善は急げ! 遅くとも50代には生前整理をスタート
後期高齢者と呼ばれる75歳以上になると、体力・気力・判断力・集中力などが低下し、「老いじたく」ができなくなる可能性があります。遅くとも50歳を過ぎたら生前整理のイメージを描き始めたいものです。作成した遺言書とエンディングメモは、定期的に見直し、必要があれば書き直すことも大切。
遺言書とエンディングノートをうまく使い分ける
遺言書は、正しく書き残すことで、法的な効力を持ちます。「正しく」というポイントが重要で、自筆遺言を選ぶ場合は、以下の条件が必要です。
1. 用紙は白い紙、筆記用具は消えないボールペンか万年筆を使って自筆で書く。パソコン等で入力したものや代筆は無効。
2. 字を間違えたら、最初から書き直す。
3. 遺言書の最後に、書いた日付、または平成○年の誕生日など書いた日が特定できるようにしておく。
(4) 最後に署名(できれば実印で捺印)。封筒に入れて封をし、封筒の表には「遺言書」、裏には日付と名前を書いておく。
遺言書と異なり、エンディングノートは、法的な効力はありません。残された人達へのメッセージを綴るメモで、主に以下のようなことを記します。
1. 重い病気にかかったときの告知の必要性や延命治療はどこまで希望するか
2. 葬儀・告別式・供養についての希望や連絡してほしい人のリスト
3. 公的制度(年金手帳、健康保険証)の保管場所、財産リストと通帳・権利証などの保管場所
4. 遺言書の有無と保管場所
遺産相続、モメやすいポイントをチェック
「遺産分割でもめている。遺言書さえあったなら」という言葉を聞いたことがありませんか? 遺産分割で一度もめ始めてしまうと、預貯金がおろせないといった様々なデメリットが生じます。中には、よかれと思って行ったことで引き起こされる争いも。遺言書はもちろん大切ですが、最も重要なのは、生前からコミュニケーションをとって、被相続人たちに気持ちを伝えておくことです。
生前整理をやっておかないと、子や孫はこれだけ苦労する!
「死んだときの話をするなんて、縁起でもない」と言われそうですが、遺産相続や、貴重品の保管場所など、何らかの形で意思表示をしておかないと困るのは、子どもや家族。少しずつモノを減らし、お金の管理をしておきましょう。
お葬式費用の最新事情
葬儀費用で家族に迷惑をかけたくないと思っている方は、多いのではないでしょうか? ある調査によれば、葬儀費用の全国平均は、188.9万円(葬儀一式費用122.2万円、寺院費用44.6万円、飲食接待費33.9万円)。お葬式の後も、四十九日、新盆、法事と、お金がかかっていくので、300万円~500万円程度のお金を用意しておくと安心です。
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