ノロウイルス・ロタウイルス胃腸炎とは
ノロウイルスに感染すると、嘔吐、腹痛、下痢などを症状とした胃腸炎にかかります。治療方法が無く、予防が大事。子供が感染した後、それを世話したお母さんが同じような症状を訴えるというケースも珍しくないので2次感染予防も大切です。
嘔吐、39℃以上の高熱、腹痛、白色便の下痢などが特徴。生後3カ月から感染を起こしやすく、年齢が小さいほど脱水や重症化する傾向に。保育園などで流行すると、感染が蔓延するのを防ぐのは難しいのでワクチン予防が重要になります。
子供は、ロタウイルスやノロウイルスなどによるウイルス性胃腸炎に伴って、痙攣(けいれん)を起こしてしまうことが。熱性痙攣と違い、発熱などもなく、急に痙攣を起こします。
ノロウイルス・ロタウイルス胃腸炎の予防
ノロウイルスもロタウイルスも感染してしまったら特効薬はないので、何より予防が大切。手洗い、食材の加熱、調理器具の消毒、殺菌が原則です。
ノロ・ロタウイルスにアルコール消毒は効果がないので、石鹸による手洗いを励行しましょう。正しくは、手首から指先にかけて汚れを移動させるような感覚で洗い、しっかりと水気をふき取ること。爪の両脇・爪と肉の間・指と指の間などの洗い残しにも注意。
ノロウイルスの感染経路はほとんどが食べ物や食器などからの経口感染。ウイルスを溜め込んだ食材、よく言われるカキなどの二枚貝はしっかり加熱をしましょう。
昔のおばあちゃん達が日課にしていたふきんの「煮洗い」は白さが保てて除菌もバッチリ。ウイルス撃退のこともありますが、キッチンは普段から清潔に心がけましょう。
日本でもワクチンが承認され発売されています。ロタウイルスが保育園などで流行すると、感染が蔓延するのを防ぐのは難しいと言われており、ワクチン予防がとても重要になります。
ノロウイルス・ロタウイルス胃腸炎にかかってしまったら
ノロウイルスやロタウイルスに対する特効薬はなく、下痢止めや吐き気止めなど胃腸炎の症状を軽減する対処療法が中心になります。小さな子の場合、脱水症やおむつかぶれなどに注意を。
子どもは脱水になりやすいので、早めに水分補給してあげましょう。それでも嘔吐して、ぐったりしている場合は、点滴をすることがあります。ロタウイルスのワクチンは点滴のための入院をかなり減らしてくれます。
吐き気が強いときには、無理に水を飲ませるのはかえって嘔吐の原因になるため、吐き気が落ち着いてから少しずつ回数を分けて、湯冷まし、麦茶、番茶や野菜スープなどを飲ませましょう。
ノロウイルスやロタウイルスによる脱水症予防には、スポーツ飲料よりも糖分が少なくナトリウム量が多い「経口補水液」が有効。日本での主な製品としては、OS-1(大塚製薬)、アクアライトORS(和光堂)などがあります。
小さな子の場合、誤嚥(吐物が気管に入ること)にも注意しないといけません。
下痢便は消化酵素を含むアルカリ性なので、おしりが汚れたままだとかぶれやすくなります。シャワーや洗面器にぬるめのお湯をためるなどしておしりをよく洗うなどしてケアを。
第2の悲劇…家族への2次感染も防ごう!
感染者の便や吐物には多くのウイルスが含まれているので2次感染対策も重要です。
感染シーズン中、小さな子どものいる家庭では万が一に備え、大型のラグ、ソファカバー等は取り外しておいたり、嘔吐物の処理に必要な使い捨てゴム手袋や消毒剤を準備しておくと安心です。
子供がノロウイルスにかかるとその親への感染の可能性も高まります。嘔吐物や便の処理には、使い捨てのマスクや手袋を使い、服にビニールをかぶるなどしましょう。
ノロウイルスやロタウイルスはアルコールでは感染力は残るので、次亜塩素酸ナトリウムを使うといいます。薬局などで売っていますが、家庭にある塩素系漂白剤でも簡単に作れます。便や嘔吐物が付着した床や衣類、トイレなどにはこの消毒液でウイルスを撃退!
嘔吐物は必ず「密閉して」廃棄すること。廃棄の際ゴミに「次亜塩素酸ナトリウム」をかけましょう。汚れたものが洗濯できるものの場合、予洗いの後、次亜塩素酸ナトリウムを溶かした液に漬け込んで消毒した後に、洗濯するなど2次感染対策をしっかりとしましょう。
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