10位:『さとにきたらええやん』

大阪市西成区の釜ヶ崎の「こどもの里」を映し出した傑作ドキュメンタリー。誰でも利用できる保育園であり、学童であり、泊まりもOKな「こどもの里」。子供のニーズに合わせた施設っていうところが凄いと思いつつ、本来こういう施設はこうあるべきだと目からウロコです! 重江良樹監督の「おもろい子たちでしょう」という温かな視線が、それぞれの家族の重い現実を救っています。子供の笑顔は無敵だ!としみじみ感じますよ。

出典: 映画『さとにきたらええやん』公式サイト

9位:『裸足の季節』

トルコの田舎町で暮らす両親を亡くした5人姉妹がたどる信じられない運命を描いたフランスの青春映画。古い慣習に支配された町で、祖母と叔父に育てられている姉妹は十代で、二人が決めた男性と結婚をさせられるという「いつの時代の話!?」というエピソードに驚き! そんな現実に反旗を翻した末っ子の行動力が素晴らしい。後半はスリリングな展開で、エンタティメントとしても良作。アカデミー賞外国映画賞候補作。

出典: 映画『裸足の季節』オフィシャルサイト

8位:『キャロル』

ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラーが同性愛に落ちていく上流夫人とデパートの売り子を演じる美しいラブストーリー。1950年代のファッション、流麗な映像などヴィジュアルも見事。色使いが絶妙なんですよ。ブランシェットはまるで宝塚の男役、マーラーは娘役のように見えます。娘を愛しながらも結婚生活の苦しみが耐えられない夫人の苦悩が、売り子を愛しているときだけ解き放たれるという逢瀬のシーンが美しく色っぽい。

出典: 映画『キャロル』公式サイト

7位:『神様メール』

イジワルな神様が決めた寿命を、神様の娘が一斉メールしたことから起こる騒動を描いたキュートな作品。世界中の人々が寿命を知り、自分がやりたいことに突き進むポジティブな発想がいい! 神様がPCを駆使して世界をコントロールしたり、神様の世界と現世をつなぐのがコインランドリーだったりというアイデアも抜群で、現実のユウウツもパっと浄化してくれる、優しさと楽しさと可愛さに彩られた大人の寓話です。

出典: 映画『神様メール』大ヒット上映中!

6位:『TOO YOUNG TO DIE!  若くして死ぬ』

宮藤官九郎の監督作第四弾は、地獄とロックが満載の青春映画。17歳で事故死した主人公(神木隆之介)が、地獄で赤鬼キラーK(長瀬智也)のもと現世に転生すべく地獄めぐりをする物語。クドカン監督は迷いなく振り切って演出しており、その思い切りの良さが映画に弾みをつけています。強烈過ぎるので、乗れない人はまったくNGかもしれないけど、一度ツボると、そのまま最後まで地獄行き決定です!

出典: 映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』公式サイト | 鬼ヒット 上映中!

5位:『ブリッジ・オブ・スパイ』

米ソ冷戦時代に行われたスパイ交換の実話をベースにしたスピルバーグ監督作。スパイ映画といっても派手なアクションはなく、ソ連スパイ(マーク・ライランス)と重大な任務を遂行する弁護士(トム・ハンクス)の友情も織り交ぜて、サスペンスを高めていく演出はさすがスピルバーグです。役者陣も一流の仕事で、ソ連のスパイを演じたマーク・ライランスは本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。

出典: 映画『ブリッジ・オブ・スパイ』公式サイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

4位:『レヴェナント:蘇えりし者』

息子を殺され、クマに襲われて瀕死の重傷を負ったハンター(レオナルド・ディカプリオ)が、復讐を胸に立ち上がる姿を描くアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督作。自然光のみの映像は壮大で、必死に生き抜く主人公を生々しく映し出し、その迫力に圧倒されます。レオは本作で念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞。まさに体を張った怪演で、受賞できて本当に良かった!とファンはみんな胸をなでおろしたのでは。一見の価値ありですよ。

出典: 映画『レヴェナント』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

3位:『ルーム ROOM』

監禁され、子供を産まされたヒロイン(ブリー・ラーソン)と5歳の息子(ジェイコブ・トレンブレイ)の監禁の日々と脱出したあとの生活を描いた人間ドラマ。特に脱出後にスポットをあてたのが素晴らしい。ヒロインと息子の心のアップダウンからも目をそらさない演出は、観客の心を掴んで離しません。生まれて初めて監禁部屋を出た少年の変化も興味深い。ヒロインを演じたブリー・ラーソンは本作でアカデミー賞主演女優賞受賞。

出典: 映画『ルーム ROOM』 公式サイト TOP

2位:『海よりもまだ深く』

自称作家の男(阿部寛)と母(樹木希林)と元妻(真木よう子)と息子の家族関係を笑いも含みながらほろ苦く描いた是枝裕和監督作。阿部寛演じるダメ男のあるある感や、団地の風景の昭和感や台風の夜のドキドキ感など、フツーの人の暮らしを丁寧に救い上げて「みんないろんな問題を抱えながらも頑張って生きているんだな」と、どこかほっこり。ダメ男をチャーミングに演じた阿部寛が抜群。団地暮らし経験者なら懐かしい気持ちに浸れますよ。

出典: 映画『海よりもまだ深く』公式サイト

1位:『グランドフィナーレ』

高級リゾート地で生活している老年の世界的指揮者(マイケル・ケイン)は、人生の終わりを静かに待つつもりだったが、親友との友情、娘との葛藤、妻への愛、リゾート地で知り合った人々との関係を経て、彼の心に未来へ向かう変化が訪れるのです。語り口の上手さ、映像の美しさ、音楽の素晴らしさ、役者の上手さ。何もかもが完璧! これは若い人には「?」かもしれないけどアラフォー超えたあたりからジワジワ来ます。高級で芳醇で美しい大人の人生ドラマです。

出典: 映画『グランドフィナーレ』 公式サイト