奈良観光で一度は拝観したい仏像10選
奈良観光で一度は拝観したい仏像10選です。
なお、記事中の時代区分は、美術史で用いられる以下の区分に従っています。
飛鳥時代:日本へ仏教が公式に伝来した6世紀半ば頃~670年頃まで
白鳳時代:670年頃~平城遷都の710年まで
天平時代:710年頃~平安遷都の794年まで
第10位 飛鳥大仏(飛鳥寺) 【重文】飛鳥時代
日本最初の寺・飛鳥寺の本尊が、いわゆる「飛鳥大仏」。高さ約3メートルほどの銅像です。推古天皇17年(609年)に、鞍作止利(くらつくり の とり、生没年不詳)によって造られた我が国最古の仏像ですが、鎌倉時代の落雷による火災などで損傷し、後世の補修による部分が多くなっています。
出典: 飛鳥寺|春日野奈良観光
第9位 釈迦三尊像(法隆寺) 【国宝】飛鳥時代
飛鳥彫刻の代表作、法隆寺金堂の本尊「釈迦三尊像」は、光背に刻された銘文からこちらも鞍作止利の作であるとされます。「杏仁型(アーモンド型)」の目や、正面性、厳格性を重視している点などが、止利仏師派の仏像の特徴。
第8位 救世観音(法隆寺) 【国宝】飛鳥時代
「夢殿」の本尊で、聖徳太子のお姿を、等身大で彫り上げたといわれます。明治時代に、アメリカ人の東洋美術史家・フェノロサにより封印が解かれるまで、長い間、秘仏として「夢殿」の中に封印されていました。現在は春と秋、年2回、特別公開しています。
第7位 十二神将(新薬師寺) 【国宝】天平時代
奈良市高畑町にある新薬師寺で出会えるのが、天平美術の傑作と名高い、塑像(そぞう)の「十二神将像」。来る者を一歩も近づけまいとして、それぞれの武器を手に威嚇する12体の美しい群像。神将たちは、今にも動きだしそうな躍動感に満ちあふれています。
第6位 菩薩半跏像(中宮寺) 【国宝】飛鳥時代
京都・広隆寺の「弥勒菩薩半跏思惟像」に似ていますが、寺伝では「如意輪観音像」とされます。気品を湛える微笑は、「古典的微笑(アルカイックスマイル)」の典型とされ、「スフィンクス」、「モナ・リザ」と共に「世界の三つの微笑像」とも呼ばれます。
第5位 百済観音像(法隆寺) 【国宝】飛鳥時代
飛鳥時代を代表する仏像で、「国宝中の国宝」ともいうべき「百済(くだら)観音像」。由来は不明な点が多く、朝鮮半島の王朝「百済」の名を冠していますが、作風や用材などから見て、朝鮮半島から伝来したのではなく、我が国で造られたと見るのが有力です。
第4位 奈良大仏(東大寺) 【国宝】天平時代
東大寺の大仏様の正式名は「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」。改めて拝観すると、台座を含む総高が18.03メートル、重量250トンという大きさは、やはり迫力があります。
第3位 阿修羅像(興福寺) 【国宝】天平時代
「天平の美少年」こと、興福寺の「阿修羅像」。表情にあどけなさの残るイケメンは、やはり女性に人気でしょうか。阿修羅像があまりにも有名ですが、八部衆の一人です。
第2位 伎芸天立像(秋篠寺) 【重文】天平時代
作家・堀辰雄に「東洋のミューズ」と賞賛せしめた伎芸天女。伏し目がちの目線、微笑みを湛えた少し厚めの唇、いかにも女性的な表情、そして、首をかしげた立ち姿の美しさが、人々を惹きつけてきました。秋篠宮妃・紀子様と似ておられると話題になったことも。
第1位 薬師三尊像(薬師寺) 【国宝】白鳳時代
明治の美術史家・岡倉天心は、「薬師寺の薬師三尊像をまだ見てない人は幸せだ。初めて見た時の感動をこれから味わうことが出来るのだから」と賞賛。脇侍の日光菩薩と月光菩薩は、パレオを纏った女性のようで、腰をキュッと捻った姿は官能的ですらあります。
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