おすすめ短編小説-日本の文豪
「人間失格」などで知られる文豪・太宰治が、この世を去る約1年前・38歳のときに発表した短編小説。病気がちな子どもと酒飲みの夫を抱えながら、逞しく生きる女性の物語です。
歴史小説や現代小説など、幅広いジャンルを執筆した松本清張の短編小説集。映画にもなった「天城越え」などが収録されています。推理小説なのですが、松本清張らしい心理描写が光る短編集です。
日本人として初のノーベル文学賞を受賞した川端康成の短編小説集です。日本人女性の美しさや儚さを描いたら、川端康成の右に出る者はいないと言われています。この作品集も、そんな日本女性の美しさを描いています。
美しくも繊細な描写で知られる三島由紀夫。その三島が16歳のときに、三島由紀夫として初めて発表した作品が「花ざかりの森」です。「死」と「美学」について悩み続けた三島らしい短編小説「憂国」も収録されています。
釣り好きだったことからこのペンネームが付いた井伏鱒二の代表作「山椒魚」。体が大きくなって棲家から出られなくなった山椒魚の狼狽や悲嘆をユーモラスに描いています。
小学校卒業後に質屋で勤めながら小説を執筆し、庶民の姿を描き続けた作家・山本周五郎。「おごそかな渇き」は現代の聖書として世に問うべく構想を練りながらも、絶筆となった現代小説です。
日本を代表する歴史小説家・司馬遼太郎。「坂の上の雲」「竜馬がゆく」など長編小説が有名ですが、短編小説も書いています。司馬遼太郎の作品を読みたいけれど、どれから手を付けて良いか分からない・・・そんな人におすすめの短編小説です。
小説家としてだけでなく、ドラマ脚本家としても活躍した向田邦子の短編作品集。読み始めた途端、向田ワールドにドップリ浸かってしまいます。短編作品の全ては、いわゆる「タブー」を扱ったもの。ドロドロした世界をサラッと書いてしまう・・・著者のテクニックが光る作品集です。
主に時代小説を多く残した作家・藤沢周平の短編集。表題となっている「驟り雨」は、愛する妻と子どもを同時に失って自暴自棄になった盗人の物語です。
「ショートショート(掌編小説)」の神様として知られるSF作家・星新一の短編集。収録されている作品は全て「ノックの音がした」から始まります。同じ始まりなのに、全てのショートショートに衝撃的なオチが待ち構えています。まさに、ショートショートの傑作集です。
女性に人気のある作家・吉行淳之介の短編集。女優・吉行和子さんの兄としても有名です。この短編集には芥川賞を受賞した「驟雨」や「原色の街」などが収録され、男女の心の動きが繊細に丁寧に描写されています。
劇作家・演出家としても知られる小説家・安部公房のオムニバス短編集。表題となっている「壁」は、芥川賞を受賞した著者の前衛的な代表作です。ある朝突然「名前」を失った男は…!?解読が難しい安部作品の中にあって、入門編としておすすめの作品です。
おすすめ短編小説-海外の文豪
イギリス生まれの世界的ベストセラー作家・アガサクリスティーの連作短編集。探偵ハーリ・クィンと、人生の観察者サタースウェイトの名コンビによる幻想的な短編推理小説です。
出典: Amazon.co.jp: 謎のクィン氏 (クリスティー文庫) 電子書籍: アガサ・クリスティー, 嵯峨 静江: 本
あの名探偵シャーロック・ホームズの魅力を、タップリ味わえる短編小説集です。この作品は、シャーロック・ホームズの第一短編集としても知られています。意表をつく展開やユーモアは、さすがとしか言いようがありません。
ロシアを代表する作家・ドストエフスキーによる短編小説「白夜」。「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」など重めの長編小説で有名なドストエフスキーですが、実は短編小説も沢山書いています。中でも「白夜」は、サクッと読める恋愛小説です。
おすすめ短編小説-現在も活躍中の作家
小松左京・星新一と並んで「SF御三家」とも称される作家・筒井康隆。著者は戯曲や童話など幅広い作品を手がけています。中でも短編集「佇む人」は、著者としては珍しい静かで哀しい作品が多数収録されています。
「螢川」で芥川賞を受賞した作家・宮本輝の短編集。著者独特の大阪弁で綴られているのが特徴です。収録されている作品は、どれも「生と死」を考えさせられるものばかり。今生きている自分を、見つめなおすことができる作品です。
「ノルウェーの森」や「1Q84」が空前のベストセラーとなった村上春樹の短編小説集。著者は作家としてだけでなく、翻訳家としても知られています。この短編集のテーマは「男」と「女」。男性が共感できそうな作品が、多数収録されています。
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数多くのヒット作を生み続けるミステリー作家・東野圭吾によって描かれた短編作品集。短編小説なのですが、著者の作品の面白味がギュッと詰まっています。読書に慣れてない人にも、おすすめの作品です。
ミステリーや時代小説が人気の作家・宮部みゆきの短編集。表題となっている「我らが隣人の犯罪」は、第26回オール讀物推理小説新人賞を受賞しました。幅広いジャンルを手がけている著者の作品の中でも、サクッと読める短編集となっています。
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