江戸時代の温泉番付って?
番付といえば相撲が一般的ですが、江戸時代の町人たちはそれ以外にも番付を付けて楽しんでいたようです。今回紹介する温泉番付の基準は温泉の効能の高さ。なお、作られた時代や場所によって若干に番付の違いがあるので、今回ご紹介するランキングはそのうちの一例ということはご了承下さい。それでは10位から紹介していきましょう。
10位 前頭
初っ端から残念ですが、奥多摩にあった小河内原湯は小河内ダム竣工に伴い水没してしまった幻の温泉街。残念ながら江戸時代の番付なので、存在しないこともあるのです。ただし、その源泉はいまもポンプで汲み上げられており、付近の鶴の湯温泉でその湯を味わうことができます。
出典: 鶴の湯温泉 利用者組合
9位 前頭
冬期はスキー場として賑わう蔵王も前頭にランクイン。ヤマトタケルの時代の伝説も語り継がれているほど歴史あるエリアです。春~秋で川沿いに作られる大露天風呂も有名。泉質は強酸性で、皮膚病によいとされています。
8位 前頭
奥州三名湯に数えられ、源義経と静御前の伝説も残る鳴子温泉。この温泉発祥の共同湯である滝の湯はぜひ訪れたいところ。各旅館の温泉を楽しめる湯めぐりチケットもおすすめ。鳴子こけしの産地としても有名です。
7位 前頭
榛名山近くにある、温泉街中心部にある石段が風情たっぷりの伊香保温泉も番付にランクイン。500年以上続く老舗旅館を数多くある、由緒正しい温泉街です。
6位 前頭
安達太良山の裾野にある温泉街。歴史の教科書で誰しも耳にしたことがある坂上田村麻呂が発見したとも言われる温泉です。災害や戦火の憂き目に遭いながらも、いまなお賑わいを見せています。
5位 前頭
鎌倉時代より箱根峠の湯治湯として使われてきた芦乃湯。当時は難所でしたが、いまでは電車でアクセス良好。現代ではいわゆる「箱根七湯」などといった近隣の温泉を束ねた総称が一般的ですね。
4位 前頭
ここからは前頭が続きます。かの万葉集の歌にも唯一その名を連ねた湯河原温泉。文人墨客ごひいきの老舗高級旅館も数多くあり、古今問わず愛されてきた温泉エリアです。
3位 小結
諏訪湖の湖畔、全国の諏訪神社の総本山として有名な諏訪大社の門前町として栄えた上諏訪温泉。江戸時代は甲州街道の宿場町としても栄えたエリアが小結にランクイン。
2位 関脇
那須湯本温泉はもちろん、大丸温泉や北温泉など古くから親しまれているの温泉が数多くあるエリア。いまは秘湯から高級旅館、高級リゾートホテルも多数あり、様々な楽しみ方ができる人気の温泉地です。
1位 大関
温泉番付最高位となる「東の大関」は、日本屈指の湯量と温泉街中心部にある湯畑、湯もみが特徴的な草津温泉。江戸時代から既にテッパンの温泉として多くの人々の支持を得ていたよう。納得の結果ですね! ちなみに、江戸時代の番付には横綱はありません。
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