★特徴★
アルト・アディジェのブドウ畑の10.6%を占めるのがケヴルツトラミナー。アプリコットやマスカット、白いバラ、キンモクセイなどのフローラルな香りが特徴。ちなみにGewurztraminerの綴りには「tramin」というスペルが入っているが、これはアルトアディジェのトラミンという町の名前で、この土地で古くから生産されている品種であり人気が高い。

赤ワインの土着品種

1IMG_1627▲赤ワイン用の土着品種も複数生産されている

・スキアーヴァ(Schiava)
★特徴★
アルト・アディジェのブドウ畑の14.8%と一番広い面積を占めるのがスキアーヴァ。皮が薄く、病気にかかりやすいなど、センシティブで栽培の難易度が高い品種。ラズベリーやイチゴ、チェリー、アーモンドの実などの香りが特徴。薄い色で軽めのワインが多い。

・ラグライン(Lagrein)
★特徴★
全体面積の8.6%と、スキアーヴァの次に赤ワイン用のブドウでは広い面積を占めるのがラグライン。やさしい酸味でエレガントかつまろやかなワインに仕上がる。タンニンが豊富でボディのしっかりしたワインが多い。熟成させると深みがでてくる。

おすすめのアルト・アディジェワイン

現地で実際に試飲した中から日本でも買える選りすぐりのワイナリーを紹介しよう。

アルト・アディジェのワインを牽引する醸造家がリードする「サン・ミケーレ・アッピアーノ」

s_1IMG_1633▲ハンス・テルツァー氏

アルト・アディジェのワインを「量より質へ」と導いた立役者の一人がサン・ミケーレ・アッピアーノ社のハンス・テルツァー氏。
ハンス・テルツァー氏は高品質なワインを打ち出すべく、「サンクト・ヴァレンティン」シリーズを企画。「サンクト・ヴァレンティン」は1986年に誕生して以来、今も同社の最高品質のワインと位置付けられる。

IMG_1654▲「サンクト・ヴァレンティン」シリーズ

中には<ガンベロ・ロッソ>で3グラス(最高の評価)や、<ドクターワイン>でベストワインに選ばれたものもある。

s_IMG_1653▲最高峰の「アピウス」は木箱入りでさすがの貫禄

さらに「サンクト・ヴァレンティン」の1%のみを使用した最高峰のシリーズ「アピウス」は、3年前に発売されて以降、ワインラバー注目の銘柄となっている。

修道院で作るローカル品種ワイン「ムリ・グリ」

ムリ・グリは1845年に修道士によって設立された修道院内のワイナリー。

s_IMG_1680▲修道院の中の貯蔵庫

赤ワインの生産が85%占め、スキアーヴァやラグラインなど土着品種の栽培に力を入れている。

s_IMG_1684▲セールス・マーケティングアシスタントのカトリンさん

北に位置する町でありながら、温かい気候で、黒ブドウの栽培に適しており、特に夏が暑い年には良いヴィンテージができるという。

年20万人以上が訪れる最古のワイナリー「アバツィア・ディ・ノヴァチェッラ」

1142年に創業した、世界で一番古いワイナリーの1つがアバツィア・ディ・ノヴァチェッラ。

s_IMG_1886▲CEOを務めるウルヴァン・フォン・クレベルスベルグ氏

生産数の少ない土着品種、モスカート・ローザを100%使用したデザートワインはバラの花びらのような味わいでとてもエレガント。

s_IMG_1889▲深い赤がバラの花束のよう

チョトレートとのペアリングを推奨しているので、大切な女性へのバレンタインギフトに最適だ。

アルト・アディジェ ワインサミット

s_1IMG_1735▲世界中からワインジャーナリストたちが集結

2017年9月には2日間にわたり、アルト・アディジェのワインサミットが開催された。アルト・アディジェワインの価値向上に貢献した、ワイン業界のトップたちによる対談や、何種類ものワインをティスティングするマスターピース、10月~12月に発売されるワインの大試飲会であるアンテプリマなど、濃厚なイベントに世界各国からプレスが集まった。
s_1IMG_1781▲アルト・アディジェのワインだけではなく、世界各国のワインも比較しながらティスティング

最終日にはアルプスのドロミテ山脈を見渡す山々でワインを飲む、アルト・アディジェらしいアクティビティも用意され、世界のトップジャーナリストたちにアルト・アディジェワインの魅力をたっぷりと伝えた。
s_1IMG_2264▲民族衣装と楽器でイベント盛り上げた

雄大な自然の中で飲むアルト・アディジェのワインは、忘れられない味となったことだろう。

1IMG_2348▲雄大なアルプス山脈

 

日本でも購入可能なものもあるので、ぜひ家やレストランで「イタリア最北のワイン」を試してみてはいかがだろうか。

 

 

DATA
日本で購入可能なアルト・アディジェのワイナリーの一例
・Abbazia di Novacella(アバツィア・ディ・ノヴァチェッラ)
・Cantina Andriano(カンティーナ・アンドリアーノ)
・Cantina Bolzano(カンティーナ・ボルツァーノ)
・Castel Sallegg(カステル・ザレッグ)
・Colterenzio(コルテレンツィオ)
・Cantina Produttori San Michele Appiano(サン・ミケーレ・アッピアーノ社)
・Franz Haas(フランツ・ハース)
・Cantina Kurtatsch(コルタッチャ)
・Tenuta Kornell(コーネル社)
・MURI-GRIES Wine Estate/Monastery Cellar(ムリ・グリ)
・Nals Margreid(ナルス・マルグライト)
・St.Pauls Winery(サン・パウルス社)
・Cantina Telano(テルラン)
・Tramin(トラミン)
・Girlan(ギルラン)
・Cantina Terlano(カンティーナ・テルラーノ)
・Alois Lageder(アロイス・ラゲデール)
・Cantina Kaltern(カルタン)

 

text&photo by marie yamamoto

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